令和5年度(2023年度)宮城県 登録販売者試験の過去問と解説。本問は、「医薬品」の「抗真菌作用」についての問題です。基礎・基本ばかりなので、難しくはありません。よく出る論点なので、押えておきましょう。
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本問の難易度は、「ふつう」です。
選択肢1の「ピロールニトリン は、患部を酸性にすることで、皮膚糸状菌の発育を抑える。」ですが、誤った記述です。
選択肢の言う「ピロールニトリン」は、「菌の呼吸や代謝を妨げることにより、皮膚糸状菌の増殖を抑える。単独での抗真菌作用 は弱いため、他の抗真菌成分と組み合わせて配合される」です。
なお、選択肢の言う「患部を酸性にすることで、皮膚糸状菌の発育を抑える」は、「ウンデシレン酸」と「ウンデシレン酸亜鉛」です。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢2の「クロトリマゾールは、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞 膜の透過性を変化させることにより、その増殖を抑える。」ですが、正しい記述です。
「イミダゾール系抗真菌成分」の「クロトリマゾール」の正しい記述です。
めずらしく「クロトリマゾール」が出ています。「みずむしの抗真菌成分」などを参考に、対策を練ってください。
よって、選択肢は、「正」となります。
選択肢3の「一般的に、軟膏は、じゅくじゅくと湿潤している患部には適さないとされる。 」ですが、誤った記述です。
配偶者のように、なに言ってんの???的な問題です。
選択肢の言うような「じゅくじゅくと湿潤している患部」には、「軟膏」が適しています。
「医薬品」でも、「剤形」はチェックしておきましょう。
よって、選択肢は、「誤」となります。
選択肢4の「湿疹 か皮膚糸状菌による皮膚感染かはっきりしない場合、抗真菌成分が配合された 医薬品を使用することが適当である。 」ですが、誤った記述です。
間違っているのは、「抗真菌成分が配合された 医薬品を使用することが適当である。」のところです。
手引きには…、
「湿疹とみずむし等の初期症状は類似していることが多く、湿疹に抗真菌作用を有する成分 を使用すると、かえって湿疹の悪化を招くことがある。」
「陰嚢に痒み・ただれ等の症状がある 場合は、湿疹等の他の原因による場合が多い。」
湿疹か皮膚糸状菌による皮膚感染かはっきり しない場合に、抗真菌成分が配合された医薬品を使用することは適当でない。」
…とあります。
「使用上の注意」は、頻出論点なので、必ず、テキストを精読しておきましょう。
よって、選択肢は、「誤」となります。
なお、「温疹」ですが、「皮膚の表層(表皮・真皮上層)に起こる炎症の総称。皮膚炎」です。
試験には出ないので、憶える必要はないですが、テキストの理解の足しにしてください。
「1」は「誤」です。
「2」は「正」です。
「3」は「誤」です。
「4」は「誤」です。
「正しいもの」は、
正解:2
さて、最終解答でミスったのなら、必ず、「登録販売者の解答は2回念押し‐最終得点は2~3点上がる」に、目を通しておきましょう。選び方を変えるだけで、点が取れます。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
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