第130回‐仕訳過去問(2012/2実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は『売掛金回収応用』の仕訳。2012/2実施の第130回‐第1問の4問目。本問は、自分のところが振り出した小切手を回収したときの処理です。現金で仕訳を切ってはいけないので、注意してください。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。

第4問‐売掛金回収応用

 ◇問題◇

 4.売掛金\30,000を、当店が振り出していた小切手で回収した。

 

 ◇勘定科目群◇

 

解説

 結論から言うと、「答えの仕訳はこちら」です。

 本問のレベルは「やや難」です。

 意外に間違ってしまう問題です。問題文の短いからといって、油断しないでください。

 ところで、「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。

 「貸方」は「右がわ」で、ナイフやお箸を持ったり、配偶者に卵ボーロをあげるときのほうです。

ポイント

 本問で、絶対に見落としてはいけないのが、「当店が振り出していた小切手」のところです。

 かつて、自分が切った小切手が、巡り巡って返ってきた、という寸法です。

 くれぐれも、「小切手で回収した」に脊髄反射して、「現金」で処理しないようにしてください。

 他店振り出しの小切手は「現金」で処理しますが、本問の小切手は、"自分が振り出した小切手”です。ここが、引っかけポイントになっています。

自店振り出し小切手

 当該自店振り出し小切手の処理ですが、まずは、「振り出し時」の仕訳を考えます。

 小切手を振り出したときの仕訳は…、

 かんづめ ×× / 当座預金 ××

 …といったように、「当座預金」が、貸方に計上されます。

 本問のように、「自分が切った小切手が、巡り巡って返ってきた」場合は、“小切手を切らなかったこと”として、処理します。

 つまり、かつて、貸方に計上した「当座預金」を元に戻す、取消の仕訳を切る、ってな寸法です。

 貸方に計上された「当座預金」を元に戻すには、そっくり、借方に計上すればいいだけです。

 仕訳は…、

 借方:当座預金 30,000

 …と相なります。

売掛金の回収

 売掛金の回収は、そのまんまの仕訳です。

 資産の減少ですから、仕訳は…、

 貸方:売掛金 30,000

 …と相なります。

まとめとこたえ

 答えは…、

 

 …です。

 一口コメントです。

 本問は、「自店振り出し小切手」の処理という、見慣れない問題です。

 今後、出ることはあまりないと思いますが、こういう問題もあるので、要領だけはつかんでおきましょう。


130回‐第1問:仕訳

 1問:内容不明入金・・・「ふつう」。

 2問:仕入応用・・・「ふつう」。

 3問:賃金支払・・・「ふつう」。

 4問:売掛金回収応用・・・「やや難」。

 5問:手形割引・・・「ふつう」。

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