10問‐R1の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第10問は、「抵当権の譲渡」の問題です。抵当権が譲渡された場合の配当額の計算がテーマです。完全な知識問題で、処理の方法を知っていないと、ゼッタイに解けないです。当該抵当権の計算問題は、H27に出題実績があるので、必ず、復習しておきましょう。定番問題化しそうです。

10問‐抵当権の譲渡

 

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難易度・優先順位ひとこと

 本問のレベルは「やや難」です。

 本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。

解説

 別段、複雑な指示はないので、ふつうに選択肢の1つ1つを解けばいいです。

 なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。

抵当権の譲渡

 抵当権の譲渡ですが、譲受人は、譲渡人の抵当債権額の範囲内において、自分の債権額だけ、譲渡人の抵当権を取得します。譲渡人は、その範囲内で、無担保の債権者となります。

 本問では、譲渡人は、「B」です。一番抵当権者で、「債権額2,000万円」です。

 譲受人は、「D」です。三番抵当権で、「債権額3,000万円」です。

計算1

 さて、「甲土地の競売に基づく売却代金が6,000万円」でした。

 これを、按分することになります。

 さて、「D」の取得する「B」の抵当権ですが、「D」は「債権額3,000万円」なので、「3,000万円」分を、取得することになります。

 「B」は、「債権額2,000万円」だったので、丸々「2,000万円」を取得することになります。

 競売代金「6,000万円」のうち、まず「2,000万円」が、Dの分となります。

 整理:D・・・2,000万円

計算2

 競売代金は、「6000-2000」で、残り「4,000万円」です。

 「C」は、二番抵当権者で、「債権額2,400万円」です。

 んなもんで、「C」に「2400万円」が配当されます。

 整理:C・・・2,400万円

計算3

 競売代金は、「4000-2400」で、残り「1,600万円」です。

 さて、「D」ですが、「債権額3,000万円」のうち、「B」分の「2,000万円」を先に受け取ったので、債権残額は、「3000-2000」で「1,000万円」です。

 当該「1,000万円」を、競売代金の残り「1,600万円」から、受け取ります。

 整理:D・・・1,000万円

計算3

 競売代金は、「1600-1000」で、残り「600万円」です。

 やっと、「B」の出番です

 無担保の債権者である「B」が受け取るのは、残った「600万円」です。

 よって、選択肢1の「600万円」が解答となります。

類似問題

 さて、抵当権の計算問題ですが、H27に、同様の問題が出題されています。

 今後も、問われる公算が「大」なので、必ず、チェックして、計算方法を押さえておいてください。

 参考: H27-7問 抵当権の譲渡、放棄

答え

 「1」は「正」です。

 「2」は「誤」です。

 「3」は「誤」です。

 「4」は「誤」です。

 本問は、「正しいものはどれか?」ですので…

 正解:1

 …と相なります。

 >>> 次の問題へ。


参考リンク

 当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。

 当該年度の「権利関係」だけ、問題演習をしたい人は、「R1 権利関係一覧リスト」を、ご利用ください。

 当該論点の勉強には、「民法「抵当権」の過去問リスト」を、活用ください。

独学向け教材

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