登録販売者の「主な医薬品とその作用(通称:医薬品)」の「漢方処方製剤」の「鎮咳去痰」に登場する「甘草湯(かんぞうとう)」の対策ページ。本ページでは、当該漢方処方製剤のポイントをまとめたり、「○×問題」を出したり、過去問を紹介したりしています。
基本問題です。
問1ですが、誤った記述です。
「甘草湯」ですが、これは、数がそうない「体力に関らず」の漢方処方製剤です。
参考:ブログ 「体力に関らず」
この時点で、「×」と判断できます。
なお、設問の漢方処方製剤は、「桂枝加苓朮附湯」です。
「体力虚弱」と「鎮痛」の効能があるところから、判断しましょう。
問2は、正しい記述です。
「甘草湯」は、「カンゾウ」が配合されています。
また、構成生薬は、「カンゾウ」のみです。(マオウ・ダイオウは、入っていません。)
カンゾウ入りの漢方処方製剤はたくさんありますが、当該甘草湯は、名前に“甘草”とあるので、実に押えやすいです。
誤った記述です。
間違っているのは、「比較的長期(1ヶ月程度)」のところです。
正しくは、「5~6回」です。
「甘草湯」は、体質改善を目的としないので、「比較的長期(1ヶ月程度)」は、不適当です。
また、「甘草湯」には、「カンゾウ」が配合されていることからも、長期の使用が不適当です。
数字は、常に狙われているので、チェックしておきましょう。
「甘草湯」ですが、これまで、ガチの出題がみられない漢方処方製剤です。
ですが、頻出生薬の「カンゾウ」が配合されていることから、いつ出題されても、おかしくありません。
比較的、押えやすい漢方処方製剤なので、押えておいて損はありません。
なお、「甘草湯」は、市販されている漢方処方製剤があります。
テキストはもとより、ドラッグストア等で、実物を手にして、効能などを勉強しましょう。
amazon参考:甘草湯
楽天参考:甘草湯
「甘草湯」の「体力規定(虚実)」は、「体力に関わらず」となっています。
当該「体力に関わらず」は、数が少なく、実に押えやすいです。
参考:ブログ 「体力に関らず」
「甘草湯」は、まずは、「体力」から押えるとよいでしょう。これだけで、ガッツリと選択肢を判別できるはずです。
なお、「甘草湯」ですが、手引きには…、
『甘草湯は、構成生薬がカンゾウのみからなる漢方処方製剤で、体力に関わらず使用できる。』
…と、明記されています。
「甘草湯」ですが、これといった禁忌がありません。
なお、名称に同じ「甘草」のある「鎮痛」の「芍薬甘草湯」には、「心臓病避ける」があるので、整理して憶えるといいでしょう。
なお、「人」がらみの論点として注意すべきは、「乳幼児」です。
手引きには…、
「甘草湯のエキス製剤は乳幼児にも使用されることがあるが、その場合、体格の個人差から体重あたりのグリチルリチン酸の摂取量が多くなることがあり、特に留意される必要がある」
…とあります。
当該論点は、「疳の薬」でも同様のものがあるので、併せて、押えるとよいでしょう。
「甘草湯」のキーワードは、「しわがれ声」くらいです。
効能は、そう突っ込んだ出題がないので、押えられる範囲でやっていけばいいでしょう。
本当に、余裕があればなのですが、「甘草湯」には、「日本薬局方」の記載があります。
手引きには…、
『日本薬局方収載のカンゾウも、煎薬として同様の目的(激しい咳、口内炎、しわがれ声に、外用では痔・脱肛の痛み)で用いられる。』
…とあります。
「生薬」では、当該日本薬局方が出題されるようになったので、余裕があれば、漢方処方製剤の「甘草湯」の日本薬局方も、押えておきましょう。
「甘草湯」の構成生薬は、「カンゾウ」です。
先述しましたが、構成生薬は、「カンゾウ」のみで、「マオウ」と「ダイオウ」は、入っていません。
「甘草湯」の「稀な重篤な副作用」は、「ない」です。
甘草湯は、まれ重篤がないので、楽をしましょう。
なお、「鎮咳去痰」の漢方で、まれ重篤副作用があるのは、「柴朴湯」と「麦門冬湯」の2つだけで、「肝機能障害、間質性肺炎」となっています。
語呂は、「最後の刑事がバカモンとカンカン」です。
当該語呂を押えたら、それ以外の「鎮咳去痰」は、「まれなし」と憶えましょう。
「甘草湯」ですが、手引きには…、
「短期間の服用に止め、連用しないこととされており、5~6回使用しても咳や喉の痛みが鎮まらない場合には、漫然と継続せず、いったん使用を中止し、医師の診療を受けるなどの対応が必要」
…との記載があります。
「5~6回」とあるので、チェックだけはしておきましょう。
「甘草湯」の過去問演習用として、東京都等の問題をピックアップしました。
こういう出題があったので、チェックしておきましょう。
・近年なし
・近年なし
・近年なし
当該漢方の語呂をまとめておきます。チェック用に。
・最後の刑事がバカモンとカンカン…肝機能障害、間質性肺炎。
なお、語呂合わせですが、「鎮咳去痰 語呂 まとめ・解説」「鎮咳去痰 語呂 逆引き」にまとめているので、こちらも活用してください。
『甘草湯』
『甘草湯は、構成生薬がカンゾウのみからなる漢方処方製剤で、体力に関わらず使用できる。』
『激しい咳、口内炎、しわがれ声に、外用では痔・脱肛の痛みに用いられる。』
『日本薬局方収載のカンゾウも、煎薬として同様の目的で用いられる。』
『いずれについても、短期間の服用に止め、連用しないこととされており、5~6回使用しても咳や喉の痛みが鎮まらない場合には、漫然と継続せず、いったん使用を中止し、医師の診療を受けるなどの対応が必要である。』
『なお、甘草湯のエキス製剤は乳幼児にも使用されることがあるが、その場合、体格の個人差から体重あたりのグリチルリチン酸の摂取量が多くなることがあり、特に留意される必要がある。』
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