旧8問‐乙4公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第8問は、許可の取消の問題です。監督処分の「許可の取消」と「使用停止命令」を、しっかり区別しておきます。公式の過去問には解説がないので選択肢ごとに解説を付与する。暗記や憶え方、まとめページへのリンクもある。

旧8問‐許可の取消

 

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難易度コメント+こたえ

 本問のレベルは「ふつう」です。

 監督処分の「許可の取消」と「使用停止命令」の区別さえついていれば、正解できます。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

解説

 本問のポイントは、“組み合わせ問題”なので、まずは、明白に間違いの選択肢を見つけることです。

 設問のA~Eのなかで、判断が容易なのは、DとEです。

 これら「危険物保安統括管理者」とか「危険物保安監督者」といった、「人の任命・解任がらみ」の違反は、「使用停止命令」だからです。

 DとEは「使用停止命令」の対象ですから、「×」となります。

 んなもんで、DとEが含まれている、選択肢2、選択肢4、選択肢5が消去されます。

残る選択肢

 残るは、選択肢1「AとB」と、選択肢3「BとC」です。

 設問Bは、両選択肢と共通するので、パスします。

 よって、設問AとCに絞って考えます。

 Aの定期点検ですが、定期点検を義務付けられているのに、点検していないと、「許可の取消処分」を食らいます。

 Cの基準適合命令違反ですが、「危険物の貯蔵・取り扱いの基準遵守命令に違反」した場合は、「使用停止命令」を食らいます。

 んなもんで、許可の取消に当たるものは、AとBとなって、選択肢1が正解となります。

 なお、「取消」と「使用停止」の意味が、ピンと来ない方は、下の方の「取消と使用停止」を一読願います。

補足1:取消と使用停止

 監督処分の「取消」と「使用停止」は、車の免許で言う「免許の取消」と「免許の停止」に当たります。

 言うまでもなく、両者とも、前者の「取消」の方が、処分はきついです。

 車なら、再び自動車学校に行かないといけないように、危険物の施設の許可を、もう一度、取りに行かないといけなくなるからです。

 対して、後者の「停止」は、幾分軽い処分です。

 車なら、その停止期間が過ぎれば、車を運転できます。ちょっと違いますが、危険物の施設も、行政からの指導を遵守して処置すれば、晴れて、危険物の取り扱いと貯蔵が可能になります。

 つまり、「取消」とは異なり、再び、危険物なら許可を、車なら免許を取らなくてよい、という塩梅です。

 処分の重さ(めんどくささ)から、「取消」と「使用停止」とを、区別してみてください。

補足2:やばい違反だから、処分も重い

 さて、「許可の取消」と「使用停止」ですが、処分の重い「許可の取消」は、当該違反が危険だからこそ、重い罰が設定されて入るわけです。

 つまり、「使用停止」は、違反は違反だが、やばさという点では、「低い」という塩梅です。

 テキストの「許可の取消」と「使用停止」の該当事項をよく読んでみてください。

 先の問題のように、「人の任命がらみ」は、違反をしていると、それはそれで危険ですが、「定期点検をしていない」のに比べたら、危険性は低いです。点検していないのは、ガチで危ないです。

 テキストでは、文字の羅列ですが、「やばさの軽重」から、それぞれの処分と該当事項とを整理してみてください。

補足3:他の論点

 類似論点の出題ですが…、

 ブログ:危険物施設保安員は「監督の補助」で(語呂付き)

 ブログ:危険物保安監督者の要点まとめ(へたな語呂付き)

 …を参考にしてみてください。

答え

 設問は、「許可の取消を食らうものはどれか?」です。

 「A」と「B」の違反は、「許可の取消」です。

 正解:1

 次の問題へ。

過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

法令

 1問:危険物の品名・・・基本中の基本問題。「やさしい」。

 2問:予防規定・・・迷彩あるも「普通」。

 3問:指定数量計算・・・「ふつう」。

 4問:保安距離・・・「ふつう」。語呂合わせ。

 5問:5種消火設備・・・「やや難」。捨て問でよい。

 6問:屋内タンク貯蔵所・・・「難」。解けなくはない。

 7問:市町村長への届出・・・「ふつう」。取れる問題。

 8問:使用停止命令・・・「ふつう」。基礎・基本レベル。

 9問:定期点検・・・「やさしい」。絶対レベル。

 10問:免状の書換・再交付・・・「ふつう」。

 11問:危険物保安監督者・・・「難」。ポイントのみ。

 12問:移動タンク貯蔵所・・・「ふつう」。取れる問題。

 13問:保安検査・・・「ふつう」。

 14問:運搬容器・・・「やさしい」。基本問題。

 15問:給油取扱所:顧客用固定注油設備の彩色・・・「難」。解けない。捨て問。

物化

 16問:可燃物・・・「やさしい」。文系でも解ける。

 17問:燃焼要素・・・「ふつう」。

 18問:mol計算・・・「ふつう」。ガンバレ文系。

 19問:自然発火・・・「ふつう」。文系でも取れる。

 20問:消火剤・・・「やさしい」。文系ガチ取り。

 21問:静電気・・・「やや難」。

 22問:燃焼熱計算・・・理系可。文系不可。

 23問:化学基礎用語・・・「ふつう」。文系OK。

 24問:金属のイオン化列・・・「やさしい」。文系100%。

 25問:状態変化・・・「やさしい」。文系OK。

性消

 26問:類ごとの共通性状・・・「やさしい」。

 27問:第4類の貯蔵・取扱・・・「やさしい」。

 28問:第1石油類・・・「やさしい」。

 29問:乙4の貯蔵・・・「ふつう」。解ける。

 30問:4類火災・・・「ふつう」。

 31問:自動車ガソリン・・・「ふつう」。

 32問:キシレン・・・「ふつう」。解ける。

 33問:灯油・・・「ふつう」。解ける。

 34問:アセトアルデヒド・・・「やや難」。だが解く。

 35問:アセトン・・・「難」。

アーカイブ(旧掲載問題)

 旧15問(R5)‐給油取扱所

 旧26問(R5)‐類別の特性

 旧8問(R4)‐許可の取消

 旧13問(R4)‐保安講習

 旧21問(R4)‐静電気

 旧31問(R4)‐4類性状

 旧4問(R2)‐保安距離

 旧12問(R2)‐危険物保安監督者

 旧20問(H29)‐静電気

 旧21問(H28)‐熱化学用語

 旧27問(H29)‐泡消火剤

 旧29問(H29)‐ガソリン

独学向け教材

 「教材レビュー」にて詳細に述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

 テキストは、文系でも大丈夫な「 チャレンジライセンス 乙種4類危険物取扱者テキスト 新訂版 」を…、

 過去問は、最新問題が掲載される「 乙種4類危険物取扱者試験 令和6年版 」を利用します。

PDF過去問の閲覧

 

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乙4のこまごましたもの

 乙4に関するこまごましたことは、たとえば、「危険物取扱者や消防設備士を他府県受験するときの願書と封筒」などを、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「危険物取扱者 乙種4類:ブログ記事」をばご参考ください。

 試験科目個々の勉強方法は、「乙4の独学」をお読みください。

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