第6問は、「錯誤」の問題です。改正事項です。基礎・基本的なものばかりなので、難しいところはありません。テキストと過去問を繰り返しておけば、まず、取れます。
(クリックして拡大。)
本問のレベルは「ふつう」です。
本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。
選択肢1の「Aは、自己所有の自動車を100万円で売却するつもりであったが、重大な過失によりBに対し「10万円で売却する」と言ってしまい、Bが過失なく「Aは本当に10万円で売るつもりだ」と信じて購入を申し込み、AB間に売買契約が成立した場合」ですが、取消できません。
いわゆる「錯誤」の問題です。
当該「錯誤」の意思表示は、原則として「取消ことができる」のですが、表意者に「重大な過失」がある場合は、取り消せなくなります。
よって、選択肢は、「取消できない」となります。
選択肢2の「Aは、自己所有の時価100万円の壺を10万円程度であると思い込み、Bに対し「手元にお金がないので、10万円で売却したい」と言ったところ、BはAの言葉を信じ「それなら10万円で購入する」と言って、AB間に売買契約が成立した場合」ですが、取消できません。
いわゆる「動機の錯誤」です。
当該「動機の錯誤」が成立するには、その法律行為の基礎が明示されている必要があります。
本問の場合、Aは、単に「お金がない。10万円で売る」としか言っておらず、その壷が100万円もの価値があるとは、明示していません。
よって、「動機の錯誤」は、“非成立”です。
よって、選択肢は、「取消できない」となります。
選択肢3の「Aは、自己所有の時価100万円の名匠の絵画を贋作だと思い込み、Bに対し「贋作であるので、10万円で売却する」と言ったところ、Bも同様に贋作だと思い込み「贋作なら10万円で購入する」と言って、AB間に売買契約が成立した場合」ですが、取消できます。
いわゆる「動機の錯誤」です。
本問では、その法律行為の基礎に当たる「贋作」が明示されています。
この場合、当該「動機の錯誤」が成立しているので、取り消しができます。
よって、選択肢は、「取消できる」となります。
選択肢4の「Aは、自己所有の腕時計を100万円で外国人Bに売却する際、当日の正しい為替レート(1ドル100円)を重大な過失により1ドル125円で計算して「8,000ドルで売却する」と言ってしまい、Aの錯誤について過失なく知らなかったBが「8,000ドルなら買いたい」と言って、AB間に売買契約が成立した場合」ですが、取消できないです。
本問では、Aに重大な過失があります。
次に、相手方のBが、悪意だったり重大な過失があれば、取消可能なのですが、本問では、Bが善意無過失です。
このため、取り消しできなくなります。
よって、選択肢は、「取消できない」となります。
「1」は「取消できない」です。
「2」は「取消できない」です。
「3」は「取消できる」です。
「4」は「取消できない」です。
本問は、「取消できるものはどれか?」ですので…
正解:3
…と相なります。
当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。
宅建の独学向け教材には、「2系統」あります。
はじめて法律を学ぶ方は「宅建(初学者向け)」を、参考にしてください。
んで、法学部卒等で、ある程度の素養のある人は、「宅建(経験者向け)」を、参考にしてください。
PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。
PDF過去問の演習には、「タブレット」が最も勝手がよくて、ストレスも少ないです。
手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。
他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。
受験が終わっても、他の試験で使え、サブ機としても使えます。受験を機に「Fire HD」を検討するのは、損はないです。
試験勉強については、「宅地建物取引士(宅建)の独学」を、参考にしてください。
「宅建」という資格を、より知りたい方は、「資格ガイド Sランク資格:宅地建物取引士」を、一読願います。
ブログに試験勉強に関する記事を投稿しています。興味のある方は、「宅建タグの投稿記事」を、お目汚しください。
★みんなとシェアする