エテンザミドは、「精神神経に作用する薬」の「解熱鎮痛薬」の「解熱鎮痛成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介しています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「サリチル酸系解熱鎮痛成分」
「アスピリン(別名アセチルサリチル酸)、サザピリン、サリチル酸ナトリウム、エテンザミド、サリチルアミド等を総称してサリチル酸系解熱鎮痛成分という。」
「また、エテンザミド及びサリチルアミドについては、水痘(水疱瘡)又はインフルエンザにかかっている15歳未満の小児に対しては使用を避ける必要がある。」
「エテンザミドは、痛みの発生を抑える働きが作用の中心となっている他の解熱鎮痛成分に比べ、痛みが神経を伝わっていくのを抑える働きが強いため、」
「作用の仕組みの違いによる相乗効果を期待して、他の解熱鎮痛成分と組み合わせて配合されることが多い。」
「例えば、アセトアミノフェン、カフェイン、エテンザミドの組合せは、それぞれの頭文字から「ACE処方」と呼ばれる。」
…と、相なります。
ご存じのように、「エテンザミド」は、「解熱鎮痛薬」の「解熱鎮痛成分」として登場します。
たとえば、「セデスV」や「ナロンエースT」などが、エテンザミドを含んだ医薬品です。
当該エテンザミドですが、出題実績はかなりあって、出題例としては、「東京都 R1 第63問」や「愛知県 R3 第24問」、「茨城県 R3 第62問」があります。
また、固有論点があることから、よく問われる成分となっています。
「適正使用」の論点もあります。
エテンザミドの優先順位は、「とても高い」です。
エテンザミドは…、
①15歳未満の小児で水痘(すいとう)・水疱瘡(みずぼうそう)又はインフルエンザにかかっているときは、サリチルアミド、エテンザミドが配合された薬を使用することが適切である。
②エテンザミドは、他の解熱鎮痛成分に比べ、痛みが神経を伝わっていくのを抑える働きが強く、予期せぬ作用の増幅が懸念されることから、他の解熱鎮痛成分を組み合わせて配合してはならないとされる。
③エテンザミド ――― 去痰成分。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「15歳未満の小児で水痘(すいとう)・水疱瘡(みずぼうそう)又はインフルエンザにかかっているときは、サリチルアミド、エテンザミドが配合された薬を使用することが適切である」ですが、誤った記述です。
間違っているのは、「サリチルアミド、エテンザミドが配合された薬を使用することが適切である」のところです。
ぜんぜん違います。
先の手引きでも見たように…、
「エテンザミド及びサリチルアミドについては、水痘(水疱瘡)又はインフルエンザにかかっている15歳未満の小児に対しては使用を避ける必要がある。」
…となっています。
当該エテンザミドで最も出題されるところなので、ガチで押えておきましょう。
よって、①は、「×」となります。
②の「エテンザミドは、他の解熱鎮痛成分に比べ、痛みが神経を伝わっていくのを抑える働きが強く、予期せぬ作用の増幅が懸念されることから、他の解熱鎮痛成分を組み合わせて配合してはならないとされる」ですが、誤った記述です。
間違っているのは、「他の解熱鎮痛成分を組み合わせて配合してはならないとされる」のところです。
前半部分の「エテンザミドは、他の解熱鎮痛成分に比べ、痛みが神経を伝わっていくのを抑える働きが強く」のところは、正しいのです。
先の手引きでも見たように…、
「エテンザミドは、痛みの発生を抑える働きが作用の中心となっている他の解熱鎮痛成分に比べ、痛みが神経を伝わっていくのを抑える働きが強い」
…となっています。
しかし、後半部分の「予期せぬ作用の増幅が懸念されることから、他の解熱鎮痛成分を組み合わせて配合してはならないとされる」が間違っています。
おなじみの「ACE処方」を、思い出してください。
「ACE処方」とは、「アセトアミノフェン・カフェイン・エテンザミド」の頭文字を取った組み合わせです。
実情は先の選択肢とは「逆」で、エテンザミドは、相乗効果を期待して、他の成分を組み合わせて配合されることが多いです。
よって、②は、「×」となります。
最後の③「エテンザミド ――― 去痰成分」ですが、誤った記述です。
即答できるボーナス問題です。
エテンザミドは、「解熱鎮痛成分」です。
エテンザミドは、去痰成分ではないです。
よって、③は、「×」となります。
エテンザミドの頻出事項を、ざっくり見ていきます。
試験に最も出るのは、先に見た例題の内容です。エテンザミドの固有論点のためか、よくよく出ます。
まとめると…、
「エテンザミド及びサリチルアミドについては、水痘(水疱瘡)又はインフルエンザにかかっている15歳未満の小児に対しては使用を避ける必要がある。」
「痛みの“伝わりを抑える”働きが“強い”」
「ACE処方・・・アセトアミノフェン・カフェイン・エテンザミド」
…です。
先の例題が解ければ、本試験でも穏当に問題が解けるかと思います。
解熱鎮痛成分の小児の論点は、混乱しやすいので、きっちり整理して憶えてください。
まずもって、一般用医薬品として、「15歳未満の小児」に使用してはいけないのは、「アスピリン(アスピリンナトリウムを含む)」と「サザピリン」です。
対して、「サリチルアミド」と「エテンザミド」は、「水疱(水疱瘡)または、インフルエンザにかかっている15歳未満の小児」に「使用を避ける」となっています。
このあたり、混同しやすいので、意識して憶えてください。
エテンザミドとサリチルアミドは、「医薬品」と「適正使用」とでは、表記が異なるので、注意してください。
「医薬品」では、「使用を避ける」という表記になっているのに、「適正使用」だと「相談すること」のところに登場するのです。
手引きを挙げると…、
「相談すること」
「水痘(水ぼうそう)もしくはインフルエンザにかかっている又はその疑いのある乳・幼・小児(15歳未満)」
「サリチルアミド、エテンザミド」
「構造が類似しているアスピリンにおいて、ライ症候群の発症との関連性が 示唆されており、原則として使用を避ける必要があるため。」
…となっています。
先に挙げた「セデスV」の「■■相談すること■■」には、「(3)水痘(水ぼうそう)もしくはインフルエンザにかかっている,またはその疑いのある小児(15才未満)」と表記されています。
こんな次第で、サリチルアミド・エテンザミドは、「医薬品」では「使用を避ける」となっているのに、「適正使用」では、なぜだか「相談すること」になっているので、まあ、このページを「お気に入り」に入れておいて、試験直前で、チェックしてください。
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「セデスV」や「ナロンエースT」などを見て、(あー、○○成分、入ってる入ってる)などと思うだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「解熱鎮痛薬」の他の「解熱鎮痛成分」へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
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