「関西広域連合の令和2年度(2020年度)登録販売者試験」の「全体」の総評です。
一口で言うと、「カンタンに点が取れない試験に変貌している」です。
まずもって、全体的に、試験問題がレベルアップして、「難化」が加速しています。
こういうとアレなのですが、これまでの登録販売者試験は、点が実に取りやすかったのです。
100点以上得点する受験生など、ざらにいました。
よって、点数が確保しやすく、合格しやすかったのです。
しかし、R2年度(2020年度)では…、
①漢方処方製剤の出題が増えた。
②定番論点が、定番でなくなった。
③新しいタイプの問題(新論点問題・新傾向問題・横断問題など)が、問われるようになった。
…という特徴が見られ、余裕で点の取れる試験では、なくなっています。
「傾向」として明白なのは、「医薬品」の「漢方処方製剤」の増加です。
漢方処方製剤のタイプとして、「一問丸ごと」と「選択肢の一部」の出題があるのですが、当該試験では、「10問」ほど、出題されています。
おそらく、今後も、このくらいの問題数で出題されることが予想されます。この傾向が続くように思われます。
「漢方処方製剤」ですが、もはや、完全に捨てることができなくなっています。
次に、「定番論点が、定番でなくなった」ですが、これまでよく問われていた論点が、全滅したわけではないのですが、そう頻繁に出題されないようになっています。
当該年度では、「人体」の「副作用」で、ほぼ毎年出ていたSJS・TENが出題されてなかったり、「法規」では「容器・外箱」や「添付文書」の出題がなかったりしています。
出題者は、試験問題の「固定化」を、嫌うようになっているきらいがあります。
今後は、定番論点だけやっておけばいい、というわけではなくなっているので、すべての論点を、チェックする必要があります。
当該年度は、新しいタイプの問題の問題が目立つようになっています。
これまでに出たことのない新論点の問題…、
問うている内容は変わってないが、「問い方」が違う新傾向問題…、
数字や語句を一律に問う横断問題…、
…が、そこかしこに登場しています。
登録販売者試験は、これまでは、出題形式がほぼパターン化されていましたが、新しいタイプの問題がドシドシ登場してきているので、先入観を持っての試験勉強が危険となっています。
過去問が解けたからと言って慢心しないようにしましょう。
どう問われても解答できるようになっておきましょう。
結論から言うと、「過去問演習だけではなく、テキストの精読を行うこと。とりわけ、「医薬品」のページを精読すること。」です。
試験問題の大半は、テキスト記載事項です。
しかし、これまで見てきたように、定番論点・頻出論点の出題が減り、これまで、問われなかったような論点・出題形式の問題が増えています。
これに対処するには、過去問演習のほかに、地道にテキストを精読するのが最も有効です。
また、過去問演習ですが、他の資格試験同様に、「過去問に出たものは、甘く見ない」ようにしてください。
過去に出た「難問」で、(もう、こんなのは出ないだろう)と考えられた問題が、ドンピシャで出題されています。
たとえば、「107問:副作用等の報告」です。
(あらまー、これ、もう、ずっと出るんだなー)と思いました。
最後に、登録販売者試験ですが、今後も傾向が変わり続ける公算が大です。
しかし、これまでの鉄板の勉強‐テキストと過去問を『3回繰り返す』で、穏当に、『合格点』は、確保できるはずです。
いってしまうと、これまでは、「100点以上」で合格していたが、これからは、「90点前後」で合格するだけ、ってな塩梅です。
| カテゴリー: 資格こもごも | Tags: 登録販売者, 登録販売者試験 | 2020年11月19日 3:33 PM |
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第2種電気工事士の「R2下期の午後筆記試験」ですが、“相変わらず”、きちんと勉強した受験生なら、穏当に合格できた試験となりました。
ざっくり雑感を述べていきます。
結論から言うと、即答できる問題が増えた反面、難解な選択肢で頭を悩ませる問題が増えた、ってな次第です。
また、“朗報ですが”、検索しないと到底解けない「難問」は、姿を消しています。
よって、すべての問題にて、点数を取る可能性があります。
まずもって、当該筆記では、問題を一瞥しただけで解ける問題が、かなり目立ちます。
ざっと挙げると、たとえば、「写真鑑別」で…、
…といった次第で、「写真鑑別」は、間違えようがないと思います。
文章問題でも…、
…のように、即効で解ける問題が多かったです。
これらは、ほんの30秒で、さっくり解答できたと思われます。
しかし、なのです。
上述のように、即効で解ける問題が増えた反動といいましょうか、“テキストを逸脱する手強い選択肢”の問題が目立つのです。
たとえば…、
・「11問:器具」の「ロ:フィクスチュアスタンド」
・「12問:絶縁最高許容温度」の「ロ:HIV」
・「13問:ねじなし電線管の工具」の「ロ:ディスクグラインダ」
…などです。
こんな風に、あまりテキストに載ってない語句・用語・名称が選択肢に登場しています。
そう、問題自体はカンタンなのだが、難しい選択肢を入れることで、受験生を惑わしにかかっている、ってな塩梅です。
テキストを逸脱する難選択肢は、受験生を惑わせるためだけの出題者の「ブラフ(はったり)」です。
今後の試験でも、当該ブラフ傾向は、続くように思われます。
よって、選択肢中に、耳目をしたことがないものが出ても、慌てず落ち着いて、解答して下さい。
ぶっちゃけ、難選択肢は、最終解答には影響しないことが多いので、『無視』したらよいでしょう。
雑感としては、以上です。
んでは、科目ごとに、詳細です。
第1部の「一般問題」ですが、少々手強い問題があります。
あの「法令」が厄介でした。
しかし、それでも、大半は、過去問レベルでした。
「電気理論」は、文系に厳しい問題がありますが、それ以外は、過去問演習をした人なら、得点できたはずです。
まずもって、「1問:直流回路電圧」は、文系の理解を超えています。
次に、「4問:交流回路の力率」も、(???)となったと思います。
しかし、残りの問題は、公式暗記等で凌げる問題ばかりでした。
「電気理論」は、文系でも、「7問」のうち、「4~5問」は、取れたと思います。
ここで、失点がないほど、「捨て問」が増えます。
過去問の数も、そんなに多くないです。
文系の人は、「電気理論」の過去問を何回も解いて、解き方と答えと出題パターンとを憶えてしまいましょう。
「配電理論・配線設計」ですが、おおむね例年通りの出題であり、ちゃんと過去問を消化していれば、正解できる問題が多いです。
「配電理論・配線設計」を苦手としている人が多いですが、「表」や「公式」の暗記で取れる問題がそこそこあるので、そこだけに絞るのが吉です。
たとえば、「8問:許容電流計算」や「10問:分岐回路設計」は、ほぼ毎回、“同じような”出題となっています。
文系ド素人は、こういう問題で、点を確保してください。
「電気機器・工具材料」ですが、先述したように、即答できる問題がある反面、判断に悩む選択肢があります。
出題者の「ブラフ(はったり)」に、引っかからないようにしましょう。
また、「近年ほとんどでなかった問題」と「傾向の変わった問題」がありました。
まず、「近年ほとんどでなかった問題」ですが、「19問:絶縁処理」です。
当方、まったく見当も付かず、本問では、テキスト首ったけとなりました。
今後、定番化するおそれもあるので、チェックだけはしておいてください。
次に、「傾向の変わった問題」ですが、「20問:工事方法」です。
この問題は、金属管工事などの特定の工事だけ押えておけばよかったのですが、“傾向が変わったのか”、金属線ぴ工事などが問われています。
金属線ぴ工事などは、近年、まったく問われてなかったので、落とした人も多いと思います。
これまた、今後の定番になりそうなので、チェックだけは、入れておいてください。
最後に、「12問:絶縁最高許容温度」ですが、当該論点は、“かなり”の復活基調にあり、最近になって、実によく出題されています。
見落としがちな論点なので、キッチリ押えておきましょう。
「検査」ですが、ちょっと難しいのもありますが、“過去問の使い回し”のため、過去問演習をキッチリこなした人なら、解ける問題ばかりです。
文系ド素人の人は、少し実務的要素の絡む、「24問:回路計(テスタ)」や「26問:接地抵抗計」などは、(実物知らんから、なんだか、わけわからんな)となりますが、「答え」と「解説」だけは、押えていってください。
当該試験ですが、「法令」に手を焼きます。
「28問:法令一般」は、2電工では稀な「横断問題」です。
よって、(???)となった人も多いと思います。
ちなみに、わたしは、できませんでした。答えを見て、(まさかここが出るとは!)と思いました。
今後、こういう出題の可能性が高いので、「法律の名称が問われる」と、「要領」を押えましょう。
次に、「29問:電気用品安全法」ですが、きちんと勉強した人なら、大丈夫ですが、かなりいやらしい選択肢があるため、最終解答に悩むと思います。
テキストの精読と、過去問演習とで、確実な知識を蓄えてください。
第2部の「配線図」ですが、オーソドックスで、例年通りの出題です。
過去問をシッカリ解いた人なら、大きな失点はなかったでしょう。
以下は、雑感です。
最初に指摘しておきたいのは、「配線図を解き始める前に、第49問・第50問をチェックする」です。
その理由は、「未使用問題」や「資料問題」を、効率的に解くためです。
「未使用問題」とは、第49問のように、「使用されていない○○はどれか?」という問題です。
「資料問題」は、第50問のように、「○○と××は、それぞれ、いくつ使われているか?」を問う問題です。
この種の問題は、資料を端から端まで調べる必要があり、かなり、手間を食います。
よって、当該「未使用問題」と「資料問題」は、解答の最後になって着手するのではなく、最初からやるべきです。
たとえば、本問では、「未使用問題」の対象が「コンセント」ですから、第31問から、資料の「コンセント」を目にするたびに、「丸」を入れていく、ってな寸法です。
最後らへんの第49問・第50問あたりになって、慌てて資料を調べ始めるのは、泥縄の極みであり、非効率の最たるものです。
「配線図」では、当該「未使用問題」と「資料問題」が出ることを前提にして、問題を解いてください。
さて、本問の「配線図」ですが、テキストでは目にしない語句の選択肢があります。
たとえば、「35問:図記号名称」の「ニ:カットアウトスイッチ」です。
文系ド素人の人は、(???)となるはずです。
先述したように、こういう「テキストで見聞きしたことがない」のものは、出題者の「ブラフ(はったり)」です。
惑わされず、『無視』して、落ち着いて解答してください。
当該試験では、例年4問ほどある「複線図」問題が、3問しかなく、苦手としている人にとっては、助かったはずです。
他のところでも述べていますが、個人的には、「複線図」は、捨ててもよいと思います。
わたし自身、受験生当時は、「捨て問」としていました。
理解できない、やる時間がないのであれば、いっそのこと、筆記では「複線図」を捨てましょう。
どのみち、「技能」で、腐るほどやります。
令和2年の下期の午後筆記は、ざっと、こんな次第です。
出題者の「はったり(ブラフ)」が目立ちます。
テキストで目にしなかったものは、大概「×」か、最終解答には影響しないものです。
出題者の手口に、引っかからないようにしましょう。
さて、やはりですが、結局のところ、筆記は、「過去問」が大事です。
過去問をキッチリ解いていれば、(???)な選択肢があっても、他の選択肢から、正しい正解が選べるようになっています。
過去問は、何回も何度も、繰り返して、答えと解き方とを憶えるくらいに、やり込みましょう。
| カテゴリー: 第2種電気工事士 | Tags: 第2種電気工事士, 2電工筆記, 2電工筆記‐過去問 | 2020年10月16日 10:28 AM |
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「R2下期の午前筆記試験」ですが、きちんと勉強した受験生なら、穏当に合格できた試験となりました。
ざっくり雑感を述べていきます。
何問か、そこそこ古い過去問が出題されました。
「第9問:幹線の太さ」や、「第12問:ゴムコード」、「第27問:計器記号」などです。
これらは、近年では、ほとんど問われなかったので、ぬるい過去問演習だった人は、落としたはずです。
まあでも、他の問題でいくらでも挽回できるので、致命的な影響はなかったように思います。
次に、下期試験恒例の“難問”は影を潜めて、グーグル検索をしないとわからないタイプの問題は、1問もありませんでした。
「下期試験」では、なぜか、テキストにも載っておらず、検索を掛でもしないとわからない「難問」がしばしば出題されていました。
しかし、当該試験では、ほとんどが「過去に出題実績のあるもの」となっています。
つまり、大半が定番問題・頻出問題であり、キッチリ勉強した人なら、ほぼ確実に合格点の6割は、確保できた、ってな次第です。
やはり、2電工の筆記は、「過去問演習」が最も重要です。
あと、後述しますが、「電気理論」が厳しかったのと、「法令」で頭を悩ます問題が出ていますが、まあ、大丈夫かと思います。
第1部の「一般問題」ですが、少々手強い問題がありますが、それでも、大半は、過去問レベルでした。
先述したように、難問の類がなかったので、点数の可能性は、高かったといえます。
以下、科目ごとの総評です。
「電気理論」にて、文系泣かせの問題が多々出題されています。
まずもって、「1問:直流回路電流」は、そこそこ手強く、即答できない問題です。
次に、「4問:交流回路の力率」や「5問:電動機の力率」には、眩暈がしたはずです。
まあ、「6問:三相3線式 電力損失」と「7問:単相3線式 電力損失」が、ほぼ同じ論点だったので、ある意味、“救済”措置が施されていますが、それでも、文系には厳しかったと思います。
まあ、「電気理論」では、文系は、「7問」のうち、「3~4問」取れたら穏当です。
できない問題が続いても、気落ちせず、他の問題でカバーするようにしましょう。
「配電理論・配線設計」ですが、おおむね例年通りの出題であり、ちゃんと過去問を消化していれば、正解できる問題が多いです。
「配電理論・配線設計」を苦手としている人が多いですが、公式の暗記で取れる問題がそこそこあるので、そこだけに絞るのが吉です。
たとえば、「10問:分岐回路設計」などは、ほぼ毎回出ている論点です。
こういう問題で点を稼ぐようにしましょう。
まあ、「9問:幹線の太さ」などは、文系にとっては苦痛ですが、それでも、公式を丸憶えしていれば、ぜんぜん解ける問題です。
「電気機器・工具材料」ですが、文章問題・写真鑑別ともに、まったく難しくなく、穏当に点が稼げたはずです。
こういう問題で、「電気理論」の失点をカバーしてください。
「電気工事・検査」ですが、基礎的な出題で、特に、手こずることなく、解答できたと思います。
ただ、「20問:工事方法」は、横断的な問題の上に、電技解釈の細かい規定が問われているため、落とした人も多いかと思います。
まあでも、筆記で満点を取る必要はないので、わからなければわからないで、他の問題で活路を見出しましょう。
最後に、個人的に、「22問:D種接地工事」は、「良問」だと思います。何回も解くことをお奨めします。
「28問:電気工事士法」ですが、近年とは少し毛並みが違うので、戸惑うかと思います。
しかし、落ち着いて考えれば、解けると思います。
「29問:電気用品安全法」と「30問:一般用電気工作物」は、オーソドックスなので、問題ないかと思います。
第2部の「配線図」ですが、最初に指摘しておきたいのは、「配線図を解き始める前に、第49問・第50問をチェックする」です。
その理由は、「未使用問題」を効率的に解くためです。
「未使用問題」とは、「使用されていない○○はどれか?」という問題です。
この種の問題は、資料を端から端まで調べる必要があり、かなり、手間を食います。
当該「未使用問題」は、最後になって着手するのではなく、最初からやるべきです。
本問のように、「未使用問題」の対象が「コンセント」なら、第31問から解く際に、資料の「コンセント」にチェックを入れていけば、実に効率的です。
第49問・第50問あたりになって、慌てて資料を調べるのは、泥縄であり、非効率です。
「未使用問題」が出ることを前提に、問題を解いていってください。
さて、本問の「配線図」ですが、これまた、特に難しい問題がありませんでした。
多くは、基礎・基本的なものばかりだったので、穏当に、点が取れたはずです。
「図記号」や「写真鑑別」、その他の問題も、まったく問題なしかと思います。
強いて言えば、「46問:機器図記号」に手間取りそうですが、まあ、定番の器具なので、解答できたはずです。
さて、第2問の「配線図」といえば、「複線図」の問題がネックです。
個人的には、「複線図」は、捨ててもよいと思います。
わたし自身、受験生当時は、「捨て問」としていました。
というのも、「筆記」では、どうしても「複線図」の理解ができなかったからです。
こうしたらいいという理屈はわかるのですが、なんだか、わからなかったのです。
わたし自身、「技能」の実物をもって、やっと理解したため、「筆記」においては、そう無理してやらなくてもよいと思います。
理想を言えば、「筆記」から「複線図」を勉強し、少しでも、点が取れるようにしておくのがベストです。
しかしながら、「複線図」が解けないと、絶対に合格できないわけではないです。他の問題でいくらでも失点はカバーできます。
どのみち、「技能」でミッチリやるのです。
特に、文系の方は、何回かテキストに当たっても、(フーム)状態なら、無理してやらなくてもいいと思います。
令和2年の下期の午前筆記は、ざっと、こんな次第です。
やはり、「過去問」が大事です。
近年では出題されてない古い過去問でも、キッチリ解くようにしてください。
| カテゴリー: 第2種電気工事士 | Tags: 第2種電気工事士, 2電工筆記, 2電工筆記‐過去問 | 2020年10月13日 9:41 AM |
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