一般用医薬品の「役割」ですが、定番論点です。
憶え方は、「医薬品を念頭に」です。
まず、おさらいからです。
一般用医薬品の役割は…、
(1) 軽度な疾病に伴う症状の改善
(2) 生活習慣病等の疾病に伴う症状発現の予防(科学的・合理的に効果が期待できるものに限る。)
(3) 生活の質(QOL)の改善・向上
(4) 健康状態の自己検査
(5) 健康の維持・増進
(6) その他保健衛生の6つ
…となっています。
先述したように、憶えるコツは、「「医薬品」を念頭に置いて、個々に裏付けていく」です。
「医薬品」で勉強したことを、思い出しながら見ていけば、上記6つの役割を押さえることができます。
「(1) 軽度な疾病に伴う症状の改善」ですが、一般用医薬品の性質を思い出してください。
たとえば、「かぜ薬」です。
かぜ薬は、風邪そのものを治すものではなく、咳やくしゃみ等の風邪の諸症状を抑えるだけの「対処療法薬」でしかありません。
かぜ薬の例を見てわかるように、一般用医薬品が対象とするのは、「軽い」ものです。(「重い」ものは、医療用医薬品等が対象となります。)
かぜ薬のド頻出論点「対処療法薬」をもとに、「軽度の疾病の改善」を、憶えてみてください。
次に、「(2) 生活習慣病等の疾病に伴う症状発現の予防」ですが、具体的な生活習慣病を当てはめてみましょう。
手引きには、「痔は、肛門部に過度の負担をかけることやストレス等により生じる生活習慣病である」とあるように、生活習慣病の1つに「痔」があります。
痔の薬には、止血成分があり、そのまんまですが、痔からの出血を防ぐ効能があります。
「生活習慣病等の疾病・・・痔」
「症状発現の予防・・・止血成分で出血を予防」
…こんな風に具体的に押えるといいでしょう。
なお、注意点が1つあります。
一般用医薬品は、生活習慣病を治すものではありません。
一般用医薬品の役割は、あくまで、生活習慣病の諸症状の「予防」です。
このあたり、「関西広域連合 R6 第15問」で突っ込んだ出題があったので、気を付けてください。
「(3) 生活の質(QOL)の改善・向上」ですが、これは、カフェインでお馴染みの「眠気防止薬」とか、子供の「乗り物酔い防止薬」とか、配偶者の「痔の薬」を思い浮かべれば、いいでしょう。
こういう薬があると、薬効の対応した症状は、かなり、「楽」になります。
配偶者に痔の薬の効き方を、人前で聞いてみてください。
当該規定は、「痔の薬で、生活の質が上がる」ってな塩梅で、憶えるとよいでしょう。
「(4) 健康状態の自己検査」ですが、これは、「一般用検査薬」の存在を思い浮かべれば、すぐに憶えられます。
「医薬品」で学ぶ「尿糖・尿タンパク検査薬」や「妊娠検査薬」と、関連付けて、憶えましょう。
「(5) 健康の維持・増進」ですが、これは、カンタンです。
「滋養強壮保健薬」がこれに該当します。
サプリメントなどですが、まさに、「健康の維持・増進」のために飲むはずです。
最後の「(6) その他保健衛生」ですが、これも、カンタンです。
「公衆衛生用薬」の各種消毒薬を思い浮かべれば、「衛生」という語句が、頭に馴染むかと思います。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 登録販売者, 登録販売者 基本的知識, 登録販売者 憶え方 | 2019年11月12日 11:37 AM |
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医薬品の中には、救済制度の対象とならないものがあります。
リスト化して挙げると…、
軽度の障害
不適切使用
製品不良など、製薬会社に賠償責任がある
無承認・無許可医薬品
健康食品
個人輸入された医薬品
要指導医薬品
殺虫剤・殺鼠剤
殺菌消毒剤(人体に直接使用するものを除く)
一般用検査薬
一部の日局収載医薬品(精製水・ワセリンなど)
…といった塩梅です。
1つ1つ憶えるのは面倒なので、「そもそも系」「関係ない系」「医薬品系」の3つのグループで憶えましょう。
んで、「そもそも系」と「関係ない系」は、理屈で憶えましょう。
「医薬品系」は、語呂合わせで憶えましょう。
「そもそも系」ですが、その名の通り、「そもそも」を付けると、シックリくるものです。
この系統には…、
・軽度の障害
・不適切使用
…があります。
「軽度の障害」ですが、救済制度は、そもそもが「重度の障害」が対象です。
ちょっと気分が悪くなったがすぐ良くなった、入院する必要がなかった等は、救済制度の対象外です。
そもそも、軽度のものは、立証が難しいし、軽度まで含めると、制度がおっつかなくなる可能性もあります。
よって、対象外なのでしょう。
次に、「不適切使用」ですが、救済制度は、そもそもが適正な使用をしたのに障害が起きたケースを対象としています。
適正に使ったのに起きた副作用は、社会的な意味で、とても理不尽なので、救済制度があるってな寸法です。
んなもんで、逆の「不適切使用」の場合、被害が生じても仕方がないので、たとえば、検査薬を食べてお腹を壊したりするのは、救済制度の対象外となって然るべきかと思われます。
「関係ない系」には、公的な社会制度である副作用被害救済制度には、なじまないものが対象です。
・製品不良など、製薬会社に賠償責任がある
・無承認・無許可医薬品
・健康食品
・個人輸入された医薬品
…があります。
「製品不良など、製薬会社に賠償責任がある」ですが、これは、メーカーが責任を負うべきで、公的な救済制度が救ういわれがありません。
「無承認・無許可医薬品」と「健康食品」、「個人輸入された医薬品」ですが、そういう薬なり食品を使用する人の「自己責任」であったり、メーカーなり輸入業者、販売業者の「責」に負わせたりするのが、妥当かと思われます。
一口で言えば、「そこまで、面倒見られない」です。
さて、最も試験で問われるのが「医薬品系」で…、
・要指導医薬品
・殺虫剤・殺鼠剤
・殺菌消毒剤(人体に直接使用するものを除く)
・一般用検査薬
・一部の日局収載医薬品(精製水・ワセリンなど)
…が挙げられます。
すべて、出題実績があるので、必ず、押えておきましょう。
配偶者のように下らない語呂合わせですが、本・漫画・雑誌を捨てるときを思いつつ、「一冊、一冊が、要る」くらいに憶えましょう。
語呂の詳細は…、
一・・・“一”般用検査薬の「一」
冊(さつ)・・・“殺”虫剤・“殺”鼠剤の「殺(さつ)」
一・・・“一”部の日局収載医薬品の「一」
冊(さつ)・・・“殺”菌消毒剤の「殺(さつ)」
要・・・“要”指導医薬品の「要」
…となっています。
注意喚起です。括弧書きの方が、問われています!!
「一部の日局収載医薬品」ですが、それよりも、「精製水・ワセリン」と、個別名で出題されることが多いです。
個別名称まで、キッチリ押えておきましょう。
amazon参考:精製水
amazon参考:ワセリン
次に、「殺菌消毒剤(人体に直接使用するものを除く)」ですが、過去問にて、「人体に直接使用する殺菌消毒剤を使用して生じた副作用は、救済制度の対象外である」などと出題されました。
「×」です。
「人体に直接使用する殺菌消毒剤」は、救済制度の対象です。
正確に文面を追うと…、
人体に直接使用“しない”殺菌消毒剤・・・救済制度の対象外
人体に直接使用“する”殺菌消毒剤・・・救済制度の対象
…です。
ここも、出題実績があるので、丁寧に押えておいてください。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 登録販売者, 登録販売者 憶え方, 登録販売者 語呂合わせ, 登録販売者 適正使用 | 2019年11月12日 10:29 AM |
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「法規」の頻出論点に「濫用等のおそれのあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品」があります。
ただ、憶えるだけで、1点が取れるので、通勤・通学時に、憶えきってしまいましょう。
なお、本試験のほとんどの問題は、「名称」を問うだけです。くだらない語呂合わせもあるので、シッカリ押えておきましょう。
令和5年度(2023年度)の改正の反映済みです。憶えることが少なくなってラッキーです。
「濫用等のおそれのあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品」は、以下の「6つ」が…、
エフェドリン
コデイン
ジヒドロコデイン
ブロモバレリル尿素
プソイドエフェドリン
メチルエフェドリン
…あります。
下らない語呂合わせですが、「ここで、プチおしっこ」くらいに憶えます。
「ここで」は、「“コ”デイン」の「こ」と、「ジヒドロ“コ”デイン」の「こ」と相なります。
「プチ」ですが、これは、「“プ”ソイドエフェドリン」の「プ」と、「メ“チ”ルエフェドリン」の「チ」です。
「おしっこ」は、「ブロモバレリル尿素」の「“尿”素」に該当します。
ノーマルの「エフェドリン」は、自力で憶えてください。
我ながら、本当にくだらないですが、「ここで、プチおしっこ」で、意外に頭に残るので、試してください。
先も述べたように、試験では、「名称」を知っているかどうかを問うのが関の山です。
たとえば、「福島県 R4 午後第38問」のように、「以下の成分のうち、濫用等のおそれのあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品はどれか?」というのが典型的な出題です。
先の下らない語呂の「ここで、プチおしっこ」で、十分に点が取れるかと思います。
「濫用等のおそれのある医薬品」ですが、ついに、販売授与時の「確認事項」が問われるようになっています。
「奈良県 R3 第51問」の問題です。
「若年者・・・氏名及び年齢」、「購入譲受け状況」、「買い込み・・・理由」は、押えておきましょう。
「氏名及び年齢」ですが、「若年者」だけが対象なので、注意してください。
ふつうの成年が買う場合は、氏名及び年齢の確認は、無用です。
「理由」は、「必要と認められる数量を超える」場合の確認事項です。ここも、注意してください。
つまり、ふつうの量を買うのであれば、理由を確認する必要はない、ってな塩梅です。
念のため、手引きの該当記述を抜粋すると…、
「ⅰ)当該医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者が若年者である場合にあつては、当該者の氏名及び年齢」
「ii)当該医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者及び当該医薬品を使用しようとする者の他の薬局開設者、店舗販売業者又は配置販売業者からの当該医薬品及び当該医薬品以外の濫用等のおそれのある医薬品の購入又は譲受けの状況」
「iii)当該医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者が、適正な使用のために必要と認められる数量を超えて当該医薬品を購入し、又は譲り受けようとする場合は、その理由」
「iv)(略)」
…となっています。
「濫用等のおそれのある医薬品」は、改正によって簡単になったので、今後は、ド定番論点となりそうです。ここまで押えておきましょう。
「濫用等のおそれのあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品」の「医薬品」のページリンクを、以下にリストアップします。
成分に一抹の不安のある人は、復習に活用してみてください。
「エフェドリン」は…、
…です。
「メチルエフェドリン」は…、
・鎮咳去痰薬‐アドレナリン作動成分‐メチルエフェドリン塩酸塩
・内服アレルギー用薬‐アドレナリン作動成分‐メチルエフェドリン塩酸塩
…です。
「プソイドエフェドリン」は…、
・内服アレルギー用薬‐アドレナリン作動成分‐プソイドエフェドリン塩酸塩
…です。
「ブロモバレリル尿素」は…、
「風邪薬の鎮静成分」、
「解熱鎮痛薬の鎮静成分」、
「睡眠鎮静薬の鎮静成分」、
「鎮暈薬の鎮静成分」、
…です。
コデインとジヒドロコデインですが、風邪薬:鎮咳成分と、鎮咳去痰薬:麻薬性鎮咳成分に出てくる成分です。
かぜ薬のリンクは…、
…です。
鎮咳去痰薬のリンクは…、
…です。
以下は、読む必要はありません。補足的に、改正について述べています。
当該論点ですが、令和5年度に改正され、括弧書きが削除されました。
かつては、「鎮咳去痰薬に限る」といった限定があったのですが、改正により、削除されています。
受験生の負担が減ったので、ラッキーな改正でした。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 登録販売者, 登録販売者 憶え方, 登録販売者 法規 | 2019年11月12日 10:22 AM |
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