本問は『商品券』の仕訳。2014/11実施の第138回‐第1問の5問目。本問は、簿記3級固有の論点です。『商品券』は、新手の勘定科目なので、今後も、出る可能性が大です。しっかり要領をつかんでおきましょう。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
5.札幌百貨店は、商品\12,000を売り渡し、代金のうち\10,000は他店発行の全国百貨店共通商品券で受取、残額は、当店発行の商品券で受け取った。
◇勘定科目群◇
結論から言うと、「答えの仕訳はこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
ただ、使用勘定科目の「商品券」には、少し注意が必要です。
わたしたちの感覚からすると、「反対」なので、勘定の意味を正確に憶えておきます。
なお、言うまでもありませんが…、
「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
「貸方」は「右がわ」で、ナイフやお箸を持ったり、配偶者に聖水を振るときの方です。
本問のテーマである「商品券」ですが、少し、感じ方が異なります。
一口で言えば、わたしたちが普通に使う商品券は、簿記上では「他店商品券」で、「資産」扱いです。
つまり、「他店商品券」を受け取ったときは、「資産」に計上する、といった次第です。
そして、「商品券」とは、簿記上は、「負債」扱いのものとなっています。
つまり、自店の「商品券」を発行したときは、「負債計上」する、といった次第です。
よくわからない人は、「商品券」発行時の仕訳を思い出してください。
商品券を発行して、現金を受け取った場合…、
借方:現金 ×××
貸方:商品券 ×××
…との仕訳を切ることになります。
仕訳をよく見て貰えば分かるように、“もう既に”お金を受け取っている、といった塩梅です。
んなもんで、自分とこの「商品券」を受け取ったときは、貸方に計上されている「商品券」を取り崩すといった塩梅です。
このあたりの要領は、テキストや「商品券(自店商品券)と他店商品券‐簿記3級仕訳」で、押さえておいてください。
仕訳はカンタンです。物を売って、対価に「他店商品券」と、自分ところの「商品券」を受け取った、という次第です。
資産の増加、負債の減少、収益の増加ですから、仕訳は…、
借方:他店商品券 10,000
借方:商品券 2,000
貸方:売上 12,000
…と相なります。
答えは…、
…です。
一口コメントです。
「商品券」という馴染みのある言葉があるので、甘く見がちですが、誤りです。
結構アレレとなるので、先々でも出る公算が大です。簿記3級固有の論点なので、この意味でも、出てくる可能性があります。
しっかり復習しておきましょう。
1問:改定のため削除
2問:固定資産の売却・・・「ふつう」。
3問:手形割引・・・「ふつう」。
4問:売上応用・・・「ふつう」。
5問:商品券・・・「ふつう」。
簿記3級は格段に難化しているので、本格教材を使うのが一番、無難です。
詳細は「教材レビュー」で述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、
テキストは「合格テキスト 日商簿記3級」で…、
問題集は「合格トレーニング 日商簿記3級」で…、
過去問は「合格するための過去問題集 日商簿記3級」で揃えば、独学に支障ありません。どれも『ド定番教材』です。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、現在わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。全く支障ありません。
簿記3級の中で異色のメンドクサさを誇るのが為替手形です。当該論点についてはブログの方にまとめているので、「ブログ:簿記3級-為替手形」を参考ください。
仕訳問題は、「簿記3級の仕訳問題」を参考ください。
そのほか、簿記3級に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「簿記3級:ブログ記事」をばご参考ください。
また、電卓の打ち方についてを、「簿記のコツ-それは計算機」や「計算機打ち方例」で述べてます。お目汚しください
「検算のコツ」を知っておくと、計算ミスを結構防げます。
なお、お手持ちの電卓が、試験で使えるかどうか不安な方は、「簿記の電卓」を参考ください。
また、簿記3級の求人数等を、「簿記3級独学資格ガイド」に挙げていますので、ご高覧をば。
★みんなとシェアする