登録販売者:精神神経に作用する薬 解熱鎮痛薬 総論・前文

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 登録販売者の試験科目「主な医薬品とその作用(通称:医薬品)」の第1章「精神神経に作用する薬」の「解熱鎮痛薬」の「総論・前文」を述べたページ。手引きの該当記述を挙げるほか、優先順位やポイントなどをコメント方式で説述する。独学者向けの内容。

インデックス

  1. 手引き抜粋‐総論・前文
  2. コメント・ポイント
  3. 成分以外へのリンク
  4. カタカナ成分へのリンク

手引き抜粋‐総論・前文

 復習用に、手引きの「総論・前文」部分を抜粋すると…、

 「解熱鎮痛薬

 「1)痛みや発熱が起こる仕組み、解熱鎮痛薬の働き」

 「痛みは病気や外傷などに対する警告信号として、また、発熱は細菌やウイルス等の感染等に対する生体防御機能の一つとして引き起こされる症状である。」

 「ただし、月経痛(生理痛)などのように、必ずしも病気が原因とは言えない痛みもある。」

 「プロスタグランジンはホルモンに似た働きをする物質で、病気や外傷があるときに活発に産生されるようになり、」

 「体の各部位で発生した痛みが脳へ伝わる際に、そのシグナルを増幅することで痛みの感覚を強めている。」

 「また、脳の下部にある体温を調節する部位(温熱中枢)に作用して、 体温を通常よりも高く維持するように調節する※1)ほか、炎症の発生にも関与する。」

 「頭痛や関節痛も、プロスタグランジンによって増強される。」

 「解熱鎮痛薬とは、発熱や痛みの原因となっている病気や外傷を根本的に治すものではなく、病気や外傷が原因で生じている発熱や痛みを緩和するために使用される医薬品(内服薬)の総称である※2)。」

 「痛みのシグナルの増幅を防いで痛みを鎮める(鎮痛)、」

 「異常となった体温調節メカニズムを正常状態に戻して熱を下げる(解熱)、」

 「又は炎症が発生している部位に作用して腫れなどの症状を軽減する(抗炎症)ことを目的として使用される。」

 「多くの解熱鎮痛薬には、体内におけるプロスタグランジンの産生を抑える成分が配合されている。」

 「月経痛(生理痛)は、月経そのものが起こる過程にプロスタグランジンが関わっていることから、解熱鎮痛薬の効能・効果に含まれているが、」

 「腹痛を含む痙攣性の内臓痛は発生の仕組みが異なるため、一部の漢方処方製剤を除き、解熱鎮痛薬の効果は期待できない。」

 「解熱鎮痛成分によって、解熱、鎮痛、抗炎症のいずれの作用が中心的となるかなどの性質が異なる。」

 「なお、専ら外用剤として局所的な鎮痛や抗炎症を目的として使用される成分もあり、それらに関する出題については、Ⅹ(皮膚に用いる薬)を参照して作成のこと」

 …となっています。

注記‐(※1)

 (※1)の「体温を通常よりも高く維持するように調節する」のところに、「注記」があります。

 挙げると…、

 「高体温は、ウイルスの増殖を抑えたり、免疫機構の働きを高める体内環境となる。」

 …となっています。

 風邪を引くと熱が出ますが、これは、ウイルスの増殖を抑えるために、体温が上がっているわけですね。

注記‐(※2)

 (※2)の「病気や外傷が原因で生じている発熱や痛みを緩和するために使用される医薬品(内服薬)の総称である」のところに、「注記」があります。

 挙げると…、

 「局所の痛みや腫れを鎮めることを目的とする外用薬(外用消炎鎮痛薬)については、Ⅹ(皮膚に用いる薬)を参照のこと。」

 …となっています。

 参照先の成分ですが、「局所の痛みや腫れを鎮めることを目的」の…、

 ・インドメタシン

 ・ケトプロフェン

 ・フェルビナク

 …などが、該当するかと思います。

 また、「サリチル酸メチル」や「サリチル酸グリコール」も、末梢組織(患部局所)におけるプロスタグランジンの産生を抑える作用が期待されています。

 余裕があれば、見ておいてください。

コメント・ポイント

 「解熱鎮痛薬」の総論・前文部分です。

 注意すべきは、「プロスタグランジン」の記述です。

 当該プロスタグランジンが単独で問われることもあります。

 小難しい記述ですが、何度も繰り返し読んで、内容を理解しておきましょう。

 「三重県 R4 第24問」や「東京都 R2 第64問」といった出題例があります。

 次に、解熱鎮痛薬の対象・非対象も、押えておきましょう。

 先の記述の…、

 「月経痛(生理痛)は、月経そのものが起こる過程にプロスタグランジンが関わっていることから、解熱鎮痛薬の効能・効果に含まれているが、」

 「腹痛を含む痙攣性の内臓痛は発生の仕組みが異なるため、一部の漢方処方製剤を除き、解熱鎮痛薬の効果は期待できない。」

 …のところです。

 月経痛・・・OK

 痙攣性の内臓痛・・・ダメ

 …と、整理しておきましょう。

 全体的に、そこそこ試験に出る記述なので、よく読んでおいてください。

 とりわけ、「逆」問題に注意です。たとえば…、

 「プロスタグランジンは“ウイルス”に似た働きをする物質で、病気や外傷があるときに“抑制”されるようになる」とか…、

 「体の各部位で発生した痛みが脳へ伝わる際に、そのシグナルを“減衰”することで痛みの感覚を“弱めて”いる。」とか…、

 「また、脳の“上部”にある体温を調節する部位(温熱中枢)に作用して、 体温を通常よりも“低く”維持するように調節する。」 …、  

 …といった感じに変えられます。  

 精読しておけば、こういう、人を食ったような「逆」問題に、対処できるはずです。

 「総論・前文」は、以上で終わります。

成分以外へのリンク

インデックス

総論・前文

代表的な配合成分、主な副作用

相互作用

受診勧奨等

カタカナ成分へのリンク

解熱鎮痛成分

 アスピリン

 サザピリン

 サリチル酸ナトリウム

 サリチルアミド

 エテンザミド

 アセトアミノフェン

 イブプロフェン

 イソプロピルアンチピリン

骨格筋の緊張を静める

 メトカルバモール塩酸塩

鎮静成分

 ブロモバレリル尿素

 アリルイソプロピルアセチル尿素

制酸成分

 ケイ酸アルミニウム

 酸化マグネシウム

 水酸化アルミニウムゲル

 メタケイ酸アルミン酸Mg

カフェイン類

 カフェイン・無水カフェイン

 安息香酸ナトリウムカフェイン

独学向け教材

 使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、

 テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、

 過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。

こまごましたもの

 登録販売者のこまごましたことは、ブログに投稿しています。

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