トラネキサム酸は、「呼吸器官に作用する薬」の「鎮咳去痰薬」の「抗炎症成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「炎症を和らげる成分(抗炎症成分)」
「気道の炎症を和らげることを目的として、」
「トラネキサム酸、グリチルリチン酸二カリウム等が配合されている場合がある。」
…と、相なります。
ご存じのように、「トラネキサム酸」は、「鎮咳去痰薬」の「抗炎症成分」として登場します。
市販薬には、「ペラックT錠 36錠」や「ルルアタックEX」などがあります。
当該成分は、鎮咳去痰薬では、あまり出題されていません。
風邪薬や鼻炎薬等の方で、しっかり勉強しておけば、鎮咳去痰薬でも、まず点が取れるはずです。
優先順位は、「ふつう」です。
トラネキサム酸は…、
① トラネキサム酸は、気道の炎症を和らげることを目的とする成分である。
② トラネキサム酸は、「血栓のある人」が使用する場合、医師などに相談することが望ましい。
③ トラネキサム酸には、凝固した血液を溶解する働きがある。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「トラネキサム酸は、気道の炎症を和らげることを目的とする成分である」ですが、正しい記述です。
ごぞんじのように、「トラネキサム酸」は、「抗炎症成分」です。
よって、①は、「○」となります。
なお、くだらない憶え方ですが、わたしは、「トラネキサム酸」の「トラ」を「タイガー」とかけて、タイガーマスクが「炎を消している=抗炎」姿を想像して憶えました。
②の「トラネキサム酸は、「血栓のある人」が使用する場合、医師などに相談することが望ましい」ですが、正しい記述です。
本問ですが、手引きには、「成分に関する出題については、Ⅰ-1(かぜ薬(内服))を参照して作成のこと。」と、準用規定があるので、かぜ薬の論点をひっぱってきた問題となっています。
かぜ薬の手引きには…、
「トラネキサム酸体内での起炎物質の産生を抑制することで炎症の発生を抑え、腫れを和らげる。」
「ただし、凝固した血液を溶解されにくくする働きもあるため、」
「血栓のある人(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)や血栓を起こすおそれのある人に使用する場合は、」
「治療を行っている医師又は処方薬の調剤を行った薬剤師に相談するなどの対応が必要である」
…となっています。
上記記述により、トラネキサム酸は、凝固した血液を融解され難くする働きがあります。
よって、血栓のある人や血栓を起こすおそれのある人は、事前に医師などに相談することになります。
よって、②は、「○」となります。
当該「血栓」は、トラネキサム酸の固有の論点なので、しっかり憶えておきましょう。「適正使用」でも出ます!
先の市販薬のページにも、「相談すること」のところに、「血栓のある人(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)、血栓症を起こすおそれのある人」という記載を見出すことができます。チェックしておきましょう。
③の「トラネキサム酸には、凝固した血液を溶解する働きがある」ですが、誤った記述です。
間違っているのは、「凝固した血液を溶解する働き」のところです。
正しくは、「凝固した血液を融解され“難く”する働き」です。
こういう「ひっかけ」の問題もあるので、テキストを精読しておきましょう。
よって、③は、「×」となります。
トラネキサム酸の「鎮咳去痰薬」でのポイントを、かぜ薬等の論点を含めて、まとめておきます。
・トラネキサム酸は、「抗炎症成分」です。
・トラネキサム酸は、起炎物質の産生を抑制することにより、炎症の発生を抑え、腫れを和らげます。
・トラネキサム酸は、凝固した血液を溶解されにくくする働きがあります。
・血栓のある人や血栓を起こすおそれのある人は、事前に医師などに相談することになってます。
このあたりのことが頭に入っていれば、本試験では、まず大丈夫なはずです。
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「ペラックT錠 36錠」や「ルルアタックEX」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「鎮咳去痰薬」の他の「抗炎症成分」へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
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