第139回‐仕訳過去問(2015/2実施)

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、『固定資産の購入』の問題である。2015/2実施の第139回‐第1問の2問目。本問は、おなじみの固定資産の購入時の処理がテーマです。付随費用の処理を100%できるようになっておきましょう。問題後半の、後日払いも大丈夫かと思います。仕訳の切り方の要領や手順、注意事項など。憶え方、まとめページへのリンクもある。

第2問‐固定資産の購入

 ◇問題◇

 2.出店用の土地165㎡を1㎡あたり\20,000で購入し、購入手数料\100,000を含む代金の全額を、後日支払うことにした。また、この土地の整地費用\50,000を現金で支払った。

 

 ◇勘定科目群◇

 

解説

 結論から言うと、「答えの仕訳はこちら」です。

 本問のレベルは「ふつう」です。

 仕訳問題は、まず第1に、「取引の大きな枠組み」を把握することから始めます。

 ぶっちゃけ言えば、「土地を買った」が、大枠ってな感じです。この時点で…、

 借方:土地 ???

 貸方:??? ???

 貸方:現金 50,000

 …的な仕訳が切れます。

 後は、前半の「購入手数料\100,000や整地費用\50,000」うんぬんをチョイチョイしていくだけです。

 言うまでもありませんが…、

 「借方」は「左がわ」で、フォーク・お茶碗・スマホを持つ方です。

 「貸方」は「右がわ」で、ナイフやお箸を持ったり、配偶者にマーガリンを塗るときの方です。

ポイント‐付随費用

 本問のポイントは、付随費用の処理の問題です。

 ごぞんじのように、固定資産を購入した際の付随費用は、固定資産の取得原価に加算します。

 本問での付随費用は、購入手数料\100,000と整地費用\50,000です。

 当該金額を、土地の購入代金に含めるといった次第です。

 土地の購入代金は、普通の算数で、「165*20,000」で「3,300,000」となります。

 で、当該「3,300,000」に先の付随費用を加算すると、「3,300,000+100,000+50,000」の「3,450,000」となります。

 最終的に、買った「土地」の取得原価は「3,450,000」です。仕訳は、資産の増加なので…、

 借方:土地 3,450,000

 …と相なります。

後払い

 さて、残るは、問題文の「後日支払うことにした。」を処理するだけです。

 後払いなのですから、勘定科目は、「未払金」を使って処理します。ここは問題ないでしょう。

 まあ、勘定科目が頭に浮かばなくても、勘定科目群を目を皿にして眺めれば、「未払金じゃねえの?」的な見当は付くと思います。

 次に、「未払金」の金額です。

 既に、土地の整地費用の\50,000を支払っています。

 ですから、残る“未払い額”は、土地の取得原価「3,450,000」から「50,000」を引いた「3,400,000」となります。

 「未払金」は債務なので、負債の増加です。で、現金支払の方は、資産の減少です。どちらもおなじみですね。

 仕訳は…、

 貸方:未払金 3,400,000

 貸方:現金 50,000

 …と相なります。

まとめとこたえ

 答えは…、

 

 …です。

 ひとくちコメントです。

 あまり難しくはありません。

 本当に、「固定資産」購入時の付随費用の処理は、本当によく出るド定番論点です。

 必ず解けるようになっておきましょう。


139回‐第1問:仕訳

 1問:手形振出の借入・・・「ふつう」。

 2問:固定資産の購入・・・「ふつう」。

 3問:修理・・・「ふつう」。

 4問:固定資産税・・・「やや難」。

 5問:貸倒れ・・・「ふつう」。

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