本問は『償却債権』の仕訳。2015/11実施の第141回‐第1問の3問目。問題文をよく読まないと、ついウッカリ間違ってしまう問題。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
3.昨年度に取引先が倒産し、その際に売掛金\1,000,000の貸倒処理をしていたが、本日、取引先の清算に伴い\50,000の分配を受け、同額が普通預金口座に振り込まれた。
◇勘定科目群◇
結論から言うと、「答えの仕訳はこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
本問を解く際に、絶対に見落としてはいけない文言は、「昨年度に取引先が倒産」のところです。
この倒産に従い、昨年中に、「その際に売掛金\1,000,000の貸倒処理をしていた」のです。
つまり、昨年度に…、
借方:貸倒損失(または、貸倒引当金) 1,000,000
貸方:売掛金 1,000,000
…ってな仕訳が切られた、という次第です。
初学者の人によるある間違いですが、当期(今年)は、当該倒産がらみの仕訳を切りません。
それらは昨年で処理済であり、当期(今年)切るべき仕訳は、「返ってきたお金」の処理のみです。
問題文の「売掛金\1,000,000の貸倒処理」に飛びついてはいけません。問題が何を求めているか、しっかり読み取りましょう。
過年度に貸倒処理した債権のが、一部回収された場合は、「償却債権取立益」で処理します。
簿記によくある、「この取引では、こういう処理をする」という“決まり事”の1つで、当該語句を、暗記するしかありません。
さて、当該「償却債権取立益」は、語句中にあるように「益」です。本問では、「\50,000の分配を受けた」ので、利益の増加の仕訳で…、
貸方:償却債権取立益 50,000
…と相なります。
仕訳のお相手は、「同額が普通預金口座に振り込まれた」とあるので、普通に資産の増加で…、
借方:普通預金 50,000
…と相なります。
言うまでもありませんが…、
また、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
対して、「貸方」は「右がわ」で、ナイフやお箸を持ったり、臭い消しのバジルを配偶者に振るときの方です。
答えは…、
…です。
一口コメントです。
落ち着いて考えれば、解ける問題です。落ち着いて処理していってください。
1問:手形割引・・・「ふつう」。
2問:口座開設・・・「ふつう」。
3問:償却債権・・・「ふつう」。
4問:仕入応用・・・「やや難」。
5問:固定資産税・・・「ふつう」。
簿記3級は格段に難化しているので、本格教材を使うのが一番、無難です。
詳細は「教材レビュー」で述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、
テキストは「合格テキスト 日商簿記3級」で…、
問題集は「合格トレーニング 日商簿記3級」で…、
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ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
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簿記3級の中で異色のメンドクサさを誇るのが為替手形です。当該論点についてはブログの方にまとめているので、「ブログ:簿記3級-為替手形」を参考ください。
仕訳問題は、「簿記3級の仕訳問題」を参考ください。
そのほか、簿記3級に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「簿記3級:ブログ記事」をばご参考ください。
また、電卓の打ち方についてを、「簿記のコツ-それは計算機」や「計算機打ち方例」で述べてます。お目汚しください
「検算のコツ」を知っておくと、計算ミスを結構防げます。
なお、お手持ちの電卓が、試験で使えるかどうか不安な方は、「簿記の電卓」を参考ください。
また、簿記3級の求人数等を、「簿記3級独学資格ガイド」に挙げていますので、ご高覧をば。
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