本ページでは、「医薬品」の「生薬」の改正事項をまとめています。大きな改正はなく、字句の修正等がほとんどなので、優先順位は高くありません。時間のあるときに、旧版のテキストを直していってください。
登録販売者試験の手引きが令和4年4月に改正されました。
「医薬品」の「生薬」の改正は、本ページにまとめています。
太文字部分が「加筆」のあったところで、訂正線が「削除」されたところです。
テキストの記述の順繰りで、説述していきます。
ぶっちゃけ言うと、かなり量があるくせに、試験的に、重要な改正がありません。
強いて重要なものを挙げると、「木(もく)クレオソート」と「レイヨウカク」くらいです。
よって、このページを「お気に入り」に入れておいて、暇なときに、少しずつチェックしていけばいいでしょう。
なお、試験的に意味のない改正は、たとえば、ルビ振りや語句の前後の入れ替えなどは、メンドウなので割愛しています。
当該改正ですが、基原の改正が多いです。
以前はカタカナで表記されたものが、学術的?なアルファベット(英語)に改正されたケーズが多々あります。
正直、英検1級ですら出ない英単語なので、「捨て問」でいいでしょう。わたしは、憶えないです。
また、こういうとアレですが、わざわざ英語基原を、テキストに書き込みしなくてもいいでしょう。憶えないのですから、時間の無駄です。
「チョウトウコウ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「チョウトウコウ:アカネ科のカギカズラ、Uncaria sinensis Haviland 又はUncariamacrophylla Wallich ウンカリア・シネンシス又はウンカリア・マクロフィラの通例とげを基原とする生薬」
…と、修正してください。
英語基原は、憶えようがないので、「捨て問」です。
生薬参考:チョウトウコウ
「ロートコン」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「ロートコン(ナス科のハシリドコロ、 carniolica Jacquin 又はScopolia parviflora Nakai 又はチョウセンハシリドコロの根茎及び根を基原とする生薬)の抽出物の軟エキス)」
…と、修正してください。
試験的には、元からある「ハシリドコロ」のところを憶えればいいでしょう。
グーグル参考:ハシリドコロ
英語基原は、「捨て問」です。
生薬参考:ロートコン
「マオウ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「マオウ(マオウ科のEphedra sinica Stapf、Ephedra intermedia Schrenk et C. A. Meyer 又はEphedra equisetina Bungeマオウ、チュウマオウ又はエフェドラ・エクイセチナの地上茎を基原とする生薬)
…と、修正してください。
英語基原は、憶えようがないです。「捨て問」です。
生薬参考:マオウ
「カンゾウ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「グリチルリチン酸を含む生薬成分として、カンゾウ(マメ科のGlycyrrhiza uralensisFischer 又はGlycyrrhiza glabra Linné ウラルカンゾウ又はグリキルリザ・グラブラの根及びストロンで、ときには周皮を除いたもの(皮去りカンゾウ)を基原とする生薬)が用いられることもある。」
「カンゾウについては、グリチルリチン酸による抗炎症作用のほか、気道粘膜からの粘液分泌を促す等の作用も期待される。」
…と、修正してください。
英語基原は、無視です。
微妙に追加された「粘液分泌」だけ、チェックしておきましょう。
生薬参考:カンゾウ
「オウヒ」の基原に改正があります。
テキストの記述を…、
「オウヒ:バラ科のヤマザクラ又はカスミザクラのその他近縁植物の、通例、周皮を除いた樹皮を基原とする生薬で、去痰作用を期待して用いられる」
…と、修正してください。
要は、テキストの「その他近縁植物」以下の記述を削除すればいいだけです。
新しく基原が追加されていますが、試験的には、「オウヒ…桜皮…サクラ」と憶えていれば、十分です。
参考:基原と名称が同じ生薬一覧
生薬参考:オウヒ
「オンジ」の基原に改正があります。
テキストの記述を…、
「セネガはヒメハギ科のセネガ又はヒロハセネガの根を基原とする生薬、オンジはヒメハギ科のイトヒメハギの根及び根皮を基原とする生薬で、いずれも去痰作用を期待して用いられる。」
…と、修正してください。
要は、「オンジ」の基原に「根皮」を追加するだけです。
試験的には、軽くチェックだけしておけば、十分です。ここが突っ込まれて出題されたら諦める方が早いです。
生薬参考:オンジ
「オウバク、オウレン」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「オウバク(ミカン科のキハダ又はPhellodendron chinense Schneider フェロデンドロン・キネンセの周皮を除いた樹皮を基原とする生薬)、オウレン(キンポウゲ科のオウレン、Coptis chinensis Franchet、Coptis deltoidea C.Y. Cheng et Hsiao 又はteeta Wallich コプティス・キネンシス、コプティス・デルトイデア又はコプティス・テータの根をほとんど除いた根茎を基原とする生薬)は、いずれも苦味による健胃作用を期待して用いられる。」
…と、修正してください。
改正前もややこしかったのに、英語基原でさらにわけが分からなくなりました。
試験的には、英語は捨て、カタカナのところの「オウバク…キハダ」と「オウレン…オウレン」だけ、押えておきましょう。
生薬参考:オウバク
生薬参考:オウレン
「ゲンチアナ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「ゲンチアナ(リンドウ科のGentiana lutea Linné ゲンチアナの根及び根茎を基原とする生薬)」
…と、修正してください。
英語基原は、捨てましょう。
生薬参考:ゲンチアナ
「ユウタン」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「クマ科のUrsus arctos Linné 又はヒグマその他近縁動物の胆汁を乾燥したものを基原とする生薬」
…と、修正してください。
英語基原は、捨てましょう。
生薬参考:ユウタン
「ケイヒ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「クスノキ科のCinnamomum cassia J. Presl シンナモムム・カッシアの樹皮又は周皮の一部を除いた樹皮ものを基原とする生薬」
…と、修正してください。
英語基原は、捨てましょう。
生薬参考:ケイヒ
「コウボク」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「コウボク(モクレン科のホオノキ、Magnolia officinalis Rehder et Wilson 又はMagnoliaofficinalis Rehder et Wilson var.biloba Rehder et Wilson カラホオ等の樹皮を基原とする生薬)
…と、修正してください。
英語基原は、捨てましょう。
生薬参考:コウボク
「ソウジュツ」の基原に、改正があります。
テキストの記述を…、
「ソウジュツ(キク科のホソバオケラ、シナオケラ、又はそれらの種間雑種の根茎を基原とする生薬)」
…と、修正してください。
「シナオケラ」の基原が追加されています。
まあ、試験的には、ホソバオケラがあるので、そう問題ではないです。
生薬参考:ソウジュツ
「ケツメイシ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「ケツメイシ(マメ科のエビスグサ又は
Cassia tora Linné カッシア・トーラの種子を基原とする生薬)」
…と、修正してください。
英語基原は、捨てましょう。
生薬参考:ケツメイシ
「アセンヤク」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「アセンヤク(アカネ科の
Uncaria gambir Roxburgh ガンビールの葉及び若枝から得た水製乾燥エキスを基原とする生薬)」
…と、修正してください。
英語基原は、捨てましょう。
生薬参考:アセンヤク
「木(もく)クレオソート」は、以前は医薬品の成分でしたが、改正によって、「生薬」成分となっています。
「2 腸の薬(整腸薬、止瀉薬、瀉下薬)」の「2)代表的な配合成分等、主な副作用」の「(b) 止瀉成分」の「④ 吸着成分」の下に、以下のように…、
「⑤ 生薬成分」
「木クレオソートは、過剰な腸管の(蠕動)運動を正常化し、あわせて水分や電解質の分泌も抑える止瀉作用がある。」
「また、歯に使用の場合、局所麻酔作用もあるとされる。」
…と、加筆してください。
参考:木クレオソート
そして、当該改正には、「注記」にも及んでいます。
「クレオソートのうち、医薬品として使用されるのは木材を原料とする木クレオソートである。石炭を原料とする石炭クレオソートは発がん性のおそれがあり、医薬品としては使用できない。」
…も、併せて、加筆しておいてください。出題実績あります!
ちなみに、当該は、正露丸の成分でもあります。
amazon参考:正露丸
「センナ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「センナ(マメ科のCassiaangustifolia Vahl 又は
Cassia acutifolia Delile チンネベリセンナ又はアレキサンドリアセンナの小葉を基原とする生薬)」
…と、修正してください。
英語基原は、捨てましょう。
生薬参考:センナ
「ダイオウ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「ダイオウ(タデ科のRheum palmatum Linné、Rheum tanguticum Maximowicz、Rheumofficinale Baillon、Rheum coreanum Nakai ショウヨウダイオウ、タングートダイオウ、ダイオウ、チョウセンダイオウ又はそれらの種間雑種の、通例、根茎を基原とする生薬)」
…と、修正してください。
英語基原は、捨てましょう。
生薬参考:ダイオウ
「アロエ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「アロエ(ユリ科のAloe ferox Miller 又はこれと
Aloe africana Miller 又はAloe Baker との種間雑種ケープアロエ等の葉から得た液汁cixを乾燥したものを基原とする生薬)」
…と、修正してください。
英語基原は、捨てましょう。
生薬参考:アロエ
「エンゴサク」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「エンゴサク(ケシ科のCorydalis turtschaninovii Besser yanhusuo Y. H. Chou et C. C. Hsu エンゴサクの塊茎を、通例、湯通ししたものを基原とする生薬)」
…と、修正してください。
英語基原は、捨てましょう。
生薬参考:エンゴサク
「センソ」の基原に、改正があります。
テキストの記述を…、
「センソ:ヒキガエル科のアジアシナヒキガエル等の耳毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬」
…と、修正してください。
試験的には、ほとんど影響はありません。
生薬参考:センソ
「ロクジョウ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「ロクジョウは、シカ科の Cervus nippon Temminck、Cervus elaphus Linné、Cervuscanadensis Erxleben 又はその他同属動物の雄鹿の角化していないマンシュウアカジカ又はマンシュウジカの雄のまだ角化していない、若しくは、わずかに角化した幼角を基原とする生薬で、強心作用の他、強壮、血行促進等の作用があるとされる。」
…と、修正してください。
英語基原は、捨てましょう。
生薬参考:ロクジョウ
「レイヨウカク」に「注記」が加筆されています。
テキストの記述に…、
「レイヨウカクは、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約による規制により、今後は本邦において入手が困難となることが予想される。」
「そのため、レイヨウカクを含有する強心薬のうち、センソ又はゴオウを主体とする一般用医薬品(いわゆる「六神丸」又は「感応丸」)においては、スイギュウカクへ代替する医薬品もある」
…と、加筆してください。
試験に出しやすい改正なので、押えておきましょう。そのまんまで、選択肢に出そうです。
また、「六神丸」「感応丸」という語句も、チェックしておきましょう。
生薬参考:レイヨウカク
「サンキライ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「サンキライ:ユリ科のSmilax glabra Roxburgh ケナシサルトリイバラの塊茎を基原とする生薬。」
…と、修正してください。
英語基原は、捨てましょう。
生薬参考:サンキライ
「シンイ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「シンイ:モクレン科のMagnolia biondii Pampanini 、ハクモクレン、Magnolia sprengeriPampanini、タムシバ又はコブシタムシバ、コブシ、ボウシュンカ、マグノリア・スプレンゲリ又はハクモクレン等の蕾を基原とする生薬で、鎮静、鎮痛の作用を期待して用いられる。」
…と、修正してください。
英語基原は、捨てましょう。
カタカナの「タムシバ又はコブシ」は、押えておきましょう。
生薬参考:シンイ
「サンシシ」の基原に、改正があります。
テキストの記述を…、
「サンシシ(アカネ科のクチナシの果実で、ときには湯通し又は蒸したものを基原とする生薬)。」
…と、修正してください。
まあ、チェックしておきましょう。
生薬参考:サンシシ
「インヨウカク」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「インヨウカク(メギ科のキバナイカリソウ、イカリソウ、Epimedium brevicornu Maximowicz、Epimedium wushanense T. S. Ying、 ホザキイカリソウ又はトキワイカリソウエピメディウム・ブレビコルヌム、ホザキイカリソウ、キバナイカリソウ、イカリソウ、トキワイカリソウ等の地上部を基原とする生薬。」
…と、修正してください。
ぶっちゃけ言うと、旧基原の一部が英語になっただけです。
元の「キバナイカリソウ、イカリソウ、ホザキイカリソウ又はトキワイカリ」のところは、あまり変わってません。
神経質にならなくていいと思います。「イカリソウ」くらいを押えておきましょう。
生薬参考:インヨウカク
「ハンピ」の基原に、改正があります。
テキストの記述を…、
「ハンピ(ニホンマムシ等の皮及び内臓を取り除いたものマムシを基原とする生薬)は、強壮、血行促進、強精(性機能の亢進)等の作用を期待して用いられる。」
…と、修正してください。
「マムシ」だけの表記だったのが、「ニホンマムシ等の皮及び内臓を取り除いたもの」と具体的になりました。
まあ、チェックしておきましょう。
生薬参考:ハンピ
「オウギ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「オウギ:マメ科のキバナオウギ又はAstragalus mongholicus Bunge ナイモウオウギ等の根を基原とする生薬。」
…と、修正してください。
元の「キバナオウギ」は、そのままなので、「オウギはオウギ」と憶えましょう。
参考:基原と名称が同じ生薬一覧
生薬参考:オウギ
「ボウフウ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「ボウフウ:セリ科のSaposhnikovia divaricata Schischkin ボウフウの根及び根茎を基原とする生薬。」
…と、修正してください。
英語基原は、無視していいでしょう。
生薬参考:ボウフウ
「ショウマ」の基原に、「カタカナ→英語」の改正があります。
テキストの記述を…、
「ショウマ:キンポウゲ科のCimicifuga dahurica Maximowicz、Cimicifuga heracleifolia Komarov、Cimicifuga foetida Linné 又はサラシナショウマサラシナショウマ、フブキショウマ、コライショウマ又はオオミツバショウマの根茎を基原とする生薬。」
…と、修正してください。
英語基原は、無視していいでしょう。
「サラシナショウマ」は、健在なので、これで基原を憶えるといいでしょう。
まあ、「ショウマはショウマ」です。
参考:基原と名称が同じ生薬一覧
生薬参考:ショウマ
「レンギョウ」の基原に、改正があります。
テキストの記述を…、
「レンギョウ:モクセイ科のレンギョウ又はシナレンギョウの果実を基原とする生薬で、鎮痛、抗菌等の作用を期待して用いられる。」
…と、修正してください。
基原の一部が削除されています。
まあ、「レンギョウはレンギョウ」ですので、試験的には、ほとんど影響ないです。
参考:基原と名称が同じ生薬一覧
生薬参考:レンギョウ
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