サリチルアミドは、「精神神経に作用する薬」の「解熱鎮痛薬」の「解熱鎮痛成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介しています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「サリチル酸系解熱鎮痛成分」
「アスピリン(別名アセチルサリチル酸)、サザピリン、サリチル酸ナトリウム、エテンザミド、サリチルアミド等を総称してサリチル酸系解熱鎮痛成分という。」
「サリチル酸系解熱鎮痛成分において特に留意されるべき点は、ライ症候群(※)の発生が示唆されていることである。」
「エテンザミド及びサリチルアミドについては、水痘(水疱瘡)又はインフルエンザにかかっている15歳未満の小児に対しては使用を避ける必要がある。」
…と、相なります。
「2)代表的な配合成分等、主な副作用」の「(a) 解熱鎮痛成分」のところに、当該サリチルアミドが登場する注記があります。
手引き本文の記述は…、
「このほか、胎児への影響(※)を考慮して、妊婦又は妊娠していると思われる女性に関して、使用上の注意「相談すること」の項で注意喚起がなされている」
…となっています。
当該(※)の「注記」ですが…、
「アスピリン、サザピリン、サリチルアミド、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリン等を、妊娠末期のラットに投与した実験において、胎児に弱い動脈管の収縮が見られたとの報告がある。」
…となっています。
「医薬品」にある記述ですが、「適正使用」においても出る記述です。
押えておきましょう。
ご存じのように、「サリチルアミド」は、「解熱鎮痛薬」の「解熱鎮痛成分」として登場します。
たとえば、「パイロンPL顆粒」や「新エスタック「W」」などが、サリチルアミドを含んだ市販医薬品です。
当該サリチルアミドですが、そこそこ出題される成分で、「東京都 H30 第64問」といった出題例があります。
解熱鎮痛成分自体が要注意成分のため、「医薬品」でも、「適正使用」でも、よく出ます。
優先順位は、「高い」です。
サリチルアミドは…、
①15歳未満の小児で水痘(すいとう)・水疱瘡(みずぼうそう)又はインフルエンザにかかっているときは、サリチルアミド、エテンザミドが配合された解熱鎮痛薬かを使用することが適切である。
② サリチルアミドは、ピリン系の解熱鎮痛成分である。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「15歳未満の小児で水痘(すいとう)・水疱瘡(みずぼうそう)又はインフルエンザにかかっているときは、サリチルアミド、エテンザミドが配合された解熱鎮痛薬かを使用することが適切である」ですが、誤った記述です。
基本中の基本問題です。100%解けるようになっておきましょう。
先の手引きで見たように…、
「エテンザミド及びサリチルアミドについては、水痘(水疱瘡)又はインフルエンザにかかっている15歳未満の小児に対しては使用を避ける必要がある。」
…となっています。
よって、選択肢のような使用は、「適切ではない」と相なります。
①は、「×」となります。
②の「サリチルアミドは、ピリン系の解熱鎮痛成分である」ですが、正しい記述です。
基本問題です。
サリチルアミドは、非ピリン系の解熱鎮痛成分です。
よって、②は、「×」となります。
ちなみに、「一般用医薬品のピリン系解熱鎮痛成分」は、「イソプロピルアンチピリン」です。
サリチルアミドの頻出事項ですが、先述したように、論点は限られています。
まず、例題の①で見たように…、
「エテンザミド及びサリチルアミドについては、水痘(水疱瘡)又はインフルエンザにかかっている15歳未満の小児に対しては使用を避ける必要がある。」
…が最も出題されます。
そして、「適正使用」の「相談すること」です。
「15歳未満の小児で水痘(すいとう)・水疱瘡(みずぼうそう)又はインフルエンザにかかっているとき」は、事前に医師などに「相談すること」となっています。
先に挙げた「新エスタック「W」」の「■■相談すること■■」には、「(3)水痘(水ぼうそう)もしくはインフルエンザにかかっている又はその疑いのある乳・幼・小児(15才未満)」と表記されています。
「適正使用」では、当該論点がよく出題されるので、押えておきましょう。
解熱鎮痛成分の小児の論点は、混乱しやすいので、きっちり整理して憶えてください。
まずもって、一般用医薬品として、「15歳未満の小児」に使用してはいけないのは、「アスピリン(アスピリンナトリウムを含む)」と「サザピリン」です。
対して、「サリチルアミド」と「エテンザミド」は、「水疱(水疱瘡)または、インフルエンザにかかっている15歳未満の小児」に「使用を避ける」となっています。
このあたり、混同しやすいので、意識して憶えてください。
エテンザミドとサリチルアミドは、「医薬品」と「適正使用」とでは、表記が異なるので、注意してください。
「医薬品」では、「使用を避ける」という表記になっているのに、「適正使用」だと「相談すること」のところに登場するのです。
手引きを挙げると…、
「相談すること」
「水痘(水ぼうそう)もしくはインフルエンザにかかっている又はその疑いのある乳・幼・小児(15歳未満)」
「サリチルアミド、エテンザミド」
「構造が類似しているアスピリンにおいて、ライ症候群の発症との関連性が 示唆されており、原則として使用を避ける必要があるため。」
…となっています。
こんな次第で、サリチルアミド・エテンザミドは、「医薬品」では「使用を避ける」となっているのに、「適正使用」では、なぜだか「相談すること」になっているので、まあ、このページを「お気に入り」に入れておいて、試験直前で、チェックしてください。
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「パイロンPL顆粒」や「新エスタック「W」」などを見て、(あー、○○成分、入ってる入ってる)などと思うだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「解熱鎮痛薬」の他の「解熱鎮痛成分」へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
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