第29問は、「監督処分・罰則」の問題です。業務停止処分,聴聞,免許取消,罰金といった、おなじみの論点で構成されています。テキストに載っている基礎・基本的な選択肢ばかりですが、解答形式が「いくつあるか?」なので、手を焼きます。解ける選択肢に尽力して、後は天に任せましょう。
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本問のレベルは、「やや難」です。
選択肢4の「罰則」が正確に判断できないと、点が取れません。
ある程度、選択肢が絞りきれたら、後は、天に任せましょう。
本試験では、この種の問題には、深入りしないようにしてください。
本問の答えは、「こちら(数字のみ)」です。
問題文には、別段、複雑な指示はないので、ふつうに選択肢の1つ1つを解けばいいです。
なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。
選択肢アの「宅地建物取引業者A(国土交通大臣免許)が甲県内における業務に関し、法第37条に規定する書面を交付していなかったことを理由に、甲県知事がAに対して業務停止処分をしようとするときは、あらかじめ、内閣総理大臣に協議しなければならない。」ですが、誤った記述です。
知事は、たとえ、大臣免許や他の知事免許の宅建業者にも、自身の管轄(つまり、自分の県)で営業しているなら、業務停止処分が可能です。
しかし、選択肢のような、内閣総理大臣と「協議」する制度はありません。
よって、知事は、内閣総理大臣と「協議」することなく、大臣免許の業者に、業務停止処分ができます。
なお、国土交通大臣には、選択肢のいう規定があります。
参考:宅建業法 第七十一条の二 内閣総理大臣との協議等 :国土交通大臣は、一定の処分をするときは、あらかじめ、内閣総理大臣に協議しなければならない。
要は、内閣総理大臣との協議は、「国土交通大臣」にはあるが、「知事」にはない、ってな寸法です。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢イの「乙県知事は、宅地建物取引業者B(乙県知事免許)に対して指示処分をしようとするときは、聴聞を行わなければならず、聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。」ですが、正しい記述です。
業者に対しての「処分」は、業者にとって死活問題なので、選択肢のいうように、できるだけ、公平性を担保しています。
テキスト記載事項です。確認しておきましょう。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢ウの「丙県知事は、宅地建物取引業者C(丙県知事免許)が免許を受けてから1年以内に事業を開始しないときは、免許を取り消さなければならない。」ですが、正しい記述です。
いわゆる「必要的免許取消事由」です。
業者Cは、丙県知事免許なので、丙県知事は、免許の取消権者です。
んで、選択肢のいうように、免許を受けてから1年以内に事業を開始しないときは、免許を取り消されます。
よって、丙県知事は、Cの免許を取り消さなくてはなりません。
なお、引き続き、1年以上、休業した場合も、必要的免許取消事由です。
よって、選択肢は、「正」となります。
ところで、「ひっかけ」に注意です。
本問の場合、「必要的免許取消事由」なので、必ず、免許が取り消されます。
なので、選択肢が「丙県知事は、Cの免許を取り消すことが“できる”」などと表記されていると、「×」となります。
選択肢エの「宅地建物取引業者D(丁県知事免許)は、法第72条第1項の規定に基づき、丁県知事から業務について必要な報告を求められたが、これを怠った。この場合、Dは50万円以下の罰金に処せられることがある。」ですが、正しい記述です。
そのとおりの記述です。
罰則は、細かいところまでは押えなくて良いですが、過去問に出たものは、意識して、憶えておきましょう。
再出題の可能性があるからです。
よって、選択肢は、「正」となります。
なお、「罰則」については、「宅建業法の「罰則」の傾向と整理のまとめ‐宅建ノート」なども、参考ください。
「ア」は「誤」です。
「イ」は「正」です。
「ウ」は「正」です。
「エ」は「正」です。
本問は、「正しいものはいくつあるか?」ですので…
正解:3
…と相なります。
当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。
当該年度の「宅建業法」だけ、問題演習をしたい人は、「R1 宅建業法一覧リスト」を、ご利用ください。
類似問題あります。テーマ別の問題演習は、
「宅建業法の「罰則」の過去問リスト」を、活用ください。
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