第1問は、「代理」の問題です。代理についての条文知識と、判例知識を問うています。判例知識の有無で最終解答が決まってしまうので、確答は難しい問題です。解ける選択肢を絞ってから、後は運を天に任せましょう。
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本問のレベルは「やや難」です。
解ける選択肢だけは、確実に判別し、最終解答は、ラッキーナンバーです。
本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。
本問は、「誤っているもの」を選ぶ出題形式です。
別段、複雑な指示はありません。
なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。
選択肢1の「売買契約を締結する権限を与えられた代理人は、特段の事情がない限り、相手方からその売買契約を取り消す旨の意思表示を受領する権限を有する。」ですが、正しい記述です。
判例問題です。んなもんで、“そのように”憶えるしかありません。
選択肢のいうように、「売買契約を取り消す旨の意思表示を受領する権限を有している」と解されています。
まあ、「売買契約を取り消す旨の意思表示」とは、いわゆる、「やっぱ、止めます」なのですが、「あー、俺、代理人なんで、取り消しだけは、本人にやってもらえます?」となると、何か腑に落ちないものもあります。
んなもんで、判例のように解されるのが妥当かなと、推測は付きます。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢2の「委任による代理人は、本人の許諾を得たときのほか、やむを得ない事由があるときにも、復代理人を選任することができる。」ですが、正しい記述です。
条文知識を問うています。
この選択肢は、判別できるはずです。
民法 第百四条には、『委任による代理人は、本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができない』とあります。
選択肢のいうように、復代理人を専任できるのは、「2つのケース」があります。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢3の「復代理人が委任事務を処理するに当たり金銭を受領し、これを代理人に引き渡したときは、特段の事情がない限り、代理人に対する受領物引渡義務は消滅するが、本人に対する受領物引渡義務は消滅しない。」ですが、誤った記述です。
判例問題です。
選択肢の場合、復代理人の本人への受領物引渡義務は、消滅します。
“そういうもの”なので、こう憶えるしかありません。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢4の「夫婦の一方は、個別に代理権の授権がなくとも、日常家事に関する事項について、他の一方を代理して法律行為をすることができる。」ですが、正しい記述です。
民法の有名な条文で、一般常識的な問題です。
民法 第七百六十一条には、『夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負う。ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は、この限りでない』とあります。
これにより、夫婦の一方は、日常の家事に関することなら、代理して法律行為ができるように解されています。
よって、選択肢は、「正」となります。
時間があれば、テキストのみならず、条文のほうも、見ていってください。
「1」は「正」です。
「2」は「正」です。
「3」は「誤」です。
「4」は「正」です。
本問は、「誤っているものはどれか?」ですので…
正解:3
…と相なります。
当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。
当該年度の「権利関係」だけ、問題演習をしたい人は、「H29 権利関係一覧リスト」を、ご利用ください。
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まだまだ問題が解き足らない方は…、
「管理業務主任者 民法一覧」の方も、活用ください。
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