第426条:詐害行為取消権の期間の制限

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

宅地建物取引士(宅建・宅建士)と管理業務主任者(管業)の試験科目「民法」で、改正された「第426条:詐害行為取消権の期間の制限」について解説したページ。最低限度のポイントと、チェック用の条文本文を説述する。法改正対策のページ。独学者向け。

最低限のポイント

 「第426条:詐害行為取消権の期間の制限」ですが、判例の「明文化」と、「変更」の改正です。

 他のページでも述べてますが、「詐害行為取消権」は、出題実績があまりありません。

 とはいえ、本条の改正は、試験問題にしやすいので、絶対に見ておくべきかと思います。

 主な改正内容は…、

 ・起算点が「債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から2年を経過したとき」と明文化された。

 ・詐害行為取消権を行使できるのは、「10年」と、変更された。

 …となっています。

 なお、条文本文は、本ページの下方にあります。

解説・コメント1・・・明文化

 旧法では、詐害行為取消権の期間制限を「2年」とし、起算点は、「債権者の取消の原因と知ったとき」とされていました。

 んで、判例の解釈では、「起算点」の「債権者の取消の原因と知ったとき」とは、「債務者が債権者を害することを知って行為したことを、債権者が知ったとき」と、されていました。

 今回の改正は、先の判例を明文化したものです。

 条文には、そのまんまですが…、

 『詐害行為取消請求に係る訴えは、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から2年を経過したときは、提起することができない。』

 …と、明記されました。

 起算点は、試験問題にしやすいので、要チェックです。

 また、「数字」は、常に狙われているので、旧法と変更はありませんが、「2年」も、押えておきましょう。

解説・コメント2・・・期限の短縮

 旧法では、詐害行為の時から20年を経過すると、詐害行為取消権を行使できないとされていました。

 しかし、改正によって、先の20年が「10年」に、短縮されています。

 「数字」の変更も、これまた問題にしやすいので、必ず、押さえておくべきです。

条文:詐害行為取消権の期間の制限 第426条

 『詐害行為取消請求に係る訴えは、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から二年を経過したときは、提起することができない。』

 『行為の時から十年を経過したときも、同様とする。』

宅建のこまごましたもの

 試験勉強については、「宅地建物取引士(宅建)の独学」を、参考にしてください。

 「宅建」という資格を、より知りたい方は、「資格ガイド Sランク資格:宅地建物取引士」を、一読願います。

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