2問‐H27の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

　第2問は、「判例問題」で、テーマは「通謀虚偽表示」が出題されています。選択肢の大半が「判例」であり、常識的に判断できるものも少ないため、最終解答には、骨が折れます。復習だけはキッチリしておきましょう。

2問‐判例問題（通謀虚偽表示）

　

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難易度・優先順位ひとこと

　本問のレベルは「やや難」です。

　「判例問題」であり、かつ、細かい事例が問われています。

　正解は厳しいですが、復習だけは、徹底しておきましょう。

　本問の答えは、「こちら（記号のみ）」です。

解説

　本問は、「誤っているものどれか？」を問う出題です。

　別段、複雑な指示はないので、ふつうに選択肢の１つ１つを解けばいいです。

　なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。

選択肢1

　選択肢１の「善意のCがBから甲土地を買い受けた場合、Cがいまだ登記を備えていなくても、AはAB間の売買契約の無効をCに主張することができない。」ですが、正しい記述です。

　「通謀虚偽表示」は、善意の第三者に対抗することができません。

　この場合、判例では、登記がなくとも、対抗できるとしています。

　よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢2

　選択肢２の「善意のCが、Bとの間で、Bが甲土地上に建てた乙建物の賃貸借契約(貸主B、借主C)を締結した場合、AはAB間の売買契約の無効をCに主張することができない。」ですが、誤った記述です。

　「通謀虚偽表示」は、善意の第三者に対抗することができないのですが、当該第三者は、虚偽表示のあったと取引以降の一般承継人が該当します。

　選択肢の場合、Cは「賃貸借契約」であり、甲土地の売買とは無関係なので、Cは、善意の第三者には、該当しません。

　よって、Aは、Cに、無効を主張できます。

　よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢3

　選択肢３の「Bの債権者である善意のCが、甲土地を差し押さえた場合、AはAB間の売買契約の無効をCに主張することができない。」ですが、正しい記述です。

　判例では、虚偽表示の目的物を差し押さえた者は、「第三者」に該当します。

　Cは、善意なので、無効を主張できません。

　よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢4

　選択肢４の「甲土地がBから悪意のCへ、Cから善意のDへと譲渡された場合、AはAB問の売買契約の無効をDに主張することができない」ですが、正しい記述です。

　判例によると、「転得者＝D」も、「第三者」となります。

　選択肢の場合、Dは善意なので、Aは、無効をDに主張できません。

　よって、選択肢は、「正」となります。

答え

　「1」は「正」です。

　「2」は「誤」です。

　「3」は「正」です。

　「4」は「正」です。

　本問は、「誤っているものはどれか？」ですので…

　正解：2

　…と相なります。

　>>> 次の問題へ。


参考リンク

　当該年度のぜんぶの問題（１～５０）のリンクは、「こちら」です。

　当該年度の「権利関係」だけ、問題演習をしたい人は、「H27 権利関係一覧リスト」を、ご利用ください。

　「民法「判例」の過去問リスト」も、参考をば。

独学向け教材

　宅建の独学向け教材には、「２系統」あります。

　はじめて法律を学ぶ方は「宅建（初学者向け）」を、参考にしてください。

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