第2種電気工事士・技能試験では、工具のほかに、候補問題用の教材を買わなくてはいけない。これが、おおむね、どのメーカーも、「3回分」「2回分」「1回分」「電線」「器具」と、分けて販売している。工具も、いろんなメーカーがあり、いろんなセットがある。文系ド素人には、よくわからない。本ページでは、技能教材よくある質問として、どれを買えばいいか、何回分を買えばいいか、不明な人へのアドバイスをまとめている。
最初に、結論から言うと、わたしのように「文系」で「電気工事ド素人」の方は…、
工具は、「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」で…、
教材は、「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」で…、
…揃えれば、支障ないです。
工具は、“こだわりがないなら”、定評メーカーのHOZANのでいいでしょう。
次に、教材ですが、詳細は後述するとして、どのメーカー(販売会社)でもいいので、「2回分」を買っておけば、ほぼ間に合います。
対して、経験者や電気系学校卒業の人は、「1回分」でいいです。
ゼッタイに受からないといけない人や、万全を期したい人は、圧倒的に練習・訓練できる「3回分」が適切です。
ちなみに、「○回分」とは、要は、ケーブルの長さなのです。回数が多いほど、ケーブルが多く入っているだけです。
よって、後々で、いくらでも「買い増し」という形で、対応可能です。
技能の練習で一番使うのは、「VVF1.6ケーブル」なのですが、猛練習・猛特訓で足りなくなったら、追加購入すれば、事が足ります。
ですから、「○回分」に、過度に神経質になる必要はありません。
んでは、以下に、購入に際しての「よくある質問」をまとめました。参考にしてみてください。
よくある質問として、「メーカー(販売会社)」の違いです。
答えから言うと、「どのメーカー(販売会社)でも、大差なし」です。
技能試験で使用される工具・器具・材料は、すべて「電気用品安全法」で規制されています。
よって、どのメーカーのどの商品も、ほとんど同じ『モノ』です。(すべて、PSEマークの付いている規格品です。)
言うなれば、異なるのは、名前が違う、DVDとか解説書とかが違う、くらいです。
ただ、ごく一部の教材は、商品構成が違っています。
先の「ホーザン(HOZAN) DK-52 2回セット」には、他社にはない「合格クリップ」が付いていたり、「コンセント枠」が追加されていたりします。
値段の差も、器具の違いや、DVDの質等となっています。
まあ、練習的には、どれでもOKで、「○○はダメ」ということはないので、ぶっちゃけ言うと、お好きなものを買えばいいです。
現時点では、「文系ド素人」の人には、「ホーザン(HOZAN)」の教材が最もよいかと思います。
今、わたしが再受験するなら、「ホーザン(HOZAN)」のを使います。
最大の理由は、「合格クリップ」が、最初から付いてくる点です。
受験生当時、ケーブルがごちゃごちゃになって、接続の際に、一苦労した思い出があります。
(このクリップがあったら、もっと楽ができたな)と思った次第です。
誤接続の防止や、時間短縮ができるので、「文系ド素人」の方には、実に有用と思います。
なお、「合格クリップ」は、試験に持込可能ですが、付けたまま提出すると、当然、不合格となるので、最終的には、「なし」で組めるよう練習することを推奨します。(それか、必ず、クリップを外す練習をしましょう。)
次に、「ホーザン」の教材には、「コンセント枠」が追加されています。
コンセントを何回も枠にはめ込むと、「ツメ」的な部分がグニャグニャになって、使い物にならなくなるのです。
この点、器具の消耗品が追加されている点は、評価できます。
次に、「ホーザン」を勧めるのは、「DVD」です。
当該教材には、「工具の解説も入ったDVD」が付いています。
恥ずかしながら、わたし、「ウォーターポンププライヤー」の使い方を間違っており、「ロックナット」を、舐めて壊してしまった記憶があります。
ホント、「文系ド素人」は、予想外のことをするので、工具についてですら、一通り、基礎から学ぶ必要があります。
我流でやるより、DVDでチェックしたほうが、上達も早いし、発見もあるはずです。
言うまでもなく、「候補問題」も、解説されています。
電気工具メーカーが作っているものなので、間違いはありません。
こういうとアレなのですが、「施行」には、結構、個々人の癖があって、テキストのやり方に、“ちょっと合わない”こともあるのです。
こういうときに、「セカンドオピニオン」的に、当該DVDが活用できると思います。
先述したように、どのメーカーでも支障ないですが、「文系ド素人」の人が最適なものを選びたいなら、「ホーザン(HOZAN)」です。
まあ、(工具が「ホーザン(HOZAN)」なので、教材も「ホーザン(HOZAN)」で揃えればいい)でも、いいでしょう。
「1回分」なり、「2回分」なり、「3回分」なりの違いは、「ケーブルの長さ」が違うだけです。
あるケーブルが1回分だと「5メートル」なら、2回分は「10メートル」になる、といった塩梅です。
よって、「○回分」を選び間違っても、後で、ケーブルを別途で追加購入すればいいだけです。
教材には、「器具セット」をいうものもあります。
コンセントや連用取付枠といった器具だけのセットです。
当該器具セットですが、よほど特殊な人しか、使えないセットです。
たとえば、家や会社、仕事場等に、ケーブルがたくさんあって自由に使っていいよ的な人は、「器具セット」だけ買うのが一番効率的です。
しかし、そうでないなら(ほとんどの人がそうでしょうが)、「器具セット」を、買う必要はありません。
コンセント等の「器具」は、そのほとんどが「再利用可能」で、「使い回す」ことができます。
よって、技能の練習にて、「器具」を使い切る・消耗してしまうといったことは、「ほとんどない」です。
強いて、消耗するものを挙げれば、「ねじなし管」の「ねじ切り」くらいです。
参考:2020年度 技能試験 候補問題 第11問‐ねじなし管(E)
しかし、先のページでも述べているように、練習のたびに“ねじ切ったつもり”をやっていけば、問題ないです。
こんな次第で、「器具セット」を単独で入手するケースは、あまりないと思われます。
また、「予備」の意味でも、買う必要はないです。
次に、「電線セット」ですが、これは、「再受験者用のセット」となっています。
「電線セット」は、その名の通り、各種ケーブル・電線がセットになったものです。
無念にも、技能に落ちた人の手元には、既に、工具と器具はありますが、ケーブル類は使ってしまったため、不足しています。
よって、こうした電線だけのセットが設けられている、ってな寸法です。
んなもんで、初めて2電工を受験する人は、「電線セット」を購入する必要はありません。
まあ、猛練習・猛特訓した結果、手持ちのケーブルが不足することも、考えられます。
そういうときに、当該「電線セット」を、追加購入すればいいでしょう。
セットの「1回分」についての説明です。
個人的にこのセットは、「ある程度、経験のある職人・電気工事経験者」向けのセットかと考えます。
ケーブルの切断や、各種施工に多少経験があっても、試験は試験であり、また、「候補問題」には、独自のトレーニングが必要です。
よって、一通りのことはやっておくべきなのですが、「2回分」や「3回分」は多過ぎる、よって、「1回分」にする、ってな感がします。
まあ、初めて2電工を受ける人でも、器用な人や腕に憶えのある人は、値段が最も安い「1回分」で練習するのもよいでしょう。
セットの「2回分」ですが、こういうとアレですが、「一番ふつう」です。
大概の人は、このセットで、間に合うと思います。
わたしは、文系で電気工事のド素人でしたが、当該「2回分」で間に合いました。ケーブルも、多少余ったくらいです。
カンタンな練習や組み立てなら、使用済みのケーブルを再利用すればいいので、2回のケーブルでも、十分間に合います。
こんな次第で、一番バランスがいいので、迷っているなら、当該「2回分」でよいと思います。
セットの「3回分」ですが、万全を期したい人向けのセットです。
自分の不器用さを認識しているとか、猛練習・猛特訓をして必ず1回で合格したいという人は、当該「3回分」を買うとよいでしょう。
「3回分」は、かなりのボリュームです。
まずもって、ケーブル等がなくなることはないでしょう。
それか、後々で、ケーブルを追加購入したり、ホームセンターに買いに行ったりするのがメンドウな人は、ケーブルのたっぷりある「3回分」を選べばいいでしょう。
「工具」ですが、電気工具の定評メーカーの「ホーザン(HOZAN) 基本工具 DK-28 」でいいです。
このセットには、「VVFストリッパ」が入っているので、受験勉強に間違いありません。
他のセットには、いろいろなものが付属してますが、必要に応じて、個別購入すればいいです。
さて、注意事項ですが、工具は、必ず、「VVFストリッパ」の入ったものを購入してください。
「VVFストリッパ」は、絶対に必要で、これがないと、技能試験は無理です。
電工ナイフと比べれば、作業時間がまったく異なるからで、圧倒的に早くなります。
文系ド素人は言うまでもなく、職人や経験者の人も、絶対にあったほうがいいです。
必ず、「VVFストリッパ」入りの工具を購入してください。
なお、手元に工具はあるが、VVFストリッパのみが「ない」人は、単独で売っているので、新規購入してください。
参考:ホーザン(HOZAN) VVFストリッパー 電気工事士試験対応 ワイヤーストリッパー P-958
「器具・材料」には、「○○年度」という表記があります。
「候補問題」は、例年ほぼ同じなのですが、“変わる可能性はあるので”、「器具・材料」の年度は合わせた方がいいです。
対して、「工具」ですが、「年度」の表記がありません。
結論から言うと、「工具」については、「年度」を気にする必要はありません。
基本的に、「候補問題」は、大きな変化がないので、応じて、「工具」も、ほとんど変化がなく、数年前と今とで、変わりありません。
去年買ったものでも、今年も、来年も、それ以降も、ずっと使えるはずです。
ただ、まあまずないでしょうが、試験制度の「変更」によって、新工具が追加される可能性は、“ゼロ”とは言えません。
もし、そのような工具の改正等があれば、「第2種電気工事士の独学」で告知しますので、「お気に入り」にでもいれて、チェックしてみてください。
まあ、万が一、新工具が追加されても、その新工具だけ、別途購入すればいいだけなので、問題ありません。
独学の進め方などは、メインページの「第2種電気工事士の独学」を参考にしてください。
第2種電気工事士に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。興味のある方は、「第2種電気工事士:ブログ記事」をばご参考ください。
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