14問‐乙4公式過去問解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 危険物取扱者 乙種4類(乙4)の公式過去問の、第14問目の解説。第14問は、運搬容器の問題です。見慣れない論点のため、始めはぎょっとしますが、問題内容はごくごく基本事項です。落ち着いて解けば100%取れる問題です。難易度は「やさしい」です。公式の過去問には解説がないので選択肢ごとに解説を付与する。暗記や憶え方、まとめページへのリンクもある。

14問‐運搬容器

 

 (クリックして拡大。)

難易度コメント+こたえ

 本問のレベルは「やさしい」です。

 難しい選択肢もありますが、最終解答は、容易に出せるはずです。

 こういう「取れる問題」を、落とさないことが、独学合格の肝です。

 なお、選択肢4は、そこそこのレベルの「ひっかけ」なので、押えておきましょう。

 本問の答えは、「こちら(番号のみ)」です。

解説

 本問の「運搬容器」の注意事項ですが、個人的には、似た規定の「掲示板」の知識を流用すればいいかと思います。

 「掲示板」の知識から、類推してみてください。

 参考:「禁水」「火気注意」「火気厳禁」の類別対策

 さて、選択肢を見ていきましょう。

選択肢1

 選択肢1の「第2類の危険物にあっては、衝撃注意」ですが、誤った記述です。

 「第2類」の危険物には、主に「火気注意」が付されます。

 んで、「第2類」のうち、「引火性固体(乙4の引火性液体が染みた物とか固めた物)」が「火気厳禁」です。

 選択肢は、「衝撃注意」となっているので、完全に誤りです。

 ちなみに、「衝撃注意」は、『自己反応性物質』の第5類危険物の表記です。

選択肢2

 選択肢2の「第3類の危険物にあっては、火気・衝撃注意」ですが、誤った記述です。

 第3類の危険物は、ご存じのように、「禁水性・自然発火性物質」です。

 よって、第3類には「禁水」とかが表記されます。

 んなもんで、選択肢2は「×」です。

選択肢3

 選択肢3の「第4類の危険物にあっては、火気厳禁」ですが、正しい記述です。

 第4類には、「火気注意」より更にキツイ表現の「火気厳禁」です。

 当該選択肢は「○」で、本問の正解となります。

選択肢4

 選択肢4の「第5類の危険物にあっては、取扱注意」ですが、誤った記述です。

 自己反応性物質である第5類は、「火気厳禁」「衝撃注意」の表記がなされます。

 5類には、ジェット燃料のヒドラジンがあるので、これからイメージすると、「火気厳禁」「衝撃注意」の表記が頭に入るかと思います。

 従って、選択肢4も「×」です。

 さて、本問の「取扱注意」ですが、このような注意書きは、掲示板の規定にも、運搬用機の規定にも、ありません。

 そう、本問は、「ひっかけ」問題なのです。

 「取扱注意」は、本当に“ありそう”なので、今後も、「ひっかけ」で出そうです。

 「取扱注意なんてものはない」と、チェックしておきましょう。

選択肢5

 選択肢5の「第6類の危険物にあっては、火気注意」ですが、誤った記述です。

 第6類は「酸化性液体」ですが、そもそも乙6危険物は『不燃性』です。

 んなもんで、火をつけても燃えません。

 よって、火災の危険性は相対的に低いので、「火気注意」とは表記されません。

 乙6危険物には、「可燃物接触注意」と、表示されます。

 従って、選択肢5も「×」となります。

 なお、「火気注意」は、第2類の「可燃性固体」に付されます。

答え

 問題文は、「正しいものはどれか?」なので、穏当に選択肢3が正解となります。

 答え:3

 次の問題へ。

過去問その他の問題

 本問以外の問題は、以下のリンク先にあります。

 通勤・通学中にどうぞ。

法令

 1問:危険物の品名・・・基本中の基本問題。「やさしい」。

 2問:予防規定・・・迷彩あるも「普通」。

 3問:指定数量計算・・・「ふつう」。

 4問:保安距離・・・「ふつう」。語呂合わせ。

 5問:5種消火設備・・・「やや難」。捨て問でよい。

 6問:位置、構造及び設備・・・「ふつう」。

 7問:市町村長への届出・・・「ふつう」。取れる問題。

 8問:使用停止命令・・・「ふつう」。基礎・基本レベル。

 9問:定期点検・・・「やさしい」。絶対レベル。

 10問:免状の書換・再交付・・・「ふつう」。

 11問:危険物保安監督者・・・「難」。ポイントのみ。

 12問:移動タンク貯蔵所・・・「ふつう」。取れる問題。

 13問:保安検査・・・「ふつう」。

 14問:運搬容器・・・「やさしい」。基本問題。

 15問:顧客用固定注油設備の彩色・・・「難」。解けない。捨て問。

物化

 16問:可燃物・・・「やさしい」。文系でも解ける。

 17問:燃焼要素・・・「ふつう」。

 18問:引火する最低温度・・・「やさしい」

 19問:自然発火・・・「ふつう」。文系でも取れる。

 20問:消火剤・・・「やさしい」。文系ガチ取り。

 21問:静電気・・・「やや難」。

 22問:燃焼熱計算・・・理系可。文系不可。

 23問:化学基礎用語・・・「ふつう」。文系OK。

 24問:金属のイオン化列・・・「やさしい」。文系100%。

 25問:状態変化・・・「やさしい」。文系OK。

性消

 26問:類ごとの共通性状・・・「やさしい」。

 27問:第4類の貯蔵・取扱・・・「やさしい」。

 28問:第1石油類・・・「やさしい」。

 29問:乙4の貯蔵・・・「ふつう」。解ける。

 30問:4類火災・・・「ふつう」。

 31問:自動車ガソリン・・・「ふつう」。

 32問:キシレン・・・「ふつう」。解ける。

 33問:灯油・・・「ふつう」。解ける。

 34問:アセトアルデヒド・・・「やや難」。だが解く。

 35問:アセトン・・・「難」。

アーカイブ(旧掲載問題)

 旧6問(R6)‐屋内タンク貯蔵所

 旧18問(R6)‐mol計算

 旧15問(R5)‐給油取扱所

 旧26問(R5)‐類別の特性

 旧8問(R4)‐許可の取消

 旧13問(R4)‐保安講習

 旧21問(R4)‐静電気

 旧31問(R4)‐4類性状

 旧4問(R2)‐保安距離

 旧12問(R2)‐危険物保安監督者

 旧20問(H29)‐静電気

 旧21問(H28)‐熱化学用語

 旧27問(H29)‐泡消火剤

 旧29問(H29)‐ガソリン

独学向け教材

 「教材レビュー」にて詳細に述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

 テキストは、文系でも大丈夫な「 チャレンジライセンス 乙種4類危険物取扱者テキスト 新訂版 」を…、

 過去問は、最新問題が掲載される「 乙種4類危険物取扱者試験 令和7年版 」を利用します。

PDF過去問の閲覧

 

 PDFの閲覧は、スマホだと画面が小さくて見難く、PCだとキーボードやマウス、配線等が邪魔で、かなりイライラします。

 本格的な“過去問演習”には、「タブレット」が最も勝手がよく、ストレスが少ないです。

 手許に「タブレット」がない人は、最もコスパの高い、アマゾンの「Fire HD」を推薦します。他のタブレットと性能が遜色ないくせに、値段は数割安く、もちろん、PDF過去問の閲覧も可能で、費用対効果が秀逸です。

 受験が終わっても、ボイラーや冷凍機械等の試験で使えるし、サブ機としても使えます。2電工を機に「Fire HD」を検討するのも、損はないです。

乙4のこまごましたもの

 乙4に関するこまごましたことは、たとえば、「危険物取扱者や消防設備士を他府県受験するときの願書と封筒」などを、ブログにも投稿しています。

 興味のある方は、「危険物取扱者 乙種4類:ブログ記事」をばご参考ください。

 試験科目個々の勉強方法は、「乙4の独学」をお読みください。

みんなとシェアする