41問‐令和4年度の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 第41問は、「マンション建替円滑化法」についての問題です。基本的に、条文知識が問われていますが、確答は厳しいです。落としても仕方がないですが、過去問に出たことは、甘く見てはいけないので、復習して、解けるようにはなっておきましょう。

41問‐マンション建替円滑化法

 

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難易度・優先順位ひとこと

 本問のレベルは「難」です。

 本問の答えは、「こちら(数字のみ)」です。

解説

 本問は、「正しいもの」を選ぶ出題形式です。

 別段、複雑な指示はありません。

 なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください

選択肢1

 選択肢1の「非法人の管理組合において、マンションの管理者又は区分所有者集会で指定された 区分所有者は、特定行政庁に対し、当該マンションを除却する必要がある旨の認定を 申請することができる。」ですが、正しい記述です。

 第百二条(除却の必要性に係る認定)の第1項には…、

 「マンションの管理者等(略)は、国土交通省令で定めるところにより、建築基準法 第二条第三十五号に規定する特定行政庁に対し、当該マンションを除却する必要がある旨の認定を申請することができる。」

 …とあります。

 復習だけはしておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢2

 選択肢2の「特定行政庁が行う除却の必要性に係る認定は、外壁等が剥離し、落下することにより周辺に危害を生ずるおそれに対する安全性に係る基準に該当するのみでは行われない。」ですが、誤った記述です。

 小難しいです。

 第百二条(除却の必要性に係る認定)の第2項の第3号には…、

 「特定行政庁は、前項の規定による申請があった場合において、当該申請に係るマンションが次の各号のいずれかに該当するときは、その旨の認定をするものとする。」

 「三 当該申請に係るマンションが外壁、外装材その他これらに類する建物の部分が剥離し、落下することにより周辺に危害を生ずるおそれがあるものとして国土交通大臣が定める基準に該当すると認められるとき。

 …とあります。

 よって、選択肢のように、剥離落下等の基準に合致した場合は、除去対象の認定がなされます。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢3

 選択肢3の「特定要除却認定を受けた場合において、特定要除却認定マンションに係る敷地利用 権が数人で有する所有権又は借地権であるときは、区分所有者集会において、区分所 有者、議決権及び当該敷地利用権の持分の価格の各 5 分の 4 以上の多数で、当該特定 要除却認定マンション及びその敷地(当該敷地利用権が借地権であるときは、その借 地権)を売却する旨の決議をすることができる。」ですが、正しい記述です。

 第百八条(マンション敷地売却決議)の第1項には…、

 「特定要除却認定を受けた場合において、特定要除却認定マンションに係る敷地利用権が数人で有する所有権又は借地権であるときは、区分所有者集会において、区分所有者、議決権及び当該敷地利用権の持分の価格の各五分の四以上の多数で、当該特定要除却認定マンション及びその敷地(当該敷地利用権が借地権であるときは、その借地権)を売却する旨の決議(以下「マンション敷地売却決議」という。)をすることができる」

 …とあります。

 解けるようにはなっておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢4

 選択肢4の「その敷地面積が政令で定める規模以上であるマンションのうち、要除却認定マン ションに係るマンションの建替えにより新たに建築されるマンションで、特定行政庁 が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がなく、かつ、その建ぺい率、容積率及び 各部分の高さについて総合的な配慮がなされていることにより市街地の環境の整備改 善に資すると認めて許可したものの容積率には、特例が認められる。」ですが、正しい記述です。

 第百五条(容積率の特例)の第1項には…、

 「その敷地面積が政令で定める規模以上であるマンションのうち、要除却認定マンションに係るマンションの建替えにより新たに建築されるマンションで、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がなく、かつ、その建ぺい率(略)、容積率(略)及び各部分の高さについて総合的な配慮がなされていることにより市街地の環境の整備改善に資すると認めて許可したものの容積率は、その許可の範囲内において、建築基準法第五十二条第一項から第九項まで又は第五十七条の二第六項の規定による限度を超えるものとすることができる。」

 …とあります。

 「規定による限度を超えるものとすることができる」のですから、「特例が認められる」ってな次第です。

 クソ長い条文ですが、下線部分くらいをチェックしておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

答え

 「1」は「正」です。

 「2」は「誤」です。

 「3」は「正」です。

 「4」は「正」です。

 本問は、「誤ったものはどれか?」ですので…

 正解:2

 …と相なります。

 >>> 次の問題へ。


参考リンク

 類似問題あります。テーマ別の問題演習は…、

 管理業務主任者 その他の法一覧

 …を、活用ください。

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

 テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、

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