登録販売者試験の「医薬品」から、まれに重篤な副作用として、「アナフィラキシー」の生じる成分のまとめ。このページでは、手引きにて、「アナフィラキシー」とだけ表記されるものを挙げる。ピレンゼピン塩酸塩,クロモグリク酸ナトリウム,ケトプロフェンの説明のほか、手引きの該当部分を抜粋している。試験の中盤から後半にかけて押さえておきたい。横断学習にも。
登録販売者の試験科目の「医薬品」から、まれに重篤な副作用として、「アナフィラキシー」の生じる成分を、まとめました。
このページでは、手引きにて、「アナフィラキシー」と、表記されているものをまとめています。
んで、手引きにおいて、「ショック(アナフィラキシー)」と、括弧掛けで表記されているものは、「登録販売者 医薬品 ショック(アナフィラキシー)の副作用のまとめ」にまとめています。
当方の医療知識は乏しく、ショックとアナフィラキシーとの違いがよくわからないので、手引きに準拠して、分けてまとめています。
なお、試験勉強的には、厳密に分けて考える必要はないです。
先に結論から言うと、リスト化したものは…、
・胃腸の作用する薬の「胃液分泌抑制成分」の「ピレンゼピン塩酸塩」
・眼科用薬や鼻に用いる薬の「抗アレルギー成分」の「クロモグリク酸ナトリウム」
・外皮用薬の「鎮痛成分」の「ケトプロフェン」
…となっています。
上記成分は、手引きにて、「まれに重篤な副作用として、“アナフィラキシー”を生じることがある。」と、表記されています。
以下に、憶え方やチェックポイント、手引きの抜粋を述べておきます。
なお、〇〇薬や××の薬のところは、憶えなくていいです。テキストを参照する際の“目印”なので、ガチ暗記は無用です。
「ピレンゼピン塩酸塩」は、「胃腸の作用する薬」の「胃液分泌抑制成分」です。
まれに重篤な副作用として「アナフィラキシー」を生じることがあります。
当該成分は、他に「緑内障」等の「相談すること」や、ド定番論点の「運転操作しない」があるので、注意すべきものとなっています。
以下、手引きの抜粋です。重要なものが多いので、長目に抜粋します。下線・太線部分は、チェックしておきましょう。
「ピレンゼピン塩酸塩は、消化管の運動にはほとんど影響を与えずに胃液の分泌を抑える作用を示すとされる。」
「しかし、消化管以外では一般的な抗コリン作用のため、排尿困難、動悸、目のかすみの副作用を生じることがある。」
「排尿困難の症状がある人、緑内障の診断を受けた人では、症状の悪化を招くおそれがあり、使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。」
「また、使用後は乗物又は機械類の運転操作を避ける必要がある。」
「なお、まれに重篤な副作用としてアナフィラキシーを生じることがある。」
「クロモグリク酸ナトリウム」は、眼科用薬や鼻に用いる薬の「ヒスタミンの遊離を抑える成分(抗アレルギー成分)」です。
そこそこ出題される成分なので、優先して、押えておきましょう。
以下は、眼科用薬の手引きの抜粋です。
「クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からのヒスタミン遊離を抑える作用を示し、」
「花粉、ハウスダスト(室内塵)等による目のアレルギー症状(結膜充血、痒み、かすみ、流涙、異物感)の緩和を目的として、通常、抗ヒスタミン成分と組み合わせて配合される。」
「アレルギー性でない結膜炎等に対しては無効であり、」
「アレルギーによる症状か他の原因による症状かはっきりしない人(特に、片方の目だけに症状がみられる場合や、目の症状のみで鼻には症状がみられない場合、視力の低下を伴うような場合)では、使用する前にその適否につき、専門家に相談する等、慎重な考慮がなされるべきである。」
「2日間使用して症状の改善がみられないような場合にも、アレルギー以外の原因による可能性が考えられる。」
「点眼薬の配合成分として使用された場合であっても、まれに重篤な副作用として、アナフィラキシーを生じることがある。」
次いで、鼻に用いる薬での手引きの抜粋です。
「クロモグリク酸ナトリウムは、肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑える作用を示し、花粉、ハウスダスト(室内塵)等による鼻アレルギー症状の緩和を目的として、通常、抗ヒスタミン成分と組み合わせて配合される。」
「アレルギー性でない鼻炎や副鼻腔炎に対しては無効であり、アレルギーによる症状か他の原因による症状かはっきりしない人では、使用する前にその適否につき、専門家に相談する等、慎重な考慮がなされるべきである。」
「3日間使用して症状の改善がみられないような場合には、アレルギー以外の原因による可能性が考えられる。」
「医療機関において減感作療法等のアレルギーの治療を受けている人では、その妨げとなるおそれがあるので、使用前に治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるなどの対応が必要である。」
「まれに重篤な副作用として、アナフィラキシーを生じることがある。」
「その他の副作用として、鼻出血や頭痛が現れることがある。」
「なお、症状の改善がみられた場合であっても、2週間を超えて使用した場合の有効性、安全性に関する科学的データは限られていること、」
「また、鼻アレルギーの要因に対する改善策(花粉、ハウスダスト等のアレルゲンの除去・回避)を講じることも重要であることから、使用の適否につき専門家に相談しながら慎重な判断がなされるべきである。」
最近の傾向では、「使用上の注意」は、頻出論点なので、何回もテキストを精読しておきましょう。
「ケトプロフェン」は、外皮用薬の「筋肉痛、関節痛、打撲、捻挫等による鎮痛等を目的として用いられる成分(鎮痛成分)」です。
「医薬品」のみならず、「適正使用」でも、ドンドコと問われています。
参考:アレルギー症状のある人
参考:次の症状がある人
参考:長期連用しない
参考:特徴系+その他
試験的にも、薬的にも、かなりの要注意成分です。シッカリ押えておきましょう。
以下、「ケトプロフェン」の手引きの抜粋です。
「ケトプロフェンは、チアプロフェン酸、スプロフェン、フェノフィブラート(いずれも医療用医薬品の有効成分)又はオキシベンゾン、オクトクリレン(化粧品や医薬部外品に紫外線吸収剤として配合される化合物)のような物質でアレルギー感作された人は、」
「それらと分子の化学構造が類似しているケトプロフェンでもアレルギーを起こすおそれが大きいことから、これらの成分でアレルギー症状(発疹・発赤、痒み、かぶれ等)を起こしたことがある人については、使用を避けることとされている。」
「まれに重篤な副作用として、アナフィラキシー、接触皮膚炎、光線過敏症を生じることがある。」
「紫外線により、使用中又は使用後しばらくしてから重篤な光線過敏症が現れることがあるため、」
「ケトプロフェンが配合された外皮用薬を使用している間及び使用後も当分の間は、天候にかかわらず、戸外活動を避けるとともに、日常の外出時も塗布部を衣服、サポーター等で覆い、紫外線に当たるのを避ける必要がある。」
「ただし、ラップフィルム等の通気性の悪いもので覆うことは適当でない。」
「その他の副作用として、腫れ、刺激感、水疱・ただれ、色素沈着、皮膚乾燥が現れることがある。」
まれに重篤な副作用として、「アナフィラキシー」の生じるものは、ざっと、かくの如しです。
どれも、頻出成分なので、頻出論点と併せて、憶えてしまってください。
なお、独学の仕方や勉強方法等は、「登録販売者の独学」を参考にしてください。
2021年12月17日 7:35 AM
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