登録販売者 第1章:基本知識

第4節:薬害の歴史

第2項:医薬品による副作用等にかかる主な訴訟 スモン訴訟

医薬品による副作用等にかかる主な訴訟 スモン訴訟

解説

 「基本知識」のガチ暗記ポイントです。

 細かいところまで、“これでもか!”と言うくらいに出まくっているので、注意してください。

 また、以下の…、

 ・スモン・スモン訴訟のポイントまとめ

 ・ブログ:薬害訴訟(CJD訴訟,HIV訴訟,スモン訴訟,サリドマイド訴訟,C型肝炎訴訟)の横断学習のページ‐論点整理とまとめ

 …も、参考にしてください。

(b) スモン訴訟

 整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症(英名 Subacute Myelo-Optico-Neuropathy の頭文字をとってスモンと呼ばれる。)に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。

 スモンはその症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。

 麻痺は上半身にも拡がる場合があり、ときに視覚障害から失明に至ることもある。




ひとくちコメント

 「整腸剤」が、ガチで出ます。

 次に、「亜“急性”脊髄視神経症」も、出ます。

 「ひっかけ」で、「亜“慢性”脊髄視神経症」などと出た県もあるので、気を付けてください。

 次に、スモンの症状ですが、ガチ暗記は無用ですが、何度も目を通しておきましょう。

 何回も読んでおけ…、

 「初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う“便秘”を生じる」とか…、

 「麻痺は“下半身”にも拡がる場合があり、ときに視覚障害から失明に至ることもある。などに変えられても、ピンと来るはずです。

 んでは、本文に戻ります。


 キノホルム製剤は、1924年から整腸剤として販売されていたが、1958年頃から消化器症状を伴う特異な神経症状が報告されるようになり、米国では1960年にアメーバ赤痢への使用に限ることが勧告された

 日本では、1970年8月になって、スモンの原因はキノホルムであるとの説が発表され、同年9月に販売が停止された。

 1971年5月に国及び製薬企業を被告として提訴された。

 被告である国は、スモン患者の早期救済のためには、和解による解決が望ましいとの基本方針に立って、1977年10月に東京地裁において和解が成立して以来、各地の地裁及び高裁において和解が勧められ、1979年9月に全面和解が成立した。




ひとくちコメント

 繰り返しますが、「整腸剤」が、ガチで出ます。

 スモン訴訟は、和解が成立しています。

 被告は、「国」と「製薬会社」です。

 なお、出題者の中には、問題を作るのに困っているのか、「奈良県 R3 第19問」のように、「米国では1960年にアメーバ赤痢への使用に限ることが勧告された。」まで問うようになっています。

 精読しておいてください。

 繰り返しますが、年号・年月日は、問われたことがないので、1924年ウンヌンに、神経質になる必要はありません。

 んでは、本文に戻ります。


 スモン患者に対する施策や救済制度として…、

 治療研究施設の整備

 治療法の開発調査研究の推進

 施術費及び医療費の自己負担分の公費負担

 世帯厚生資金貸付による生活資金の貸付のほか

 重症患者に対する介護事業

 …が講じられている。

 サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機として、1979年、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。




ひとくちコメント

 ガチ中のガチなのが、制度創設の「サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機として、1979年、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設」のところです。

 「サリドマイド訴訟、スモン訴訟・・・医薬品副作用被害救済制度」は、本当にガチ暗記してください。

 参考:サリドマイド訴訟 スモン訴訟 医薬品副作用被害救済制度 過去問

 そのほかの制度創設の「治療研究施設の整備、治療法の開発調査研究の推進、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担、世帯厚生資金貸付による生活資金の貸付のほか、重症患者に対する介護事業が講じられている。」のところも、結構、出るようになっています。

 ガチ暗記は無用ですが、何度も読んでおいてください。

 3回くらい読んでたら、変えられても「ん??」ってな感じで気が付きます。

 以上で、このページは、終了です。ご苦労様でした。

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補足リンク1

 通読用・・・「主な訴訟 全記述

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