登録販売者の「主な医薬品とその作用(通称:医薬品)」の「漢方処方製剤」の「漢方処方製剤・生薬製剤」に登場する「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」の対策ページ。本ページでは、当該漢方処方製剤のポイントをまとめたり、「○×問題」を出したり、過去問を紹介したりしています。
基本問題です。
問1ですが、誤った記述です。
「防風通聖散」ですが、体力規定(虚実)は、「体力充実」です。
語呂合わせは、後述します。
これだけで、選択肢が判別できたりするので、キッチリ押えておきましょう。
なお、第14節の「漢方処方製剤・生薬製剤」のうち、「体力中等度“以下”」なのは、「ボーイ以下」でおなじみの「防已黄耆湯」だけです。
問2は、正しい記述です。
「防風通聖散」ですが、構成生薬が「カンゾウ、ダイオウ、マオウ」です。
構成生薬の「3つ」が入っているのは、当該「防風通聖散」“のみ”です。
この知識だけで、問題が解けたりするので、必ず、押えておきましょう。
問3は、正しい記述です。
防風通聖散は、まれ重篤副作用が「4つ」もあります。
「4つ」もあるのは、当該防風通聖散だけで、絶好のド暗記ポイントです。
定番のまれ重篤副作用は、「まれ重篤 肝機能障害・偽アルドステロン症・間質性肺炎」で、チェックしておきましょう。
んで、「腸間膜静脈硬化症」については、「まれ重篤 腸間膜静脈硬化症」で、チェックしておきましょう。
語呂合わせは、後述します。
問4は、誤った記述です。
まずもって、「防風通聖散」は、「小児に対する適用はない」ものです。
よって、「防風通聖散」は、小児には使えないです。
当該「小児に対する適用はない」という注意のある漢方は、当該「防風通聖散」のみです。必ず押えておきましょう。
また、「防風通聖散」には、禁忌もあり、マオウ由来の「体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸が弱く下痢しやすい人、発汗傾向の著しい人では、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい等、不向き」となっています。
そして、です。
ダイオウ入りなので、「本剤を使用するときには、他の瀉下薬との併用は避けることとされている」となっています。
このように、配偶者並に要注意の漢方であり、老若男女が安心して使用できるものではありません。
個々の特徴を、押さえておきましょう。
問5は、正しい記述です。
「防風通聖散」は、手引きには…、
『便秘に用いられる場合には、漫然と長期の使用は避け、1週間位使用しても症状の改善がみられないときは、いったん使用を中止して専門家に相談するなどの対応が必要』
…とあります。
よって、「便秘」に対しての使用は、短期服用となっています。
ですから、便秘以外の症状、たとえば、動機やのぼせ等に対しては、長期使用が可能、と相なります。
「防風通聖散」ですが、頻出の漢方処方製剤です。
一発で選択肢を判別できる特徴が多いので、必ず押さえておくべき漢方です。
なお、「防風通聖散」は、市販されている漢方処方製剤があります。
テキストはもとより、ドラッグストア等で、実物を手にして、効能などを勉強しましょう。
amazon参考:防風通聖散
楽天参考:防風通聖散
「防風通聖散」の「体力規定(虚実)」は、「体力充実」となっています。
紹介するブログ記事でも述べていますが、語呂合わせは、「大きなマーボーで体力充実」です。
「ブログ 「体力充実」と「比較的体力があり」」を、参考にしてください。
「漢方処方製剤・生薬製剤」の「防風通聖散」の禁忌ですが…
「体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、」
「胃腸が弱く下痢しやすい人、」
「発汗傾向の著しい人」
「…では、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる」となっています。
「防風通聖散」には、アドレナリン作動成分の「マオウ」が入っているので、そこから、胃腸や発汗を押えるといいでしょう。
そして、です。
「防風通聖散」には、『小児に対する適用はない。』という注意事項があります。
先に述べたように、こうした小児ダメの記載がある漢方は、当該「防風通聖散」だけとなっており、選択肢判別の大きなキーとなります。
必ず押えておきましょう。
「防風通聖散」のキーワードは、「肥満症、便秘、むくみ、高血圧」です。
そう突っ込んだ出題はないと思いますが、ざっくりと把握しておきましょう。
「防風通聖散」の構成生薬は、「カンゾウ、マオウ、ダイオウ」です。
このように、構成生薬が「3つ」そろう漢方は、「防風通聖散」だけとなっています。
よって、設問に、「カンゾウ、マオウ、ダイオウを含む」とあれば、その表記だけで、「防風通聖散」を選べばよい、と相なります。
ホント、この知識だけで、1問が解けたりするので、必ず押えておいてください。
「防風通聖散」の「まれな重篤な副作用」は、「肝機能障害、偽アルドステロン症、間質性肺炎、腸間膜静脈硬化症」です。
先に述べたように、まれ重篤副作用が「4つ」も揃うのは、当該防風通聖散だけです。
んなもんで、問題文中に「肝機能障害、偽アルドステロン症、間質性肺炎、腸間膜静脈硬化症」の「4つ」がそろっていたら、その時点で、「防風通聖散」を選べばよいことになります。
選択肢判別の強力な武器となるので、必ず、押えておきましょう。
さて、定番の3つのまれ重篤副作用は、「まれ重篤 肝機能障害・偽アルドステロン症・間質性肺炎」で、押えておきましょう。
なお、第14節「漢方処方製剤・生薬製剤」に出てくる漢方のうち、「防風通聖散」のように、3つのまれ重篤副作用があるのは、「防已黄耆湯」です。
語呂ですが、「まれにボーイが、小学3年生」くらいに押えるといいでしょう。
「まれに」は、「稀な重篤な副作用」です。
「ボーイ」は、「“防已”黄耆湯」です。
「小学」は、「防風通聖散(ぼうふうつう“しょうさん”)」です。
「3年生」は、「まれ重篤副作用が“3”つ」です。
そして、「腸間膜静脈硬化症」は、「まれ重篤 腸間膜静脈硬化症」で、横断的に憶えてしまいましょう。
「防風通聖散」ですが、手引きには、「便秘に用いられる場合には、漫然と長期の使用は避け、1週間位使用しても症状の改善がみられないときは、いったん使用を中止して専門家に相談するなどの対応が必要である。」とあります。
「便秘…短期服用」と、憶えてしまいましょう。
他の生薬、たとえば、婦人薬の「桃核承気湯」とかも、「便秘」に対する使用は、「短期服用→受診勧奨」となっています。
まあ、薬を飲んで、1週間も便秘が続くようなら、少々おかしいので、なんらかの処置をとるべきだと判断できるかと思います。
「防風通聖散」は、「肥満症(肥胖症)」に使用される漢方です。
そして、「防已黄耆湯」と「大柴胡湯」も、「肥満症(肥胖症)」に使用されます。
試験では、当該肥満症についての対処がよく問われます。
手引きには…、
『どのような肥満症にも適すものではない。』
『また、基本的に肥満症には、糖質や脂質を多く含む食品の過度の摂取を控える、日常生活に適度な運動を取り入れる等、生活習慣の改善が図られることが重要である。』
『医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等に対してその旨を説明する等、正しい理解を促すことが重要である。』
…と記載されています。
どれも選択肢の1つとして、“実に”出題しやすいので、押えておきましょう。
たとえば、「防風通聖散を服用すれば、大半の肥満症は快方に向かう」などとあれば、「×」です。
手引きの記載にあるように、肥満症対策には、食事改善や運動が大事でからです。
「防風通聖散」の過去問演習用として、東京都等の問題をピックアップしました。
こういう出題があったので、チェックしておきましょう。
当該漢方の語呂をまとめておきます。チェック用に。
・大きなマーボーで体力充実…体力充実。
・まれにボーイが、小学3年生…防已黄耆湯・防風通聖散の肝機能障害・偽アルドステロン症・間質性肺炎。
なお、語呂合わせですが、「漢方処方製剤 語呂 まとめ・解説」「漢方処方製剤 語呂 逆引き」にまとめているので、こちらも活用してください。
『防風通聖散』
『体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘、蓄膿症(副鼻腔炎)、湿疹・皮膚炎、ふきでもの(にきび)、肥満症に適すとされる。』
『しかし、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)、胃腸が弱く下痢しやすい人、発汗傾向の著しい人では、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。』
『また、小児に対する適用はない。』
『また、本剤を使用するときには、他の瀉下薬との併用は避けることとされている。』
『構成生薬としてカンゾウ、マオウ、ダイオウを含む。』
『まれに重篤な副作用として肝機能障害、間質性肺炎、偽アルドステロン症、腸間膜静脈硬化症が起こることが知られている。』
『便秘に用いられる場合には、漫然と長期の使用は避け、1週間位使用しても症状の改善がみられないときは、いったん使用を中止して専門家に相談するなどの対応が必要である。』
登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。
興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。
そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。
★みんなとシェアする