宅地建物取引士(宅建・宅建士)と管理業務主任者(管業)の試験科目「民法」で、改正された「第1035条:居住建物の返還等」について解説したページ。最低限度のポイントと、チェック用の条文本文を説述する。法改正対策のページ。独学者向け。
「第1035条:居住建物の返還等」ですが、こういうとアレですが、ちょっとした文言の追加です。
ざっくり見ておけばいいでしょう。
主な改正内容は…、
・配偶者居住権が消滅した場合、配偶者は、建物を返還する義務がある。
・配偶者には、居住建物の原状回復義務がある。
・配偶者には、居住建物に付属させたものを収去する義務を負う。
・。
…となっています。
常識的な規定です。
当たり前ですが、配偶者は、配偶者居住権が消滅したときは、居住建物の返還をしなければなりません。
そのほかに、配偶者居住権が消滅したときは、配偶者は、建物の原状回復義務と、建物に附属させたものの収去義務が発生します。
選択肢の1つとして出そうなので、チェックしておきましょう。
『配偶者は、配偶者居住権が消滅したときは、居住建物の返還をしなければならない。』
『ただし、配偶者が居住建物について共有持分を有する場合は、居住建物の所有者は、配偶者居住権が消滅したことを理由としては、居住建物の返還を求めることができない。』
『第五百九十九条第一項及び第二項並びに第六百二十一条の規定は、前項本文の規定により配偶者が相続の開始後に附属させた物がある居住建物又は相続の開始後に生じた損傷がある居住建物の返還をする場合について準用する。』
参考:第五百九十九条第一項及び第二項(借主による収去等) 『借主は、借用物を受け取った後にこれに附属させた物がある場合において、使用貸借が終了したときは、その附属させた物を収去する義務を負う。ただし、借用物から分離することができない物又は分離するのに過分の費用を要する物については、この限りでない。』 『2 借主は、借用物を受け取った後にこれに附属させた物を収去することができる。』
参考:第六百二十一条の規定(賃借人の原状回復義務)
『賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。以下この条において同じ。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が賃借人の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。』
試験勉強については、「宅地建物取引士(宅建)の独学」を、参考にしてください。
「宅建」という資格を、より知りたい方は、「資格ガイド Sランク資格:宅地建物取引士」を、一読願います。
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