基本知識 一問一答

医薬品による副作用等にかかる主な訴訟 その2(スモン訴訟)

 テキストのページは、「医薬品による副作用等にかかる主な訴訟(スモン訴訟)」です。

 んでは、スタート。

『スモン訴訟とは、催眠鎮静剤として販売されたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟である。』

正誤はこちら。

 誤った記述です。

 設問の記述は、サリドマイド訴訟のものですね。

 正しくは、「整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症(英名 Subacute Myelo-Optico-Neuropathy の頭文字をとってスモンと呼ばれる。)に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。」です。

 超基本問題ですので、絶対に溶けるようになっておいてください。

『スモンはその症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。麻痺は上半身にも拡がる場合があり、ときに視覚障害から失明に至ることもある。』

正誤はこちら。

 正しい記述です。

 手引きそのまんまの記述です。

 本問ではいじられてませんが、本試験では、当然、個々の語句が変えられます。

 下痢が便秘とか、視覚障害が味覚障害とか、失明が失禁とかです。

 難しい文章ですが、丁寧に読み込んでおきましょう。

『国、輸入販売業者及び製造業者を被告として提訴された。』

正誤はこちら。

 誤った記述です。

 間違っているのは、「国、輸入販売業者及び製造業者」のところです。

 正しくは、「国及び製薬企業」です。

 選択肢の「国、輸入販売業者及び製造業者」は、CJD訴訟の被告です。

 被告は、そこそこ出ます。きっちり押えておきましょう。

『日本では、キノホルム製剤は、1924年から睡眠鎮静剤として販売されていたが、1958年頃から消化器症状を伴う特異な神経症状が報告されるようになり、1960年にアメーバ赤痢への使用に限ることが勧告された。』

正誤はこちら。

 誤った記述です。

 ときどき、こういう滅茶苦茶な出題があるので、注意してください。

 まず間違っているのが「睡眠鎮静剤」です。正しくは、「整腸剤」です。

 そして、です。

 「1960年にアメーバ赤痢への使用に限ることが勧告された」のは、米国での話で、日本ではないです。

 テキストを精読しておきましょう。

『サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機として、1979年、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。』

正誤はこちら。

 超超超定番論点です。

 本当に、毎回の如く出ます。

 「サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機・・・医薬品副作用被害救済制度」は、ガチ暗記してください。

『スモン患者に対する施策や救済制度として、治療研究施設の整備、治療法の開発調査研究 の推進、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担、世帯更生資金貸付による生活資金の貸 付のほか、重症患者に対する介護事業が講じられている。』

正誤はこちら。

 正しい記述です。

 ここが突っ込まれることは、ほとんどないです。

 しかし、変えられる可能性が依然としてあります。

 ガチ暗記は無用ですが、何度も何回も目を通しておきましょう。

『被告である国は、スモン患者の早期救済のためには、和解による解決が望ましいとの基本方針に立って、1977年10月に東京地裁において和解が成立して以来、各地の地裁及び高裁において和解が勧められ、1979年9月に全面和解が成立した。』

正誤はこちら。

 正しい記述です。

 スモン訴訟は、和解しています。

 なお、年号・年月日は、問われたことがないので、憶える必要はありません。

『スモンによる薬害事件は、日本のみならず世界的にも問題となったため、WHO加盟国を中心に市販後の副作用情報の収集の重要性が改めて認識され、各国における副作用情報の収集体制の整備が図られることとなった。』

正誤はこちら。

 誤った記述です。

 間違っているのは、「スモン」のところです。

 正しくは、「サリドマイド」です。

 「各国における副作用情報の収集体制の整備」が図られるようになったのは、サリドマイドの薬害事件です。

 こういう風に出されると、アレレとなってしまいます。シッカリとテキストを精読しておきましょう。

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