第724条:不法行為の時効

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

宅地建物取引士(宅建・宅建士)と管理業務主任者(管業)の試験科目「民法」で、改正された「第724条:不法行為の時効」について解説したページ。最低限度のポイントと、チェック用の条文本文を説述する。法改正対策のページ。独学者向け。

最低限のポイント

 「第724条:不法行為の時効」ですが、かなり大きな変更です。

 確実に押さえておくべき改正事項です。

 主な改正内容は…、

 ・「不法行為」による損害賠償請求権の時効期間の「不法行為の時から二十年間行使しないとき」が、「消滅時効」期間に変更された。

 …となっています。

 なお、条文本文は、本ページの下方にあります。

解説・コメント

 旧法では、「不法行為の時から二十年間行使しないとき」の時効期間が「除斥期間」と解釈されていました。

 よって、「時効」の中断や停止の規定の適用がなく、長期間に渡って、加害者に損害賠償請求ができなかった場合、被害者の救済ができなくなるおそれがあったのです。

 これでは被害者救済に資さないと言うことで、今回の改正では、条文にあるように…、

 『不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。』

 …と、先の20年の時効期間が「消滅時効」である明記がなされました。

 これによって、「時効」の更新・完成猶予の規定が適用され、被害者は、時効を多少なりとも、伸ばすことができるようになった、ってな次第です。

 当該改正は、「判例」の判断をひっくり返しているので、問われる可能性が高いです。

 必ず、チェックしておきましょう。

条文:不法行為の時効 第724条

 『不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。』

 『一 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。』

 『二 不法行為の時から二十年間行使しないとき。』

宅建のこまごましたもの

 試験勉強については、「宅地建物取引士(宅建)の独学」を、参考にしてください。

 「宅建」という資格を、より知りたい方は、「資格ガイド Sランク資格:宅地建物取引士」を、一読願います。

 ブログに試験勉強に関する記事を投稿しています。興味のある方は、「宅建タグの投稿記事」を、お目汚しください。

みんなとシェアする