メチルエフェドリン塩酸塩は、「呼吸器官に作用する薬」の「鎮咳去痰薬」の「アドレナリン作動成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「気管支を拡げる成分(気管支拡張成分・アドレナリン作動成分)」
「メチルエフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリンサッカリン塩、トリメトキノール塩酸塩水和物、メトキシフェナミン塩酸塩等のアドレナリン作動成分は、」
「交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられる。」
「アドレナリン作動成分及びマオウについては、気管支に対する作用のほか、交感神経系への刺激作用によって、心臓血管系や、肝臓でのエネルギー代謝等にも影響が生じることが考えられる。」
「心臓病、高血圧、糖尿病又は甲状腺機能亢進症の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがあり、使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。」
「高齢者では、心臓病や高血圧、糖尿病の基礎疾患がある場合が多く、また、一般的に心悸亢進や血圧上昇、血糖値上昇を招きやすいので、使用する前にその適否を十分考慮し、使用する場合にはそれらの初期症状等に常に留意する等、慎重な使用がなされることが重要である。」
「これらのうちメチルエフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリンサッカリン塩、マオウについては、中枢神経系に対する作用が他の成分に比べ強いとされ、依存性がある成分であることに留意する必要がある。」
「また、メチルエフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリンサッカリン塩については、定められた用法用量の範囲内で乳児への影響は不明であるが、吸収された成分の一部が乳汁中に移行することが知られている。」
…と、相なります。
文中の生薬については、「マオウ」を参考にしてください。
ご存じのように、「メチルエフェドリン塩酸塩」は、「鎮咳去痰薬」の「アドレナリン作動成分」として登場します。
市販薬には、「【指定第2類医薬品】龍角散のせきどめ液ベリコンS 10mL×4」などがあります。
メチルエフェドリン塩酸塩は、後述するように、作用が強く、依存性があるため、試験でよく出る成分となっています。
優先順位は、「高い」です。
メチルエフェドリン塩酸塩は…、
① メチルエフェドリン塩酸塩は、交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられる。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「メチルエフェドリン塩酸塩は、交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられる」ですが、正しい記述です。
典型的な登録販売者の問題です。
メチルエフェドリン塩酸塩は、「気管支を拡げる成分(気管支拡張成分・アドレナリン作動成分)」です。
よって、①は、「○」となります。
なお、注意すべきは、キーワードの「交感神経系を刺激」のところです。
ここが、「“副”交感神経を刺激」に変えられるので、意識して見ておきましょう。
なお、アドレナリン作動成分には、憶え方があります。ブログの「アドレナリン作動成分の憶え方‐登録販売者」を、お目汚しください。
何度も目を通しておきましょう。メチルエフェドリン塩酸塩の「鎮咳去痰薬」でのポイントを、おさらいのためにまとめておきます。
まずは、「依存性」です。
メチルエフェドリン塩酸塩とメチルエフェドリンサッカリン塩、生薬のマオウは、中枢神経系への作用が他の成分より強く、依存性があります。
当該記述が、「福岡県 R4 第71問」で、正面から問われています。
当該依存性は、社会的にも問題になっているので、よく出ます。チェックしておきましょう。
当該メチルエフェドリン塩酸塩には、「相談すること」の禁忌があります。
「医薬品」でも、ドンドコ出題されているので、押えておきましょう。
「相談すること」となるのは…、
・心臓病
・高血圧
・糖尿病
・甲状腺機能亢進症
…の診断を受けた人は、「相談すること」となっています。
「関西広域連合 R2 31問:メチルエフェドリン塩酸塩」に、ガチで丸ごと出題されています。
先に挙げた手引きの…、
「心臓病、高血圧、糖尿病又は甲状腺機能亢進症の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがあり、使用する前にその適否につき、治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談がなされるべきである。」
「高齢者では、心臓病や高血圧、糖尿病の基礎疾患がある場合が多く、また、一般的に心悸亢進や血圧上昇、血糖値上昇を招きやすいので、使用する前にその適否を十分考慮し、使用する場合にはそれらの初期症状等に常に留意する等、慎重な使用がなされることが重要である。」
…は、何回も目を通しておきましょう。
次に、メチルエフェドリン塩酸塩とメチルエフェドリンサッカリン塩は、乳汁中に移行する可能性があります。
ここも、押えておきましょう。ほぼ出ます!
当該「メチルエフェドリン塩酸塩」ですが、令和5年度の改正により、「濫用等のおそれのあるものとして厚生労働大臣が指定する医薬品」に該当することになりました。
参考:令和5年度 手引き改正
「法規」の論点ですが、念のため、チェックしておきましょう。
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「【指定第2類医薬品】龍角散のせきどめ液ベリコンS 10mL×4」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「鎮咳去痰薬」の他の「アドレナリン作動成分」へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。
興味のある方は、「登録販売者の投稿記事 」の「登録販売者:語呂合わせ」や「登録販売者:まとめ」、「登録販売者:憶え方」などをお目汚しください。
そのほか、「登録販売者:医薬品」や「登録販売者:生薬」、「登録販売者:漢方処方製剤」で、ヒマな時間を潰してください。
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