本問は『現金過不足』の仕訳。2013/2実施の第133回‐第1問の4問目。本問は、現金過不足の処理を問う問題です。難しいところはありません。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
4.現金の実際有高が帳簿残高より不足していたため、現金過不足で処理していたが、本日、旅費交通費\4,600の記入漏れであることが判明した。
◇勘定科目群◇
結論から言うと、「答えの仕訳はこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
ノーマルな「現金過不足」の問題です。『前提』を把握すれば、即、解けます。
「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
「貸方」は「右がわ」で、ナイフやお箸を持ったり、配偶者に電池を入れるときのほうです。
問題文には、「現金の実際有高が帳簿残高より不足していたため、現金過不足で処理していた」とあります。
この文言から、本問の以前の段階に、もう既に、「現金過不足」で仕訳が切られていることがわかります。
いまいちピンと来ない人は、具体的な数字で考えてみてください。
たとえば、現金の実際が10,000円で、帳簿は12,000円だったとします。現金の実際有高は\10,000で、帳簿残高は\12,000なのですから、実際有高が不足しています。
帳簿を実際有高に合わせるわけですから、「現金」を減らす仕訳を切る、ってな寸法です。つまり…、
借方:現金過不足 ○○○
貸方:現金 ○○○
…という仕訳が、『前提』として、もう既に、借方に切られている、といった寸法です。
問題文には、「現金過不足」の金額が明記されていませんので、“とにかく”、借方に、「現金過不足」が、いくばくか計上されている、ってな次第であります。
問題文には、「旅費交通費\4,600の記入漏れが判明した」とあります。
ここは、普通に仕訳を切るだけです。
費用の増加ですから…、
借方:旅費交通費 4,600
…と相なります。
後は、相手方勘定を考えるだけです。
残る処理は、「判明」した分だけ、「現金過不足」を取り崩すだけです。
先に見たように、借方に、「現金過不足」がいくらか計上されています。判明した金額分だけ、借方から取り崩すので、仕訳は…、
貸方:現金過不足 4,600
…と相なります。
答えは…、
…です。
一口コメントです。
そう難しくない問題です。仕訳問題は、その『前提の仕訳』がわかれば、スンナリ解けます。
最近は、暗記だけでは解けない問題が多いので、類推型の問題に慣れておきましょう。
1問:改定のため削除
2問:改定のため削除
3問:自家消費・・・「ふつう」。
4問:現金過不足・・・「ふつう」。
5問:決算振替仕訳・・・「ふつう」。
簿記3級は格段に難化しているので、本格教材を使うのが一番、無難です。
詳細は「教材レビュー」で述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、
テキストは「合格テキスト 日商簿記3級」で…、
問題集は「合格トレーニング 日商簿記3級」で…、
過去問は「合格するための過去問題集 日商簿記3級」で揃えば、独学に支障ありません。どれも『ド定番教材』です。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、現在わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。全く支障ありません。
簿記3級の中で異色のメンドクサさを誇るのが為替手形です。当該論点についてはブログの方にまとめているので、「ブログ:簿記3級-為替手形」を参考ください。
仕訳問題は、「簿記3級の仕訳問題」を参考ください。
そのほか、簿記3級に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「簿記3級:ブログ記事」をばご参考ください。
また、電卓の打ち方についてを、「簿記のコツ-それは計算機」や「計算機打ち方例」で述べてます。お目汚しください
「検算のコツ」を知っておくと、計算ミスを結構防げます。
なお、お手持ちの電卓が、試験で使えるかどうか不安な方は、「簿記の電卓」を参考ください。
また、簿記3級の求人数等を、「簿記3級独学資格ガイド」に挙げていますので、ご高覧をば。
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