第459条:委託を受けた保証人の求償権

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

宅地建物取引士(宅建・宅建士)と管理業務主任者(管業)の試験科目「民法」で、改正された「第459条:委託を受けた保証人の求償権」について解説したページ。最低限度のポイントと、チェック用の条文本文を説述する。法改正対策のページ。独学者向け。

最低限のポイント

 「第459条:委託を受けた保証人の求償権」ですが、「明文化」の改正です。

 従来の解釈と異ならないので、チェックだけしておきましょう。

 主な改正内容は…、

 ・委託を受けた保証人の求償額が、「主債務額」までと、明文化された。

 …となっています。

 なお、条文本文は、本ページの下方にあります。

解説・コメント

 旧法では、保証人が主債務の消滅行為を行った場合、求償権を有するとしか、規定されておらず、求償の範囲が不明確でした。

 んなもんで、今回の改正によって…、

 『消滅のために支出した財産の額(その財産の額がその債務の消滅行為によって消滅した主たる債務の額を超える場合にあっては、その消滅した額)

 …と、条文に明文化された、ってな次第です。

 要は、主債務額までしか、求償できないといった次第です。

 こういう「ひっかけ」は出ないと思いますが、強いて言うなら…、

 「保証人が主たる債務者に代わって弁済した場合、債務消滅のために支出した財産の額の求償権を有する」

 …といった問題が考えられます。

 「×」です。

 先に見たように、条文の括弧書きに、主債務額までの限界が規定されています。

 その限度額について記載が“漏れている”ので、先の例題は、「×」です。

 たとえば、「(略)債務消滅のために支出した財産の額のうち、主債務額を限度とする求償権を有する」などであれば、正解でした。

 まあ、ここまで卑劣な問題は出ないと思いますが、改正を機に、盲点を突くことは考えられるので、チェックしておきましょう。

条文:委託を受けた保証人の求償権 第459条

 『保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者に代わって弁済その他自己の財産をもって債務を消滅させる行為(以下「債務の消滅行為」という。)をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、そのために支出した財産の額(その財産の額がその債務の消滅行為によって消滅した主たる債務の額を超える場合にあっては、その消滅した額)の求償権を有する。』

第二項

 『第四百四十二条第二項の規定は、前項の場合について準用する。』

宅建のこまごましたもの

 試験勉強については、「宅地建物取引士(宅建)の独学」を、参考にしてください。

 「宅建」という資格を、より知りたい方は、「資格ガイド Sランク資格:宅地建物取引士」を、一読願います。

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