11問‐R2-10月の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第11問は、「借地権」の問題です。基礎的なものばかりです。落ち着いて、解答してください。

11問‐借地権

 

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難易度・優先順位ひとこと

 本問のレベルは「ふつう」です。

 大半の受験生は、「点」にする問題です。

 本問の答えは、「こちら(記号のみ)」です。

解説

 問題文には、「建物所有目的」とあります。

 んで、存続期間は、「30年」となっています。

 解答に使う・使わないは別として、必ず、チェックしておきましょう。

 なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。

選択肢1

 選択肢1の「Bは、借地権の登記をしていなくても、甲土地の引渡しを受けていれば、甲土地を令和2年7月2日に購入したCに対して借地権を主張することができる。」ですが、誤った記述です。

 お馴染みの論点ですが、「自己名義で登記されている建物」を所有しているなら、登記になくして、借地権を主張できます。

 しかし、本問では、そういう記載はなく、単に土地の引渡しを受けただけです。

 主張できるかできないかは、登記の有無によります。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

 なお、選択肢のように、物件の「引渡し」だけで主張できるのは、「借家権」です。

選択肢2

 選択肢2の「本件契約で「一定期間は借賃の額の増減を行わない」旨を定めた場合には、甲土地の借賃が近傍類似の土地の借賃と比較して不相当となったときであっても、当該期問中は、AもBも借賃の増減を請求することができない。」ですが、誤った記述です。

 「第十一条」の「地代等増減請求権」には…、

 『地代又は土地の借賃が、土地に対する租税その他の公課の増減により、土地の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍類似の土地の地代等に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって地代等の額の増減を請求することができる。』

 『ただし、一定の期間地代等を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。』

 …とあります。

 選択肢の場合、特約がありますが、「増額」はできなくても、「減額」の請求は可能です。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢3

 選択肢3の「本件契約で「Bの債務不履行により賃貸借契約が解除された場合には、BはAに対して建物買取請求権を行使することができない」旨を定めても、この合意は無効となる。」ですが、誤った記述です。

 基本的に、「建物買取請求権」をできない特約は、借地権者にとって不利なものなので、「無効」です。

 しかし、借地権者の債務不履行によって契約解除になった場合、借地権者に有責があるので、当該は、「建物買取請求権」は、認められなくなります。

 「第十三条」の「建物買取請求権」には…、

 『借地権の存続期間が満了した場合において、契約の更新がないときは、借地権者は、借地権設定者に対し、建物その他借地権者が権原により土地に附属させた物を時価で買い取るべきことを請求することができる。』

 …とあります。

 想定しているのは、適法な契約の満了です。債務不履行のような不法のときまで、借地権者を保護する必要はないです。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢4

 選択肢4の「AとBとが期間満了に当たり本件契約を最初に更新する場合、更新後の存続期間を15年と定めても、20年となる。」ですが、正しい記述です。

 シンプルな数字問題です。

 更新1回目の法定期間は、「20年」です。

 選択肢では、15年と、法定期間未満となっているので、法的期間である「20年」になります。

 よって、選択肢は、「正」となります。

答え

 「1」は「誤」です。

 「2」は「誤」です。

 「3」は「誤」です。

 「4」は「正」です。

 本問は、「正しいものはどれか?」ですので…

 正解:4

 …と相なります。

 >>> 次の問題へ。


参考リンク

 当該年度のぜんぶの問題(1~50)のリンクは、「こちら」です。

 当該論点の勉強には、「宅建「借地借家法」の過去問リスト」を、活用ください。

独学向け教材

 宅建の独学向け教材には、「2系統」あります。

 はじめて法律を学ぶ方は「宅建(初学者向け)」を、参考にしてください。

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 試験勉強については、「宅地建物取引士(宅建)の独学」を、参考にしてください。

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