令和5年度(2023年度)宮城県 登録販売者試験の過去問と解説。本問は、「医薬品」の「漢方薬」についての問題です。漢方処方製剤の薬を具体的の問う選択肢が1つあるうえに、これまでに出題実績のない論点が出題されており、解答は困難です。復習だけはして、解けるようにはなっておきましょう。
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本問の難易度は、「難」です。
選択肢aの「防風通聖散は、体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの 肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症に適すとされる。」ですが、誤った記述です。
選択肢の記述は、「清上防風湯 」のものです。
選択肢の「防風通聖散」は、「体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・の ぼせ・むくみ・便秘、蓄膿症(副鼻腔炎)、湿疹・皮膚炎、ふきでもの(にきび)、肥満症に適す」となっています。
体力規定(虚実)の「体力充実」で、判断したいところです。
「ブログ 「体力充実」と「比較的体力があり」 」も、参考にしてください。
できれば、「ⅩⅣ 漢方処方製剤・生薬製剤」の漢方処方製剤は、押えておきましょう。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢bの「生薬成分は、医薬品にのみ含まれているため、食品として流通することはない。」ですが、誤った記述です。
間違っているのは、「医薬品にのみ含まれているため、食品として流通することはない」のところです。
手引きには…、
「生薬成分は、医薬品的な効能効果が標榜 又は暗示されていなければ、食品(ハーブ等) として流通することが可能なものもあり、」
「そうした食品を合わせて摂取された場合、医薬品の 効き目や副作用を増強させることがある」
…とあります。
たとえば、「カンゾウ」は、おかきの調味料になっていることがあります。
amazon参考:かっぱえびせん
テキストで確認しておきましょう。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢cの「漢方の病態認識には虚実、陰陽、気血水、五臓などがあり、このうち陰は「体力虚 弱」、陽は「体力が充実」と表現される。」ですが、誤った記述です。
配偶者のように、全面的に間違っています。
選択肢の言うような体力規定は、「虚実」です。
選択肢の「陰陽」ですが、手引きには…、
「陰陽の概念で、「陽」の病態を適応とするものは「のぼせぎみで顔色が赤く」などの熱症状として表現され、また「陰」の病態は「疲れやすく冷えやすいものの」などの寒性の症状を 示す表現で示されている。」
…とあります。
これまでに出たことのない新手に出題です。
復習して、解けるようにはなっておきましょう。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢dの「漢方薬の購入者等が、「漢方薬は副作用が少ない」などといった誤った考えで使用 することのないよう、登録販売者は積極的な情報提供を行うことに努める必要がある」ですが、正しい記述です。
よくある「誤った薬の常識」です。
手引きには…、
「一般の生活者においては、「漢方薬はすべからく作用が穏やかで、副作用が少ない」などという 誤った認識がなされていることがあり、副作用を看過する要因となりやすい。」
「しかし、漢方処 方製剤においても、間質性肺炎や肝機能障害のような重篤な副作用が起きることがあり、また、 証に適さない漢方処方製剤が使用されたために、症状の悪化や副作用を引き起こす場合もある。」
「医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等が、「漢方薬は副作用が少ない」などと いった誤った考えで使用することを避け、」
「適切な医薬品を選択することができるよう、積極的な 情報提供を行うことに努める必要がある。」
…とあります。
テキストで確認しておきましょう。
よって、選択肢は、「正」となります。
「a」は「誤」です。
「b」は「誤」です。
「c」は「誤」です。
「d」は「正」です。
「正しい組み合わせ」は、
正解:4
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
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