第477条:預金又は貯金の口座に対する払込みによる弁済

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

宅地建物取引士(宅建・宅建士)と管理業務主任者(管業)の試験科目「民法」で、改正された「第477条:預金又は貯金の口座に対する払込みによる弁済」について解説したページ。最低限度のポイントと、チェック用の条文本文を説述する。法改正対策のページ。独学者向け。

最低限のポイント

 「第477条:預金又は貯金の口座に対する払込みによる弁済」ですが、「新設規定」です。

 チェックだけはしておきましょう。

 主な改正内容は…、

 ・金融機関の口座を使った弁済は、債権者がその金額の払い戻しを請求する権利を取得したときに、効力が生じる。

 …となっています。

 なお、条文本文は、本ページの下方にあります。

解説・コメント

 旧法では、金融機関の口座を使った弁済の効力発生の時期が明記されていませんでした。

 よって、改正によって…、

 『債権者がその預金又は貯金に係る債権の債務者に対してその払込みに係る金額の払戻しを請求する権利を取得した時

 …と、「効力発生時」が明文化された次第です。

 つまりは、単に、債務者が振り込んだだけではダメ、ってな次第です。

 債権者が口座から引き出せられるようになって初めて、弁済の効力が発生する、ってな次第です。

 たとえば、土・日に債務者が、債権者の口座に振り込んでも、まだ、弁済の効力は発生しておらず、銀行の開く月曜の朝9時に、弁済の効力が発生する、といった次第です。

 「ひっかけ」に注意してください。

 債権者が口座から“引き出したとき”ではないです。

 「引き出せる権利(払い戻しを請求する権利)の取得時」に、弁済の効力が生じます。

条文:預金又は貯金の口座に対する払込みによる弁済 第477条

 『債権者の預金又は貯金の口座に対する払込みによってする弁済は、債権者がその預金又は貯金に係る債権の債務者に対してその払込みに係る金額の払戻しを請求する権利を取得した時に、その効力を生ずる。』

宅建のこまごましたもの

 試験勉強については、「宅地建物取引士(宅建)の独学」を、参考にしてください。

 「宅建」という資格を、より知りたい方は、「資格ガイド Sランク資格:宅地建物取引士」を、一読願います。

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