本問は『手形割引』の仕訳。2014/11実施の第138回‐第1問の3問目。本問は、手形を割り引いたときの処理。一口で言えば、「こういうときはこうする」知識問題である。使う勘定科目を、憶えたらそれでおしまい。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
3.京都商店は、得意先奈良商店より受け取った約束手形\511,000を取引銀行で割引き、利息相当額を差し引かれ、残額を当座預金とした。なお、利息相当額の計算においては、利率は3%、割引日数は50日、1年は365日とする。
◇勘定科目群◇
結論から言うと、「答えの仕訳はこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
先述したように、本問は、「知っていさえいれば解ける」知識問題です。
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフやお箸を持ったり、配偶者にお経を書くときの方です。
要は、「手形割引時」の処理です。
本問のように、「手形を割り引いた」ときに差し引かれる、「利息相当額」は、「手形売却損」で仕訳を切ります。
「利息相当額」です。相当しているだけですから、「利息じゃないよ。だから、支払利息勘定ではダメ」ってな次第です。
本問は、“おやさしくもありがたく”、わざわざ、割引日数を、問題文に記載してくれています。
『なお書き』のところで、「利息相当額の計算においては、利率は3%、割引日数は50日、1年は365日とする」とあるので、これに従って、計算するのみです。
元金は\511,000ですから…
「511000*0.03*50/365」の「2,100」が、利息相当額の「手形売却損」と相なります。
なお、電卓で「3%」を「0.03」と打つよりも、「3」「%」と入力するほうが、圧倒的に楽です。
また、本問では、「50日」と日数が指定されていますが、受験生で自力で、たとえば、「割引日数は、○月○日から×月×日」までとする、といったように、日数まで計算させる公算が大です。
「にしむくさむらい‐西向く侍」で日数計算」を参考に、要領をつかんでおいて下さい。
主要な数字は計算できたので、仕訳処理に入りましょう。
問題文には、「得意先奈良商店より受け取った約束手形\511,000を取引銀行で割引き、利息相当額を差し引かれ、残額を当座預金とした」とあります。
要は、受取手形を減らし、当座預金を増やすだけです。
「当座預金」への入金額は、先に計算した「手形売却損」の「2,100」を減らした額です。
つまり、「511000-2100」の「508,900」です。
「手形売却損」は費用の増加で、後は、資産の減少と、資産の増加なので、仕訳は…、
借方:当座預金 508,900
借方:手形売却損 2,100
貸方:受取手形 511,000
…と相なります。
答えは…、
…です。
一口コメントです。
本問の手形割引は、ド定番論点です。必ず解けるようになっておきましょう。
「手形売却損」を使用することを、絶対に忘れないでください。
当該「手形売却損」は、建設業経理士2級とかでも、ド頻出の論点です。
1問:改定のため削除
2問:固定資産の売却・・・「ふつう」。
3問:手形割引・・・「ふつう」。
4問:売上応用・・・「ふつう」。
5問:商品券・・・「ふつう」。
簿記3級は格段に難化しているので、本格教材を使うのが一番、無難です。
詳細は「教材レビュー」で述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、
テキストは「合格テキスト 日商簿記3級」で…、
問題集は「合格トレーニング 日商簿記3級」で…、
過去問は「合格するための過去問題集 日商簿記3級」で揃えば、独学に支障ありません。どれも『ド定番教材』です。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、現在わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。全く支障ありません。
簿記3級の中で異色のメンドクサさを誇るのが為替手形です。当該論点についてはブログの方にまとめているので、「ブログ:簿記3級-為替手形」を参考ください。
仕訳問題は、「簿記3級の仕訳問題」を参考ください。
そのほか、簿記3級に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「簿記3級:ブログ記事」をばご参考ください。
また、電卓の打ち方についてを、「簿記のコツ-それは計算機」や「計算機打ち方例」で述べてます。お目汚しください
「検算のコツ」を知っておくと、計算ミスを結構防げます。
なお、お手持ちの電卓が、試験で使えるかどうか不安な方は、「簿記の電卓」を参考ください。
また、簿記3級の求人数等を、「簿記3級独学資格ガイド」に挙げていますので、ご高覧をば。
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