午後6問‐広島県 過去問と解説

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 本問は、「医薬品」の「痛みや発熱が起こる仕組み及び解熱鎮痛薬の働き」についての問題です。プロスタグランジンと解熱鎮痛成分の副作用が正面から問われています。全国的によく問われるようになった論点なので、テキストを精読しておきましょう。復習して、最終的には解けるようになっておきましょう。

午後6問‐痛みや発熱が起こる仕組み及び解熱鎮痛薬の働き

 

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難易度コメント+こたえ

 本問の難易度は、「難」です。

 なお、本問の解答は、こちら(数字のみ)です。

選択肢a

 選択肢aの「プロスタグランジンは、病気や外傷があるときに活発に産生されるようになり、体の 各部位で発生した痛みが脳へ伝わる際に、そのシグナルを増幅することで痛みの感覚を 強めている。」ですが、正しい記述です。

 そのとおりの記述です。

 他県でも、「プロスタグランジン」の出題があったので、テキストを精読しておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢b

 選択肢bの「プロスタグランジンは、脳の下部にある体温を調節する部位(温熱中枢)に作用し て、体温を通常より低く維持するように調節する」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「体温を通常より低く維持するように調節する」のところです。

 正しくは、「体温を通常よりも高く維持するように調節する」です。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

選択肢c

 選択肢cの「解熱鎮痛成分によりプロスタグランジンの産生が抑制されると、腎血流量が減少する ため、腎機能に障害がある場合、その症状を悪化させる可能性がある」ですが、正しい記述です。

 手引きを長々と抜粋すると…、

 「循環血流量の増加は心臓の負担を増大させるため、心臓に障害がある場合は、その症状を悪化させるおそれがある。」

 「また、末梢におけるプロスタグランジンの産生抑制は、腎血流量を減少させるため、腎機能に障害があると、その症状を悪化させる可能性がある。

 「肝臓においては、解熱鎮痛成分が代謝されて生じる物質がアレルゲンとなってアレルギー性の肝障害を誘発することがある。」

 「また、肝臓ではプロスタグランジンの産生抑制が逆に炎症を起こしやすくする可能性もあり、肝機能障害がある場合は、その症状を悪化させるおそれがある」

 …とあります。

 このあたりは、最近のトレンドなので、ガチ暗記は無用ですが、テキストを精読しておきましょう。

 よって、選択肢は、「正」となります。

選択肢d

 選択肢dの「プロスタグランジンの作用が解熱鎮痛成分によって妨げられると、胃酸分泌が低下するとともに胃壁の血流量が増加して、胃粘膜障害を起こしやすくなる」ですが、誤った記述です。

 間違っているのは、「胃酸分泌が低下するとともに胃壁の血流量が増加して」のところです。

 正しくは、「胃酸分泌が“増加”するとともに胃壁の血流量が“低下”して」です。

 これまた、手引きを長々と抜粋すると…、

 「プロスタグランジンには胃酸分泌調節作用や胃腸粘膜保護作用もあるが、これらの作用が解熱鎮痛成分によって妨げられると、」

 「胃酸分泌が増加するとともに胃壁の血流量が低下して、胃粘膜障害を起こしやすくなる。

 「そうした胃への悪影響を軽減するため、なるべく空腹時を避けて服用することとなっている場合が多い。」

 「胃・十二指腸潰瘍があると、その症状を悪化させるおそれがある」

 …とあります。

 再出題に備えて、テキストを精読しておきましょう。

 よって、選択肢は、「誤」となります。

答え

 「a」は「正」です。

 「b」は「正」です。

 「c」は「正」です。

 「d」は「誤」です。

 「正しい組み合わせ」は、

 正解:3

 さて、最終解答でミスったのなら、必ず、「登録販売者の解答は2回念押し‐最終得点は2~3点上がる」に、目を通しておきましょう。選び方を変えるだけで、点が取れます。

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医薬品

 午後1問:かぜ(感冒)

 午後2問:かぜ薬の配合成分

 午後3問:抗炎症成分

 午後4問:漢方処方製剤(かぜ)

 午後5問:かぜ薬の配合成分と副作用

 午後6問:痛みや発熱が起こる仕組み及び解熱鎮痛薬の働き

 午後7問:解熱鎮痛成分

 午後8問:眠気を促す薬

 午後9問:カフェイン

 午後10問:鎮暈薬

 午後11問:漢方処方製剤(小児の疳)

 午後12問:鎮咳去痰薬

 午後13問:口腔咽喉薬、うがい薬(含嗽薬)

 午後14問:胃の薬

 午後15問:胃腸に作用する薬

 午後16問:漢方処方製剤(胃)

 午後17問:腸の不調及び薬

 午後18問:腸の薬及びその配合成分

 午後19問:胃腸鎮痛鎮痙薬

 午後20問:浣腸薬

 午後21問:駆虫薬

 午後22問:強心薬

 午後23問:高コレステロール改善薬

 午後24問:貧血症状及び貧血用薬

 午後25問:循環器用薬

 午後26問:痔及び痔疾用薬

 午後27問:泌尿器用薬

 午後28問:婦人薬

 午後29問:内服アレルギー用薬

 午後30問:鼻に用いる薬

 午後31問:眼科用薬

 午後32問:殺菌消毒成分

 午後33問:皮膚に用いる薬

 午後34問:歯や口中に用いる薬

 午後35問:禁煙及び禁煙補助剤

 午後36問:ビタミン成分

 午後37問:漢方処方製剤

 午後38問:公衆衛生用薬

 午後39問:衛生害虫、殺虫剤・忌避剤

 午後40問:一般用検査薬

令和3年度 広島県

 ・インデックス

 ・医薬品に共通する特性と基本的な知識(午前:第1~第20問)

 ・人体の働きと医薬品(午前:第21~第40問)

 ・薬事に関する法規と制度(午前:第41~第60問)

 ・主な医薬品とその作用(午後:第1~第40問)

 ・医薬品の適正使用と安全対策(午後:第41問~第60問)

独学向け教材

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