このページは、「受診勧奨・避ける・相談する」についてまとめたページ。漢方処方製剤の中には、受診勧奨や、使用を避ける、使用前に相談することが望まれるものもある。それらを一覧化している。
「漢方処方製剤」にて「受診勧奨・避ける・相談する」注意のあるものを、リスト化しています。
傾向からして、出題される可能性の高い論点です。
数はそうないので、できるだけ、押さえておきましょう。
「精神神経に作用する薬」の「鎮痛」の「芍薬甘草湯」には、「2つ」の「避ける」があります。
「連用は避ける」と「心臓病の診断を受けた人では使用を避ける必要がある」です。
手引きには…、
『体力に関わらず、筋肉の急激な痙攣を伴う痛みのあるもののこむらがえり、筋肉の痙攣、腹痛、腰痛に適すとされる。』
『ただし、症状があるときのみの服用にとどめ、連用は避ける。』
『まれに重篤な副作用として、肝機能障害のほか、間質性肺炎、鬱血性心不全や心室頻拍を生じることが知られており、』
『心臓病の診断を受けた人では使用を避ける必要がある。』
…となっています。
当該芍薬甘草湯ですが、「適正使用」においても、「使用を避ける・・・心臓病」で出題されます。
漢方処方製剤にて、このような「使用を避ける」があるのは、「芍薬甘草湯」だけなので、押えておきべきです。
なお、「芍薬甘草湯」ですが、は、その名の通り、「カンゾウ」を含んでいます。
カンゾウといえば、「グリチルリチン酸」で、過度に摂取すると「偽アルドステロン症」が生じやすくなるため、「長期連用を避ける」となっています。
当該芍薬甘草湯は、漢方処方製剤のみならず、「適正使用」でも問われるので、上記の「避ける」は、キッチリと押えておきましょう。
「鎮咳去痰」の漢方処方製剤である「甘草湯」は、「短期間の服用に止め、連用しない」とあります。
当該甘草湯にも、カンゾウが入っているので、「連用しない」と相なります。
併せて、押えておきましょう。
「麻黄湯」ですが、「使用を避ける」論点があります。
そのまんまなので、カンタンです。
麻黄湯ですが、「マオウの含有量が多くなるため、体の虚弱な人(体力の衰えている人、体の弱い人)は使用を避ける必要がある」となっています。
そもそも、麻黄湯の虚実は、「体力充実して」なので、元気な人向けの薬は、虚弱な人には向かないな、と判断できるかと思います。
「登録販売者‐「体力充実」と「比較的体力があり」」ともども、チェックしておきましょう。
まずもって、「15歳未満の小児への使用は避ける必要がある」とされているのが、「心臓・血液に作用する薬」の「循環器用薬」の「七物降下湯」です。
漢方処方製剤にて、「15歳未満避ける」があるのは、当該七物降下湯だけなので、意識して憶えましょう。
次に、「小児避ける」とされるのが「漢方処方製剤・生薬製剤」の「防風通聖散」です。
当該防風通聖散ですが、虚実が「体力充実」とあるので、言うなれば、大人向けであり、よって、小児は使用を避けたほうがよいのでしょう。
また、防風通聖散は、まれ重篤副作用に「肝機能障害・偽アルドステロン症・間質性肺炎」と、「3つ」もそろっているので、この点からも、小児向けではないとされているように思われます。
また、防風通聖散は、生薬にカンゾウ・ダイオウ・マオウが入っており、キツイ薬だから小児は避ける、くらいに憶えるとよいでしょう。
なお、後述しますが、防風通聖散は、ダイオウが入っていることから、「他の瀉下薬を避ける」とされています。
他の瀉下薬との併用がダメなのが…、
・麻子仁丸
…となっています。
上記漢方処方製剤には、瀉下成分の「ダイオウ」が入っているからかと思われます。
「他の瀉下薬の使用を避ける」は、「適正使用」でよく出るので、応じて、漢方処方製剤でも、押さえておくべきです。
なお、分類ですが、最初の3つの大黄牡丹皮湯、大黄甘草湯、麻子仁丸は、「胃腸に作用する薬」の「腸の不調」の薬で、さもありなん、です。
三黄瀉心湯は、「心臓・血液に作用する薬」の「循環器用薬」です。
防風通聖散は、「漢方処方製剤・生薬製剤」です。
「瀉下薬を使用している人」なら、服用前に「相談すること」となっているのは、「呼吸器官に作用する薬」の「喉の痛み」の「響声破笛丸」です。
当該響声破笛丸ですが、「ダイオウ」が配合されることがあります。
これに応じての、注意喚起かと思われます。
漢方処方製剤の「相談すること」は、ほとんどないので、押えておきましょう。
漢方処方製剤の「受診勧奨」ですが、あまり数がありません。
大半のものは、「○日使用しても改善が見られないなら、受診する」といったものです。
しかし、中には、具体的な受診勧奨が表記されているものがあり、それは、「呼吸器官に作用する薬」の「喉の痛み」の…、
・桔梗湯
…となっています。
手引きでは、これらの漢方処方製剤の説明に…、
『いずれも短期間の使用に限られるものでないが、5~6回服用しても症状の改善がみられない場合には、』
『扁桃炎や扁桃周囲炎から細菌等の二次感染を生じている可能性もあるので(特に、高熱を伴う場合)、』
『漫然と使用を継続せずにいったん使用を中止して、医師の診療を受けるなどの対応が必要である。』
…とあります。
「扁桃炎や扁桃周囲炎から細菌等の二次感染を生じている可能性」は、上記の漢方処方製剤にしか登場しないので、チェックしておきましょう。
「漢方処方製剤」の「副作用」については、以下のページも参考にしてください。
登録販売者の独学方法については、「登録販売者の独学」を、参考にしてください。
登録販売者のブログ記事などは、「サイトマップ」に、挙げています。
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