本問は『売上戻り』の仕訳。2016/11実施の第144回‐第1問の1問目。ごくごく基本の仕訳。ほとんどの受験生は点にします。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。
◇問題◇
1.得意先に販売した商品のうち60個(@1,200)が品違いのために返品され、掛け代金から差し引くことにした。
◇勘定科目群◇
結論から言うと、「答えの仕訳はこちら」です。
本問のレベルは「ふつう」です。
仕訳問題は、まず第1に、「取引の大きな枠組み」を把握することから始めます。
設問を見ていくと、「掛け代金から差し引く」が、大枠ってな感じです。この時点で…、
借方:??? ???
貸方:売掛金 ???
…的な仕訳が切れます。
後は、前半部分の「販売した商品のうち60個(@1,200)が品違いのために返品」うんぬんをチョイチョイしていくだけです。
言うまでもありませんが…、
「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。
「貸方」は「右がわ」で、ナイフ・お箸を持ったり、配偶者にクッキーをあげるときの方です。
本問のテーマは、「売上戻り」で、これは、売った商品の返品を現します。
当該「売上戻り」なる言葉は、重要ではありません。重要なのは、設問中の「返品」の方です。ここで仕訳の当否を判断します。
なお、「売上戻り」ですが、先も言ったように、この文言はどうでもいいのです。ただ、似たような言葉で「売上割引」があります。
当該「売上割引」は、超頻出論点ですので、なんだっけ?となった人は、テキストで復習しておきましょう。「売上割引」は、要領を知っていないと必ず間違えます。
「売上」については、問題文のまま処理すれば、事は済みます。
返品されたのですから、過去に計上した「売上」を減らす(その分だけなくす)仕訳を切ります。
返品額は、「60*1200」の「72,000」ですから…、
借方:売上 72,000
…と相なります。
設問では、「掛け代金から差し引くことにした」とあるので、そのまんま、「売掛金」を減らす処理をするだけです。
売掛金の減少は、「資産」の「減少」ですから…、
貸方:売掛金 72,000
…と相なります。
答えは…、
…です。
一口コメントです。
本問のような、「売上」関係の仕訳は、仕訳問題のみならず、総合問題でも頻出です。
いろいろ種類があって煩わしいですが、故に、配偶者なみに陰湿な出題者が狙ってくる、という塩梅です。
「仕入」ともども、しっかり復習しておいてください。
1問:売上戻り・・・「ふつう」。
2問:口座あれこれ・・・「ふつう」。
3問:消耗品・・・「ふつう」。
4問:貸倒れ・・・「ふつう」。
5問:支払手形と買掛金・・・「ふつう」。
簿記3級は格段に難化しているので、本格教材を使うのが一番、無難です。
詳細は「教材レビュー」で述べてますが、読むのがメンドクサイ人は…、
テキストは「合格テキスト 日商簿記3級」で…、
問題集は「合格トレーニング 日商簿記3級」で…、
過去問は「合格するための過去問題集 日商簿記3級」で揃えば、独学に支障ありません。どれも『ド定番教材』です。
ところで、電卓です。
100円ショップで売ってるような、ぺらぺら計算機は計算ミスの元です。
高品質な電卓を使っていない方は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」や「売れ筋の電卓は、結局なに?」を参考に、買い換えてください。
左のがぺらぺらで、中と右が高品質の計算機です。絶対的に高品質の方が打ちやすいです。
考えるのが面倒な人は、現在わたしが愛用している「DF-120GT」にすればよいでしょう。全く支障ありません。
簿記3級の中で異色のメンドクサさを誇るのが為替手形です。当該論点についてはブログの方にまとめているので、「ブログ:簿記3級-為替手形」を参考ください。
仕訳問題は、「簿記3級の仕訳問題」を参考ください。
そのほか、簿記3級に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「簿記3級:ブログ記事」をばご参考ください。
また、電卓の打ち方についてを、「簿記のコツ-それは計算機」や「計算機打ち方例」で述べてます。お目汚しください
「検算のコツ」を知っておくと、計算ミスを結構防げます。
なお、お手持ちの電卓が、試験で使えるかどうか不安な方は、「簿記の電卓」を参考ください。
また、簿記3級の求人数等を、「簿記3級独学資格ガイド」に挙げていますので、ご高覧をば。
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