1級FP技能士の実技試験の教材は、以下に紹介する2冊以外、市販されていません。きんざいか日本FP協会のうち、どちらの実技試験を受けるかを決めた時点で、使う教材も決まります。選択に迷うことはありません。
結論から言うと、1級FP技能士の実技試験の教材選択は、あまり気にする必要はありません。
実技試験は、「きんざい」と「日本FP協会」の2団体で実施されますが、教材は、それぞれ1冊くらいしか市販されていないため、“それ”を使うしかないためです。
きんざいの実技試験には、「FP技能検定1級実技(資産相談業務)対策問題集」を利用し…、
日本FP協会の実技試験には、「1級FP技能検定 実技試験(資産設計提案業務)精選過去問題集」を用います。
教材はこれらしか市販されていないので、どっちの実技を受けるかを決めた時点で、自動的に教材も決まってくる、という塩梅です。
そもそも、1級FP技能士の実技試験自体が、一種の“卒業試験”なので、そう手強くはありません。
「受かりやすさ」は、如実に合格率に現れていて、きんざいは70%強が、FP協会では90%強が合格しています。危険物の丙種並みの合格率です。
ま、こんな次第で、学科が通ったら、上記2冊のうちどちらかを買って、普通に勉強すれば実技もパスできます。
きんざいの実技試験には、先述した「FP技能検定1級実技(資産相談業務)対策問題集」を利用します。
きんざいの1級実技のテキストは、本書以外売られていないので、独学であれば、必然的に本書を使うことになります。
本書は、試験の傾向を掴むための必須の問題集であるかと思います。本書を読めば、面接試験(口答試験)がどのようなものなのか、はっきりと掴むことができます。
本書は、過年度の本試験をまんま掲載しており、資料や数字の「どこの何が問題で」「どういう質問が想定されるか」を詳細に解説しています。
そのほか、試験の流れとか面接試験の心構えといった補足事項も充実しており、内容に過不足なし、です。
試験傾向や過去問の分析も、かなりしっかりしており、実技試験の対策を練るのに最適と言わざるを得ません。
わたしは、日本FP協会の方を受けましたが、きんざいを受けるとしたら、本書を購入して何度も読むはずです。
本書を何回も目を通せば、試験に合格する実力は確実に身に付けられるでしょう。
ところで、きんざいの実技試験は、口答試験(面接試験)です。
つまり、学科試験のように知っているだけではダメで、知識を「人」にわかるように伝えるコミュニケーション能力が必要です。
「人に伝えるのが苦手(メンドウ)」なら、日本FP協会の実技を受けるべきです。
ペーパー試験である、日本FP協会の実技試験には、「1級FP技能検定 実技試験(資産設計提案業務)精選過去問題集」を利用します。
当該過去問には、前年度の1年分の本試験問題に加えて、過年度の本試験の定番問題や頻出問題がピックアップされています。
わたくし事ですが、当該過去問には、1年分しか掲載されていないので、とりあえず過去3年分はそろえようと、古本で残る2年分ほど買ったのですが、結局、使わなかったです。
というのも、本試験は定番の出題ばかりなので、遡ってまで解く必要がなかったのでした。
本書1冊で、十分な過去問演習となります。
わたしのケースだと、当該過去問以外、何も使わず、本書1冊を2回転して試験の臨んだところ、85点取れていました。本書一択でしょう。
なお、論述試験(200~300文字程度)がありますが、解けなくても他の問題で点数が取れていれば、合格はできます。(まんま、わたしのケースです。)
しかし、かなり不安のある人や、最終試験なのできちんと全てを勉強しておきたいという向学心溢れる方は、「学科試験の教材」でも述べている、6分冊された教本を買って読み込んでおけば、万全でしょう。
なお、当該実技試験は、計算問題の比重が高いので、高品質の電卓は必須です。
ペラペラ計算機の方は、受験を機に買い換えることを勧めます。本試験では、高性能の電卓を使っている人が多かったです。
計算機を選ぶ基準は、「簿記検定試験の計算機(電卓)選び」を参考にしてみてください。
読んだり考えたりするのがめんどくさい人は、「売れ筋の電卓は、結局なに?」から選べば、間違いはありません。
きんざいには、「FP技能検定1級実技(資産相談業務)対策問題集を利用します。
日本FP協会には、「1級FP技能検定 実技試験(資産設計提案業務)精選過去問題集」を利用します。
教材としての品質はかなり高めなので、選んで損はないかと思います。少なくとも、杜撰なつくりではありません。
まあ、繰り返しますが、1級FP技能士の実技は、“卒業試験”的なものなので、よほどポカをしない限り、本書で確実に合格できるように思います。
がんばってください。
FP技能士級に関するこまごましたことは、ブログにも投稿しています。
興味のある方は、「FP技能士:ブログ記事」をばご参考ください。
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