宅地建物取引士(宅建・宅建士)と管理業務主任者(管業)の試験科目「民法」で、改正された「第637条:目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限」について解説したページ。最低限度のポイントと、チェック用の条文本文を説述する。法改正対策のページ。独学者向け。
「第637条:目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限」ですが、「変更」の改正です。
試験問題にしやすい内容なので、キッチリ押さえておくべき改正事項となっています。
主な改正内容は…、
・請負人への責任追及は、不適合を「知ったときから1年以内」の「通知」が必要。
…となっています。
請負契約の注文者の責任追及期間ですが、改正によって変更され…、
『注文者がその不適合を知った時から一年以内に』
『その旨を請負人に通知しないときは、』
『注文者は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。』
…と、明記されました。
つまり、まずもって、「通知」が必要となり、通知をしない限り、4つの救済手段を行使できない、ってな次第です。
んで、数字は、「1年以内」です。キッチリ憶えましょう。
そして、起算点は、「不適合を知った時」です。これも、ガチ暗記です。
数字と起算点は、常に狙われています。必ず、チェックです。
なお、第二項には、請負人が「悪意・重過失」だった場合、先の期間制限の適用がないことが定められました。
「悪意・重過失」の請負人に、法の保護を与える必要はないからです。
ここも、ついでに、チェックしておきましょう。条文は下の方にあります。
『前条本文に規定する場合において、注文者がその不適合を知った時から一年以内にその旨を請負人に通知しないときは、注文者は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。』
参考:前条本文
『請負人が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない仕事の目的物を注文者に引き渡したとき(その引渡しを要しない場合にあっては、仕事が終了した時に仕事の目的物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しないとき)は、注文者は、注文者の供した材料の性質又は注文者の与えた指図によって生じた不適合を理由として、履行の追完の請求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。ただし、請負人がその材料又は指図が不適当であることを知りながら告げなかったときは、この限りでない。』
『前項の規定は、仕事の目的物を注文者に引き渡した時(その引渡しを要しない場合にあっては、仕事が終了した時)において、請負人が同項の不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、適用しない。』
試験勉強については、「宅地建物取引士(宅建)の独学」を、参考にしてください。
「宅建」という資格を、より知りたい方は、「資格ガイド Sランク資格:宅地建物取引士」を、一読願います。
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