簿記3級有資格者向けの簿記・経理系資格スケジュール(2016年度後期)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 簿記3級の有資格者のための、簿記・経理系資格のスケジュール表(2016年年度)。年3回行われる簿記2級試験の、本試験日と申込日と試験勉強期間、注意事項をまとめる。簿記2級の代わりに挑戦するとよい建設業経理士2級や3級FP技能士のスケジュールも併せて説述。

簿記3級を持っている人のスケジュール

 

 上の画像は、「簿記3級有資格者のスケジュール表(2016年度)」です。

 簿記3級を持っているなら、2通りの道があります。

 オーソドックスに「簿記2級」に直に駒を進めるか、「建設業経理士2級」に進むか、です。

 「簿記2級」を受ける最大の理由は、資格要件の解除です。

 一般的な求人の経理職は、簿記2級を持っていれば、資格要件をほとんどパスできます。

 逆を言えば、「簿記1級必須」という求人はあまりない塩梅で、大半の求人は「簿記2級以上」が限度です。

 ですから、いっそのこと2級まで取ってしまい、後顧の憂いを絶つ、という寸法です。

 次に、「建設業経理士2級」を取る理由は、求人先の「幅」を広げるのと、「簿記2級の肩慣らしをする」ためです。

 建設業経理士2級は、先述したように経営審査事項の加点があって他の簿記系資格にはない“特権”があり、建設業等の会社に強くなります。

 加えて、建設業経理士2級は、簿記2級と比べたらボリュームも少なく(簿記2級はテキスト2冊、建経士2級は1冊)、そう大きな負担になりません。

 合格率も「30~40%」台と、そう難しくもなく、きちんと勉強すれば取れる資格です。

 こうした理由から、簿記3級を持っているなら、「建設業経理士2級」を1選択肢に挙げています。

簿記2級に挑戦する

 まず、「簿記2級に挑戦」するスケジュールですが、その前に指摘しておきたいことがあります。

 簿記2級は、そこそこに難化しており、商業簿記と工業簿記・原価計算の両科目にて点数を確保しないといけないので、結構時間が取られる、という点です。

 試験勉強は、3級のようには進まないので、時間に余裕を持って、計画を練る必要があります。

 しかも、2016年度からは、毎年のように出題範囲が改定されて、当該改定作業は、2018年度まで続きます。

 つまり、毎年、試験範囲が変わるという塩梅で、試験傾向が一定しないことが予想され、対策の取り難い状況が続きます。

 こうした受験生に厳しい実情を踏まえると、簿記2級に挑戦するのなら、「2級」のみに集中した方が無難です。つまり、2級に挑戦するなら、この1年は、他の資格は考えなくてもよい、という塩梅です。

 ところで、簿記3級から続く「簿記試験一般の注意事項」ですが、簿記試験は、『実施する商工会議所ごとに、絶妙に、申し込みの受付期間が異なっている』ので注意してください。

 受ける予定の試験がもう締め切られていた、ということのないようにしてください。越境受験は交通費がかさみます。

簿記2級の試験勉強期間

 簿記2級の実質的な勉強期間は「4~6ヶ月」を見ておきます。

 このくらいの期間を取っておくと、本試験に間に合わない!なんてことを避けられます。

 しかし、試験傾向がコロコロと変わることが予想され、運悪く、難しい本試験に当たると、確実に接戦となって、合格は運否天賦となります。

 簿記2級の内容を消化するのは、「4~6ヶ月」ですが、最終合格に漕ぎ着けるには、運不運もあるので、1~3回の受験を想定しておいて、1年は見ておくほうが、過ちがありません。

 簿記2級は、かつては、さくっと合格できた試験でしたが、今では、全くそうではないので、古い合格者の意見を鵜呑みせず、意識を完全に切り替えておく必要があります。

【第143回】の2級を受験予定の人

 6/12(日)に行われる【第143回】簿記2級を受ける人は、「3月」から試験勉強に着手します。

 第143回で重要なことは、『必ず、改定に対応した新版の教材を使う』ということです。

 今回の改訂はかなり大きいうえに、年度が切り替わるときなので、ついウッカリしていると、古い版を買ってお金をドブに捨てかねません。

 本試験まで日がないので、できるだけ早く新版を入手し、手をつけていくことを薦めます。

 そして、「合格率事情」を憶えておいてください。簿記2級は、『ごそっと合格率が低下したら、次回なり次々回で、合格率を上げていく公算が高い』のです。

 【第143回】試験の合格率がどんな数字になるかは、誰にもわかりません。

 そもそも、大改定直後の試験なので、本試験の問題が「難しくなるか」「やさしくなるか」すら不明です。今回の改定で大幅に論点は減りました。しかし、だからこそ、1問1問の難易度が大幅に上がる可能性を捨て切れません。

 こんな次第で、簿記2級の先行きは混沌としています。

 受験生にとっては難儀な試験となりますが、先述したように、諦めずに受けていくと、合格率の高い『救済の回』に当たるので、1回1回の試験にこだわらないでください。

 合格率が結構変動する簿記2級は、最初から「2~3回」受けるつもりでいるのが、精神安定上、いいです。

 なお、勉強方法等は「簿記2級の独学」を、独学向け教材については、「簿記2級の教材レビュー」を参考ください。

 読むのがメンドクサイ人は、内容が最も充実している…、

 テキストは、商簿「合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記」で、工簿「合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記」を…、

 問題集はそれぞれ、「合格トレーニング 日商簿記2級 商業簿記」と「合格トレーニング 日商簿記2級 工業簿記」で練習して…、

 過去問を「合格するための過去問題集 日商簿記2級」で過去問演習をします。

 なお、過去問を購入の際は、最新の過去問、つまり、前回の本試験問題が掲載されている最新版を買ってください。一番参考になるデータを欠かしては、プロの技を買う意味がありません。

【第144回】の2級を受験予定の人

 11/20(日)に行われる【第144回】簿記2級を受ける人は、「8月」から試験勉強に着手します。

 本年度の2回目の試験なので、古い教材は書店等から一掃されているでしょうが、それでも、念のため、改定対応版かどうか、確認してください。

 表紙にキッチリと大文字で「改定対応云々」と明記されているはずです。

 改定後2回目の試験ですが、全く油断はできません。

 先述したように、簿記2級は、合格率が乱舞する試験です。

 前回の試験の合格率は、あまり当てにならない=自分の受ける試験にそのまま反映されるわけではないので、前回が高くても油断は禁物ですし、低くていたずらに気にするのもよくありません。

 ぶっちゃけ言うと、簿記2級に確実に合格する方法とは、救済の回(高合格率の試験)に当たることです。

 試験の変化や動行を下手に気に病むより、基本的なテキストと問題集で練習し、過去問演習を重ねるという、オーソドックスな勉強をしておいて、基礎・基本的な問題・定番問題で構成される救済型試験で、合格を物にする方が気が楽で、かつ、確実です。

 大改定は、今年のみならず、来年・再来年と続くため、傾向が全く一定しません。

 「じぶんのできること」に尽力して、後は天に任せましょう。

 なお、勉強方法等は「簿記2級の独学」を、独学向け教材については、「簿記2級の教材レビュー」を参考ください。

 読むのがメンドクサイ人は、内容が最も充実している…、

 テキストは、商簿「合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記」で、工簿「合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記」を…、

 問題集はそれぞれ、「合格トレーニング 日商簿記2級 商業簿記」と「合格トレーニング 日商簿記2級 工業簿記」で練習して…、

 過去問は、とりあえず「合格するための過去問題集 日商簿記2級」の最新版を入手して、過去問演習をします。

 なお、過去問を購入の際は、最新の過去問、つまり、前回の本試験問題が掲載されている最新版を買ってください。一番参考になるデータを欠かしては、プロの技を買う意味がありません。

【第145回】の2級を受験予定の人

 2/26(日)に行われる【第145回】の簿記2級を受ける人は、「11月」から試験勉強に着手します。

 年末に押される時期ですが、仕方ありません。なお、年末年始が目が回るほど忙しい方は、パスするのも一手です。

 さて、改定後3回目となる第145回試験ですが、傾向と動行は、輪をかけてわかりません。

 というのも、2017年度の試験(2017年6月以降の試験)は、論点の大幅追加があるためです。

 今年最後の試験で、大改定の大影響を調整すべく、大目の合格者を出す可能性があります。しかし、来年のさらなる改定に備えて引き締めるのも、これまた、多いに考えられるのです。

 このため、受験生ができることといえば、従来型のテキストと問題集で練習して、過去問演習を重ねるという、オーソドックスな勉強をしておくくらいです。

 「自分のできること」に尽力して、後は天に任せる方が、現時点では、賢明です。誰も正解を出せません。

 勉強方法等は「簿記2級の独学」を、独学向け教材については、「簿記2級の教材レビュー」を参考ください。

 読むのがメンドクサイ人は、内容が最も充実している…、

 テキストは、商簿「合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記」で、工簿「合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記」を…、

 問題集はそれぞれ、「合格トレーニング 日商簿記2級 商業簿記」と「合格トレーニング 日商簿記2級 工業簿記」で練習して…、

 過去問は、とりあえず「合格するための過去問題集 日商簿記2級」の最新版を入手して、過去問演習をします。

 なお、過去問を購入の際は、最新の過去問、つまり、前回の本試験問題が掲載されている最新版を買ってください。一番参考になるデータを欠かしては、プロの技を買う意味がありません。

建設業経理士に方向転換

 「簿記2級」は、出題範囲が大幅変わるため、なんだかアレなんだよなーと二の足を踏む方も居られるかと存じます。

 難化している簿記2級ですから、おいそれと無闇に着手しない方が賢明です。

 簿記3級も全然わるくない資格ですが、「簿記3級だけじゃさびしい」という方は、3級の次は、「建設業経理士2級」に向かうといいです。

 難易度は簿記2級より低く、合格率は30~40%台で安定しており、ボリュームも簿記2級と比べたら少ない(教材が薄い)です。

 簿記3級の次に建設業経理士2級に駒を進めるのは、実利的にも難易度的にも、手堅いと思います。

 スケジュール的には…(先の画像参照)、

 建設業経理士2級の試験勉強期間は、「3~4ヶ月」ほどあれば、十分に対策が取れます。

 建設業経理士2級の本試験は、おおむね、「9月中旬」と「3月中旬」です。

 9月に受験するなら、「6月~9月」を試験勉強に充て、

 翌3月に受けるなら、「12月~翌3月」を試験勉強に充てればいいでしょう。

 建設業経理士の2級の試験勉強は、簿記2級の予習にもなるので、簿記2級の“ガイダンス的に”、建設業経理士2級を受けるのも、大いに『あり』です。

 なお、建設業経理士2級の独学向け教材ですが、TACとネットスクール2社の独占状態ですので、どちらかのテキストと過去問を選べば支障ありません。

 両社とも簿記業界では著名定評出版社なので、間違いはないです。

 教材参考:ネットスクール-建設業経理士2級

 教材参考:TAC-建設業経理士2級

FP技能士について

 簿記系の資格と相性のよいのがFP技能士ですが、優先して取る資格ではありません。

 求人が実に低く、資格自体にこれといった強みもない(=特権が付与されない)ため、資格の価値としては、簿記3級以下となっています。

 そして「資格ガイド:3級FP技能士」でも述べているのですが、FP技能士試験は「年に3回」も行われているので、全く急ぐ必要はありません。

 試験は逃げませんから。

 本試験は「5月」「9月」「1月」で、お好きに・お手隙に・お暇ならどうぞ、です。(先の画像参照

おまけ‐資格別求人数

 資格の価値と優先順位の把握のために、各資格の求人数(ハローワーク)を挙げておきます。

 各資格の直近調査での求人数はおおむね…、

 簿記2級は「1,600件」で、簿記3級は、「1,400件」、

 建設業経理士1級は「7件」で、建設業経理士2級は、「34件」、

 FP技能士2級は「10件」で、FP技能士3級は、「7件」です。

 優先順位はこれらの数字に尽きますが、「建設業経理士」はやや特殊です。

 優先順位の理由や詳細については、「簿記・経理系資格の優先順」をお目汚しください。

こまごましたもの

 こまごまとしたことは、「簿記2級:ブログ記事」に挙げています。

 また、簿記2級の試験勉強は、使う計算機によって大きく変わってしまいます。

 100円ショップで売ってるようなペラペラ電卓の人は、買い換えることを絶対推奨します。バカみたいに能率が上がります。

 計算機を選ぶ際は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」を参考にしてみてください。

 読んで考えるのがめんどくさい人は、「売れ筋の電卓は、結局なに?」で選べば支障はありません。

 電卓の使い方については、「簿記検定計算機打ち方例」を、自分の電卓が試験で使えるかどうかの当否は、「簿記の電卓」で確認ください。

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