本問は、『仕入応用』の問題である。2012/2実施の第130回‐第1問の2問目。本問は、仕入の応用問題です。前もって支払った手付金の処理が問われています。落ち着いて解けば大丈夫です。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
2.銀座商店から商品\100,000を仕入れ、代金のうち\43,000は同商店にあらかじめ支払っていた手付金を充当し、残額は小切手を振り出して支払った。
◇勘定科目群◇
結論から言うと、「答えの仕訳はこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
「あらかじめ支払っていた手付金を充当」の処理だけの問題です。
ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
「貸方」は「右がわ」で、ナイフやお箸を持ったり、配偶者にハチミツをあげるときの方です。
問題文には、「あらかじめ支払っていた手付金を充当」とあります。
つまり、仕入れの前の段階に、いくばくかのお金を、手付金として、先方に支払っていた、といった次第です。
当該仕入れ時の手付金は、おなじみの勘定「前払金」で処理します。
本問の『前提』としては…、
借方:前払金 43,000
貸方:現金 43,000
…という仕訳が切られている、といった塩梅です。
言うなれば、「前払金」\43,000が、借方に、既に計上済み、といった次第です。
問題文には、「銀座商店から商品\100,000を仕入れ…」とあります。
ここは、普通に、仕入れの仕訳を切るだけです。
費用の増加なので、仕訳は…、
借方:仕入 100,000
…と相なります。
問題文には、「代金のうち\43,000は同商店にあらかじめ支払っていた手付金を充当」とあります。
まず、借方に計上済みの「前払金」を\43,000、取り崩す処理をします。“借方に計上されているのですから”、貸方の仕訳を切ることになります。
仕訳は…、
貸方:前払金 43,000
…と相なります。
問題文には、「残額は小切手を振り出して支払った」とあります。
小切手振り出しなので、おなじみ「当座預金」で処理します。
「仕入」の金額は\100,000です。んなもんで、「100000-43000」の「57,000」を、「当座預金」から減らすことになります。
資産の減少ですから、仕訳は…、
貸方:当座預金 57,000
…と相なります。
先の仕訳を合体させると、答えになります。
借方:仕入 100,000
貸方:前払金 43,000
貸方:当座預金 57,000
…が、答えとなります。
答えは…、
…です。
ひとくちコメントです。
本問は、「商品売買時の手付金」の処理ができるかどうかです。
仕入れ時の手付金は、「前払金」です。
売上時の手付金は、「前受金」です。
当該「まえまえ」コンビは、頭に刻み込んでおきましょう。本当によく出ます。
1問:内容不明入金・・・「ふつう」。
2問:仕入応用・・・「ふつう」。
3問:賃金支払・・・「ふつう」。
4問:売掛金回収応用・・・「やや難」。
5問:手形割引・・・「ふつう」。
簿記3級は格段に難化しているので、本格教材を使うのが一番、無難です。
詳細は「教材レビュー」で述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、
テキストは「合格テキスト 日商簿記3級」で…、
問題集は「合格トレーニング 日商簿記3級」で…、
過去問は「合格するための過去問題集 日商簿記3級」で揃えば、独学に支障ありません。どれも『ド定番教材』です。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
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簿記3級の中で異色のメンドクサさを誇るのが為替手形です。当該論点についてはブログの方にまとめているので、「ブログ:簿記3級-為替手形」を参考ください。
仕訳問題は、「簿記3級の仕訳問題」を参考ください。
そのほか、簿記3級に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「簿記3級:ブログ記事」をばご参考ください。
また、電卓の打ち方についてを、「簿記のコツ-それは計算機」や「計算機打ち方例」で述べてます。お目汚しください
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なお、お手持ちの電卓が、試験で使えるかどうか不安な方は、「簿記の電卓」を参考ください。
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