独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

35条(重要事項の説明)と37条(37条書面)の重複事項の語呂合わせ

「宅建業法」にてド頻出論点なのが、35条(重要事項の説明)と37条(37条書面)です。

1つ1つを暗記するのもいいのですが、35条と37条とで、共通するもの(重複するもの)を、語呂で憶えておくと、格段に有利に進めることができます。

たとえば、35条と37条の重複事項を問う「平成28年 第30問」や平成28年 第39問」といった問題が、実に、楽になります。

以下に、その語呂の内容を説述します。

35条・37条の被るものの語呂

その語呂とは、『意外に軽快な予定が不成立。菓子を保証、保険をかけよ』です。

語呂を見ていく前に、35条と37条とで重複するもの(共通するもの)を見ておきます。

ごぞんじでしょうが、35条と37条で重複するものとは…、

現況調査関係(インスペクション関係)

代金・交換差金以外の金銭の授受の目的・時期

契約の解除に関すること

損害賠償額の予定・違約金に関すること

代金・交換差金について金銭の貸借(ローン)のあっせんの内容、そして、当該ローンの不成立のときの措置

瑕疵担保責任の履行に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置

…の「6つ」があります。

まず、最初の「現況調査関係(インスペクション関係)」ですが、これは、そのまんま、憶えてしまいます。

平成28年度の改正事項で、よくよく試験に出るので、過去問演習をしていけば、自然と頭に残ります。語呂でわざわざ憶えこむことはありません。

よって、残りの「5つ」で、語呂を作ることになります。

語呂の解説

語呂の『意外に軽快な予定が不成立。菓子を保証、保険をかけよ』ですが、要は、頭文字や代表的な語句をまとめただけで…、

意外に・・・いがいに・・・以外に→代金・交換差金“以外”の金銭の授受の目的・時期

軽快な・・・けいかいな・・・けいかい→“契(けい)”約の“解(かい)”除に関すること

予定が・・・予定→損害賠償額の“予定”・違約金に関すること

不成立・・・代金・交換差金について金銭の貸借(ローン)のあっせんの内容、そして、当該ローンの“不成立”のときの措置

菓子を保証、保険をかけよ・・・“瑕疵(かし)”担保責任の履行に関して講ずべき“保証保険”契約の締結その他の措置

…といった寸法です。

注意して欲しいのは、最後の「菓子を保証、保険をかけよ」です。

「菓子」だけで憶えてはいけません。

「菓子」だけでは、「瑕疵担保責任」とごっちゃになってしまうからです。

「瑕疵担保責任」は、37条の記載事項ですが、35条では記載事項ではないため、重複していません。

繰り返します。

35条と37条とで重複しているのは、「瑕疵担保責任の履行に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置」です。

んなもんで、きちんと整理して、憶えなくてはいけません。

この語呂では、「瑕疵担保責任の履行に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置」に限定するために、わざと長めの「菓子を保証、保険をかけよ」にしています。

「菓子」だけでなく、「保証保険をかけよ」と、きっちり語呂を押えてください。

補足事項1・・・取扱い注意

さて、重複事項の語呂を見たわけですが、ちょっとだけ補足しておきます。

先に挙げたものは、35条においては、必ず、説明しないといけないものとなっています。

たとえば、「損害賠償額の予定・違約金」ですが、これは、その予定がなかったり違約金が定められていなかったりしても、35条では、その旨を、つまり、賠償額の予定や違約金がないことを、説明しないといけません。

対して、37条では、「任意的記載事項」となっていて、「その定めがあるときは、記載する」ことになっています。

つまり、先の「損害賠償額の予定・違約金」の場合、その予定や違約金の取り決めがないのなら、37条では、記載する必要がない、といった寸法です。

先の語呂の個々は、35条と37条とで、取り扱い方が異なっています。

内容はとてもよく似ているため、混同しないようにしてください。

宅建業法「監督処分」の過去問リスト

当該「監督処分」は、3~5年に1回は、出題されるところなので、気が抜けません。

過去問にて問われた論点は、再び、『選択肢の1つとして』出ることがあるので、押えておきましょう。

宅建業法の「監督処分」がテーマの過去問は、以下の通りです。

(※一部、未完成のところがあります。)

令和2年度 12月試験

29問

令和1年度(2019年度)

29問:宅建業法:監督処分・罰則

平成30年度(2018年度)

第26問・・・選択肢2

平成29年度(2017年度)

第34問・・・選択肢4

第42問・・・選択肢ウ

平成28年度(2016年度)

第26問

第31問・・・選択肢ア

平成27年度(2015年度)

第43問

平成26年度(2014年度)

第30問

第44問・・・選択肢イ

宅建:宅建業法の8種制限の語呂合わせ

宅建業者が「自ら売主」となる場合には、「8つの規制」が課せられます。

当該「8つの規制」は、通称「8種制限」とも言われます。

んで、この「8種制限」ですが、ごぞんじのように、宅建業者間では、「適用除外(規制解除)」になります。

本試験では、「○○の場合、相手方が宅建業者なら、××してもよい」といった問題がよく出ます。

たとえば、H30の問題29の選択肢2では、「2000万円の売買契約において、A及びBがともに宅地建物取引業者である場合において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除があったときの損害賠償の額を600万円とする特約を定めた。」といった出題がされています。(解説は後述。)

この種の選択肢は、「8種制限」の語呂を押えていれば、すんなり解けます。

8種制限の語呂

最初に結論から言うと、語呂は、「菓子は、割れた栗(クリ)。他人の所。手を付けて損した。」です。

要は、「8種規制」のそれぞれの頭文字を多少いじった語呂です。

当該「8種制限」ですが、教科書的に挙げていくと…、

自己の所有に属しない物件の売買の制限

クーリング・オフ制度

損害賠償額の予定等の制限

手付け額の制限等

瑕疵担保責任の特約の制限

手付金等の保全

割賦販売契約の解除の制限

所有権留保等の制限

…となっています。

これらのうち、一部を、覚えやすいように加工します。

まず、「自己の所有に属しない物件の売買の制限」ですが、これは、単に「他人物売買の制限」と、読み替えます。

長い言葉は覚えられないので、短い「他人物売買」にしてしまいます。

次に、「手付け額の制限等」と「手付金等の保全」ですが、これらは、同じ「手付」という語句があるので、これで、まとめてしまいます。

これで漸く、先の語呂「菓子は、割れた栗(クリ)。他人の所。手を付けて損した。」の説明に入れます。

語呂の説明

菓子は、割れた栗(クリ)。他人の所。手を付けて損した。」の説明に入ります。

何となく、わかった人も居られるでしょう。

・菓子・・・かし・・・瑕疵・・・“瑕疵”担保責任の特約の制限

・割れた・・・割・・・“割”賦販売契約の解除の制限

・栗(クリ)・・・クリ・・・“クーリ”ング・オフ制度

・他人・・・他人物売買・・・“自己の所有に属しない物件”の売買の制限

・所・・・“所”有権留保等の制限

・手を付けて・・・手付・・・“手付”額の制限等と“手付”金等の保全

・損した・・・損・・・“損”害賠償額の予定等の制限

…といった塩梅です。

当該の語呂を憶えておけば、先に挙げた選択肢は、「語呂にあるから、適用除外(規制解除)」といった感じで、判別できるってな寸法です。

何気に頭に残るので、本ページを「お気に入り」にでも入れておいて、通勤・通学時にブツブツ唱えて、周りから白い目で見られてください。

先の例題の解説

さて、先に挙げた「2000万円の売買契約において、A及びBがともに宅地建物取引業者である場合において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除があったときの損害賠償の額を600万円とする特約を定めた。」ですが、語呂を思い出せば、すぐに解けます。

当該選択肢は、語呂の「菓子は、割れた栗(クリ)。他人の所。手を付けて損した。」のうち、「損した」に該当します。

この「損した」は、「“損”害賠償額の予定等の制限」であり、「業者間なら、適用除外(規制解除)」となります。

ご存知のとおり、「損害賠償額の予定等の制限」は、「宅建業者・・・非業者」間の契約なら、「代金の額の10分の2を超える定めをしてはならない」わけです。

本問では、業者間取引なので「適用除外(規制解除)」となり、損害賠償額はいくらでもよくなり、選択肢のいう「損害賠償の額・・・600万円」とする取り決めも、有効となるってな次第です。

よく出る論点なので、当該語呂を活用ください。