31問‐令和4年度の過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

　第31問は、「標準管理規約‐理事会」の問題です。選択肢のレベルは高いです。シッカリ勉強した人でないと、解けないです。しかも、「いくつあるか？」の出題形式なので、さらに正解するのが難しいです。取れなくても仕方ないです。ただ、復習だけはしておきましょう。

31問‐標準管理規約‐理事会

　

　(クリックして拡大。）

難易度・優先順位ひとこと

　本問のレベルは「難」です。

　本問の答えは、「こちら（数字のみ）」です。

解説

　なお、本問には、類似問題があるので、後述する「参考リンク」を活用ください。

選択肢ア

　選択肢アの「会計担当理事の会計担当の職を解くことは、出席理事の過半数により決すること ができる。」ですが、正しい記述です。

　第３５条（役員）の第３項には…、

　「３ 理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事会の決議によって、理事の うちから選任し、又は解任する。」

　…とあります。

　直近の改正事項です。チェックしておきましょう。

　よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢イ

　選択肢イの「ＷＥＢ会議システムを用いて理事会を開催する場合は、当該理事会における議決 権行使の方法等を、規約や細則において定めなければならない。」ですが、誤った記述です。

　小難しい選択肢です。

　「標準管理規約」の５３条関係コメント⑤には…、

　「WEB会議システム等を用いて開催する理事会を開催する場合は、当該理事会における議決権行使の方法等を、規約や第７０条に基づく細則において定めることも考えられ、」

　「この場合においても、規約や使用細則等に則り理事会議事録を作成することが必要となる点などについて留意する 必要がある。」

　…とあります。

　コメントでは、「考えられる」としか表記されておらず、設問のように「義務」にはなっていません。

　復習だけはしておきましょう。

　よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢ウ

　選択肢ウの「理事会の議事録については、議長及び議長の指名する 2 名の理事会に出席した理事がこれに署名しなければならない。」ですが、正しい記述です。

　理事会の議事録ですが、「標準管理規約」の５３条の第４項には…、

　「（ア）電磁的方法が利用可能ではない場合：議事録については、第４９条（第４項を除く。）の規定を準用する。た だし、第４９条第２項中「総会に出席した組合員」とあるのは「理事会に出席した理事」と読み替えるものとする。」

　「（イ）電磁的方法が利用可能な場合：議事録については、第４９条（第６項を除く。）の規定を準用する。ただし、第４９条第３項中「総会に出席した組合員」とあるのは「理事会に 出席した理事」と読み替えるものとする。」

　…となっています。

　んで、当該準用規定の第４９条は…、

　「総会の議事については、議長は、書面又は電磁的記録により、 議事録を作成しなければならない。」

　「２ 議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、又は記録しな ければならない。」

　「３ 前項の場合において、議事録が書面で作成されているときは、議長及 び議長の指名する２名の総会に出席した組合員がこれに署名しなければ ならない。」

　…とあります。

　「総会に出席した組合員」は、「理事会に出席した理事」と読み替えられます。

　んなもんで、「議長及び議長の指名する 2 名の理事会に出席した理事がこれに署名」で正しい、と相なります。

　よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢エ

　選択肢エの「総会提出議案である収支予算案は、理事の過半数の承諾があるときは、電磁的方法により決議することができる」ですが、誤った記述です。

　小難しいです。

　第５３条（理事会の会議及び議事）の第２項には…、

　「次条第１項第五号に掲げる事項については、理事の過半数の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議によることができる。」

　…とあります。

　んで、「次条第１項第五号に掲げる事項」は…、

　「五 第１７条、第２１条及び第２２条に定める承認又は不承認」

　…となっています。これを追っていくと…、

　第１７条は、「専有部分の修繕等」です。

　第２１条は、「敷地及び共用部分等の管理」です。

　第２２条は、「窓ガラス等の改良」です。

　選択肢の「総会提出議案である収支予算案」は、上記「書面又は電磁的方法による決議によることができるもの」リストのは「ない」ので、「電磁的方法により決議すること」ができないです。

　よって、選択肢は、「誤」となります。

答え

　「ア」は「正」です。

　「イ」は「誤」です。

　「ウ」は「正」です。

　「エ」は「誤」です。

　本問は、「適切なものはいくつあるか？」ですので…

　正解：2

　…と相なります。

　>>> 次の問題へ。


参考リンク

　類似問題あります。テーマ別の問題演習は、「管業「区分所有法」の過去問リスト」を、活用ください。

独学向け教材

　使用教材の詳細は「教材レビュー」で述べていますが、読むのがメンドウな人は…、

　テキストには、「管理業務主任者 基本テキスト」を…、

　過去問には、「管理業務主任者 項目別過去7年問題集」を使えば、支障ありません。

　予想問題集・模試問題集も、必要な状況です。「教材レビュー：管理業務主任者 予想問題集」を、参考にしてください。

民法入門

　民法が苦手で苦手で仕方のない人は、読書で凌ぎます。

　お勧めの入門本は、「弁護士が教える分かりやすい「民法」の授業」と「民法はおもしろい」です。

会計・仕訳問題

　苦手な人の多い「会計・仕訳問題」ですが、テキストの数ページで理解は不可能です。

　時間があるなら、いっそのこと、簿記３級で勉強します。１００％取れるようになります。簿記３級は、２週間あればマスターできます。

　独学向けの教材は、テキストと問題集が一緒になった「スッキリわかる 日商簿記3級」で勉強すれば、まず間違いなく「１点」取れるようになります。

PDF過去問演習

　また、公式の過去問は、PDFで配布されています。過去問演習は、「タブレット」が便利です。もってない人は、受験を機に、アマゾンの「Fire HD」を推奨します。最優秀のコスパです。

管理業務主任者のこまごましたもの

　管理業務主任者に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。

　興味のある方は、「管理業務主任者：ブログ記事」をばご参考ください。

★みんなとシェアする

△