第12問は、「借家権」の問題です。基礎・基本的なものばかりです。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。
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本問のレベルは「ふつう」です。
大半の受験生は、「点」にする問題です。
本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。
問題文には、「期間2年」「賃料10万円」との設定があります。
建物の引渡しは、済んでいます。
使うか使わないかは別にして、常に問題文をチェックするようにしてください。
なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。
選択肢1の「AがCに甲建物を売却した場合、Bは、それまでに契約期間中の賃料全額をAに前払いしていたことを、Cに対抗することができる。」ですが、正しい記述です。
原則として、新所有者のCは、前の賃貸人Aの地位をそのまま引き継ぎます。
よって、Bは、Aに主張できたことを、Cに主張できます。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢2の「本件契約が借地借家法第38条の定期建物賃貸借契約であって、賃料改定に関する特約がない場合、経済事情の変動により賃料が不相当となったときは、AはBに対し、賃料増額請求をすることができる。」ですが、正しい記述です。
「第三十二条」の「借賃増減請求権」には…、
『建物の借賃が、(略)不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。』
『ただし、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。』
…とあります。
よって、特約がなくても、相応の状況になれば、賃貸人は、賃借人に、増額請求ができます。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢3の「本件契約が借地借家法第38条の定期建物賃貸借契約である場合、Aは、転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情があれば、Bに対し、解約を申し入れ、申入れの日から1月を経過することによって、本件契約を終了させることができる。」ですが、誤った記述です。
「定期建物賃貸借契約」の中途解約は、「賃借人」に認められており、賃貸人には、認められていません。
条文には、「建物の賃借人が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となったとき」とあります。
本問の場合、Aは“賃貸人”なので、中途解約ができません。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢4の「本件契約が借地借家法第38条の定期建物賃貸借契約であって、造作買取請求に関する特約がない場合、期間満了で本件契約が終了するときに、Bは、Aの同意を得て甲建物に付加した造作について買取請求をすることができる。」ですが、正しい記述です。
「造作買取請求」ですが、特約排除が「可能」です。
しかし、設問では、「特約がない」ので、原則どおり、法定の「造作買取請求」を行うことができます。
よって、選択肢は、「正」となります。
「1」は「正」です。
「2」は「正」です。
「3」は「誤」です。
「4」は「正」です。
本問は、「誤ったものはどれか?」ですので…
正解:3
…と相なります。
当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。
当該年度の「権利関係」だけ、問題演習をしたい人は、「R2-10月 権利関係一覧リスト」を、ご利用ください。
当該論点の勉強には、「宅建「借地借家法」の過去問リスト」を、活用ください。
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