独学でススメ-読むだけで独学合格できるかもしれない、適当なヒントとTips

登録販売者の手引きの「改定」の傾向と対策

結論から言うと、“試験的には”、登録販売者の改定は、そう気にしなくてよい、といった次第です。

んなもんで、わざわざ、厚生労働省のHPを細かくチェックしたり、改定情報をダウンロードしたりする必要はない、ってな寸法です。

ところで、資格試験一般では、法改正や改定事項は“目玉論点”です。

本試験でよく狙われることから、優先順位が非常に高いところで、受験生なら、必ずやっておくべき論点となっています。

しかしながら、登録販売者では、先に述べたように、改定があったとしても、そう神経質にならなくていいです。

その理由は、あんまり出ないからです。

たとえば、平成30年3月に「試験問題作成に関する手引き」の改定がありました。

当該改定は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」や「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則」の法改正を受けてのものでした。

当該改定はボリュームが大きく、試験がらみのものを挙げると、たとえば、「店舗販売業の許可の申請」や「店舗販売業者の遵守事項」、「配置販売業の許可の申請」や「配置販売業者の遵守事項」、そして、「登録販売者試験」といった論点の追加があったのです。

しかし、これらの改定事項は、「東京都」や「大阪府」、「福岡県」のH30年度の試験では、1つも出ていません。

参考: 東京都 H30 法規一覧

参考: 大阪府 H30 法規一覧

参考: 福岡県 H30 法規一覧

先の都道府県のH30年度試験の「法規」は、「いつもどおり」の論点で占められていました。

これらの県が出していないなら、他の県も、同じように“改定事項は、出ていない”と推定できるように思います。

こんな次第で、「改定があったからといって、即、試験には出ない」といった塩梅です。

改定事項が、即、試験に出ない背景

以下は、個人的な『憶測』です。

どうして、他の資格試験では、頻出である改定事項が、登録販売者試験では、即、「問題化」されないのでしょうか?

その答えは、「試験に「地域差」を生じさせないため」かと思われます。

登録販売者試験は、都道府県ごとに実施されますが、試験問題は、都道府県ごとに「差」が出ないように配慮されて、作成されています。

つまり、試験問題は、ある県では「受かりやすい」とか、この県では「落ちる」といった「地域差」が出ない作られているのです。

そのため、ある県が、即、改定事項を出題すると、そこだけ、他の都道府県と「差」が生じてしまいます。

んなもんで、どの都道府県も、最初は、「様子見」になるのでは?と考えます。

個人的には、改定事項が「問題化」されるには、数年くらいの時間がかかると踏んでいます。

その過程としては…、

「ある少数の都道府県が、改定事項の問題を出す。」

「他の都道府県の試験担当者が、改定事項の問題が出ていることを知る。」

「うちも、改定問題を採用してみようと思い到る。」

「いくつかの県が、改定事項を試験問題として出題する。」

「さらに、他府県の出題者がそれを見て、改定事項を問題に採用し始める。」

…こんな感じで、徐々に広がっていくという感が強いです。

そして、付け加えるなら、改定事項は、問題がこなれるまでは、「難問扱い」で出題される感じがします。

多くの都道府県では、「法規」にて、毎年1~3問程度で、「難問」が出題されています。

登録販売者の「難問」は、どうにも解けないし、他の問題ができていれば、十分に合格点は確保できるので、最終的な合否には、影響しません。

んなもんで、出題者は、改定事項をとりあえず「難問」で出して、受験生がどのくらい「取るか・落とすか」のデータ収集に努めるように思われます。

以上は、個人的な憶測でしかありませんが、直近の傾向からすると、改定事項は、早々、本格的な試験問題として出るようなことはないと思います。

先に述べましたが、東京都等のH30の「法規」は、例年通りの出題ばかりでした。

んなもんで、新しい改定事項よりも、まずは、既存の頻出論点を、優先すべきです。

改定事項は、全ての試験範囲が終わってから、徐々にやるくらいで十分です。

んで、そもそも、改定事項では、大きな点差が生じないので、もし、時間に余裕がないなら、改定対策などしなくてよいでしょう。

第2種電気工事士の「電気工事士技能試験の概要と注意すべきポイント」の2019年度1月の改定について

公式で公開されている「電気工事士技能試験の概要と注意すべきポイント」が、2019年度1月に改定されました。

なお、先に結論を言っておきますが、これらの改定は、テキストやDVDのお手本どおりに作業していれば、発生しようのない「欠陥」ばかりです。

参考:【独学向け】技能試験の教材

つまり、テキストやDVDどおりに作業できている方なら、改定をそう気にしなくていい、といった次第です。

では、以下、改定内容を見ていきますが、以下の「3つ」の解説が追加されました。

①引掛シーリングローゼットへの結線部分の欠陥として多く見られる、絶縁被覆が台座の下端から5mm以上露出したものの解説

②金属管工事部分の欠陥として多く見られる、止めねじをねじ切っていないものの解説

③ランプレセプタクル又は露出形コンセント等への巻き付けによる結線部分の処理の欠陥として多く見られる、カバーが締まらないものの解説

なお、この3つのなかで、受験生が最も気をつけないといけないのは、②の「ねじ切り」です。

① 引掛シーリングの露出

まず、①の「引掛シーリングローゼットへの結線部分の欠陥として多く見られる、絶縁被覆が台座の下端から5mm以上露出したものの解説」ですが、先の画像のように、「絶縁被膜が5mm以上、露出している」と、「欠陥」となります。

ぶっちゃけいえば、お手本どおりの作業をしていないだけです。この作業は、単に被膜を剥いて電線を差し込めばいい、ってなわけではありません。

先の画像を見て、ドキッとした人は、必ず、テキストで「やり方」を、おさらいしてください。

ところで、当該引掛シーリングのある候補問題ですが、例年、「7問」が出題されており、ほぼ半数の候補問題で出題される勘定となっています。

頻出施行なので、シッカリ練習しておきましょう。

② 金属管工事の『ねじ切り』

次に、②の「金属管工事部分の欠陥として多く見られる、止めねじをねじ切っていないものの解説」ですが、これは、要は、「ねじ切り忘れへの警告」です。

先述したように、当該ねじ切りは、受験生が最も注意しなければなりません。

というのも、当該ねじ切りは、候補問題の1つしか出てこないため、ことさらに、受験生が忘れやすくなっているからです。

もう一度いいます。

「ねじ切り」は、候補問題にて1題しか出てこないため、圧倒的に練習量(経験値)が足らず、多くの受験生が、存在そのものを“すっかり”、そして、“ころっと”忘れています。

「ねじ切り」が出る候補問題は、おおむね「1問」です。

当該ねじ切りで、落ちている受験生は、多数かと思われます。

技能試験は、欠陥1つで不合格なので、その他の全部が合っていても、ねじ切りを忘れていたら、即落ちします。

当該金属管工事の練習をするときは、必ず、「ねじを切る」振りをして、「ねじ切り、よしっ!」と、指指し確認をしてください。

③ ランプレセプタクル又は露出形コンセントの結線

最後の「ランプレセプタクル又は露出形コンセント等への巻き付けによる結線部分の処理の欠陥として多く見られる、カバーが締まらないものの解説」ですが、要は、テキスト・DVDのお手本どおりに、作業ができていない、ってな次第です。

先に挙げたテキストや教材の言うとおりにしていれば、絶縁被膜がはみ出るような間違いは起きません。

当該ランプレセプタクル又は露出形コンセントが登場する候補問題は、ほとんど全てと言ってよい「12問」です。

よって、自己流の「てきとー」な作業をしている人は、ほぼ不合格になる塩梅です。

試験主催者にお布施をするような行為は、固く禁じるべきです。

必ず、テキスト・DVDのお手本どおりに作業できるように、なっておきましょう。

ポイントの改定については、以上です。

2電工のそのほかについては、「第2種電気工事士の独学」を参考にしてください。

はやわかり‐平成30年度(2018年度)東京都 登録販売者試験

H30年度(2018年度)の東京都 登録販売者試験ですが、一口で言うと、「例年通り、勉強しないと厳しい」試験となっています。

こういうとアレですが、わたしは、登録販売者の東京都試験は、他県と比べて、「受かりにくい」と思います。ぶっちゃけ言うと、「大阪府」の方が、明らかに「受かりやすい」です。

わたしは「大阪府」受験で合格しましたが、再度受験するなら、「大阪府」の一択です。そのくらい、「東京都」は手ごわいなあと思うことが多いです。

よく「登録販売者は、1ヶ月でも受かる」などと言われますが、話が「東京都」の場合だと、「受かることは受かるだろうが、落ちる可能性も「大」」であることを、肝に銘じておくべきかと思います。

東京都のH30年度の合格率は、「35.4%」と低いです。ちなみに、大阪府試験は「48.4%」でした。キッチリ勉強して試験に臨むようにしてください。

まあ、少し脅かしてしまいましたが、「難儀な東京都」とはいえ、ちゃんと勉強していれば、合格はできます。時間を確保し、テキストの精読と過去問演習と、暗記と記憶に勤しんでください。

以下、科目別に、傾向を述べていきます。

各論:基本知識

第1問~第20問の計「20問」の「医薬品に共通する特性と基本的な知識」ですが、H30年度は、「例年通り」の内容でした。

凝った出題もなく、難しい問題や捻った問題もなく、きちんと勉強した人なら、満点も狙えるはずです。

後述しますが、「医薬品」で点が取り難くなっているので、当該科目で、キッチリ点を稼いでおくべきです。

各論:人体

第21問~第40問の計「20問」の「人体の働きと医薬品」ですが、H30年は、「例年通り」でした。

「人体」の単元も、「副作用」の単元も、ともに、頻出事項や定番事項で問題が構成されています。

出題は、安定していると言えましょう。

しかし、油断はできません。

キッチリとテキストを精読し過去問演習を繰り返していないと、安定して点は取れない難易度です。

難問・奇問の類が出ないからこそ、実力が問われます。

「人体」でも、点を稼いでおきたいです。がんばりましょう!

各論:法令

第41問~第80問の計「20問」の「薬事関係法規・制度」ですが、H30年では、「相変わらず、難儀」です。

まず、定番の条文の「定義問題」と「目的」の「空欄穴埋め」が手ごわいです。

これは、『東京都の名物』といっていいくらいで、例年、難しい穴埋め問題が出ます。

「薬機法の目的」と「医薬品の定義」のところは、何回も何回も読んで、細かいキーワードまで押えておきましょう。

逆を言えば、「当該2論点は、常に狙われている」わけですから、集中的に勉強すれば、それだけで、2点確保できる、ってな次第です。考え方を変えて、点を取りに行ってください。

また、当該年度では、「ヘンテコリンな問題」が1問出ています。それは、ドマイナーな論点で…、

54問:配置販売業者の書面記載事項

…です。

「配置販売業者」の「書面記載」の問題で、他県でも、ほとんど見ない論点です。そのため、落とした人も多いはずです。

とはいえ、こういう難問は、解けなくても構いません。

「法令」では、例年、解けない問題が1~3問程度、出ます。

んなもんで、見聞きしない問題に遭遇しても、(来たかっ)という感じで捉えて、無理そうなら、「捨て問」にするのが一番です。

なお、東京都ではあまり出ないのですが、「資料問題」の存在は、頭の片隅に置いておきましょう。

大阪府では、「88問:化粧品の効能効果の範囲」が…、

福岡県でも、「108問:化粧品の効能効果」が…、

…「資料問題」として登場しています。

「資料問題」とは、「手引き」の巻末資料からの出題なのですが、おそらく、大半の受験生は、ここまで手が回らないはずです。

できなさそうなら、捨ててしまいましょう。わたしなら、即、捨てます。

こんな次第で、難問の多い「法令」ですが、それ以前に、試験勉強に苦労している人も多いはずです。

馴染みのない言葉の羅列のため、配偶者並に頭の痛いところです。

とはいえ、試験問題の大半は、パターン化されています。

まずは、無理に憶えようとせず、ざっくりとテキストを読んでください。んで、テキストを見ながら、過去問を解いてみてください。

慣れて来たら、テキストなしで過去問を解きましょう。

んで、できるようになってきたら、テキストと過去問を、何回も繰り返して、得点源としてください。

まあ、要は、「繰り返し」です。

各論:医薬品

第61問~第100問の計「40問」の「主な医薬品とその作用」ですが、当該年度も、「勉強してないと、厳しい」問題でした。

特に、「漢方処方製剤」と「生薬」の絡む問題が多く、勉強していないと、配偶者並に手を焼いたはずで、2歳児がかわいいくらいです。

東京都を受けるなら、「漢方処方製剤」は無理でも、「生薬」はキッチリ勉強しておくべきかと思います。明らかに、得点が伸びます。

こんな次第で、「カタカナ成分」だけでは厳しいのが、東京都の「医薬品」です。

そして、です。

東京都試験は、「選択肢すべての正誤が判別できないと、最終解答が選べない」問題が多いのです。

他の県なら、問題を構成する選択肢のうち、2つか3つを判別できたら、その判別結果を以って、正答を選べるケースが多いのです。

しかし、東京都の場合、1つ1つの正誤をカッチリ決めないと、最終的な解答に迷う問題が“特に”目立ちます。

このため、丁寧な勉強が求められています。

多くの問題は、基礎・基本的なものばかりですが、しっかりとテキストを精読し、過去問演習をしておかねば、厳しい問題がそろっています。

油断せず、「医薬品」に臨んでください。

各論:適正使用

第101問~第120問の計「20問」の「医薬品の適正使用・安全対策」ですが、H30年も、「例年通り、手を焼く」でした。

当該年度も、難論点である「相談すること」と「使用を避ける」等々が出題されたので、受験生は、頭を捻ったはずです。

それ以外は、定番論点・頻出論点でした。しっかりテキストを読んで、過去問を解いておけば、問題はないはずです。

他の科目と比べると、「適正使用」は、点が取りやすいです。

難問の類はパスして、取れる問題は、確実に取れるようになっておきましょう。

ここで点が取れると、「医薬品」が凄く楽になります。

H30年度(2018年度)の東京都 登録販売者試験は、ざっと斯くの如しです。

勉強方法や独学の進め方などは、「登録販売者の独学」を一読ください。