宅地建物取引士(宅建・宅建士)と管理業務主任者(管業)の試験科目「民法」で、改正された「第543条:債権者の責めに帰すべき事由による場合」と「第548条:解除権者の故意による目的物の損傷等による解除権の消滅」について解説したページ。最低限度のポイントと、チェック用の条文本文を説述する。法改正対策のページ。独学者向け。
「第543条:債権者の責めに帰すべき事由による場合」と「第548条:解除権者の故意による目的物の損傷等による解除権の消滅」ですが、「変更」の改正です。
問題にしやすい内容なので、キッチリ、押えておきましょう。
主な改正内容は…、
・債務不履行が、債権者に帰責事由がある場合、契約は解除できない。
・解除権者が故意に目的物の損傷等した場合、契約は解除できない。
…となっています。
契約の解除ですが、債権者に責任がある場合は、解除できません。
条文まんまですが…、
『債務の不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、債権者は、前二条の規定による契約の解除をすることができない。』
…と、明記されています。
当たり前といえば、当たり前ですね。
うーん、試験問題に“どう加工される”か、思いつきませんが、念のため、チェックだけはしておきましょう。
契約が解除できないケースに、解除権者の故意が規定されています。
第548条には…、
『解除権を有する者が』
『故意若しくは過失によって』
『契約の目的物を著しく損傷し、若しくは返還することができなくなったとき、又は加工若しくは改造によってこれを他の種類の物に変えたときは、』
『解除権は、消滅する。』
…と、あります。
解除権が消滅するのは、「故意・過失」が要件なので、注意してください。
但し書きに…、
『ただし、解除権を有する者がその解除権を有することを知らなかったときは、この限りでない。』
…と、あるように、解除権者が「善意」ならば、解除できます。
うーん、これも、どう“問題化”されるか見当が付きません。一応、押えておきましょう。
契約が解除できないケースは、先の第543条の「債権者に帰責事由」や、第548条の「故意損傷等」のほか…、
債務不履行が軽微。(第541条)
…があります。
まとめて憶えてしまいましょう。
『債務の不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、債権者は、前二条の規定による契約の解除をすることができない。』
『解除権を有する者が故意若しくは過失によって契約の目的物を著しく損傷し、若しくは返還することができなくなったとき、又は加工若しくは改造によってこれを他の種類の物に変えたときは、解除権は、消滅する。』
『ただし、解除権を有する者がその解除権を有することを知らなかったときは、この限りでない。』
試験勉強については、「宅地建物取引士(宅建)の独学」を、参考にしてください。
「宅建」という資格を、より知りたい方は、「資格ガイド Sランク資格:宅地建物取引士」を、一読願います。
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