クレゾール石鹸液(ポリアルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル)は、「公衆衛生用薬」の「消毒薬の成分」として配合されています。試験のポイントをまとめたり、出題傾向を「○×」形式の過去問で紹介したりしています。通勤・通学時のおさらい用にどうぞ。
復習用に、手引きを抜粋すると…、
「結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はない。」
「日本薬局方に収載されているクレゾール石ケン液は、原液を水で希釈して用いられるが、」
「刺激性が強いため、原液が直接皮膚に付着しないようにする必要がある。」
「付着した場合には直ちに石けん水と水で洗い流し、炎症等を生じたときには医師の診療を受けるなどの対応が必要である。」
「同様な殺菌消毒作用を有する成分として、」
「ポリアルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等が用いられることもある」
…と、相なります。
太文字部分は、出題実績があるので、キッチリと押えておくべきです。
ご存じのように、「クレゾール石鹸液」は、「公衆衛生用薬」の「消毒薬」に登場します。
市販薬には、「【第2類医薬品】クレゾール石けん液 500mL 」などがあります。
当該成分は、ときおり試験に顔を見せます。優先順位は「高い」です。
後述していますが、「固有事項」が問われたので、丁寧に見ておきましょう。
クレゾール石鹸液は…、
① クレゾール石鹸液は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対して比較的広い殺菌消毒作用を示す。
② クレゾール石鹸液は、ほとんどのウイルスに対して殺菌消毒作用を示す。
…といった感じで出題されます。
先の○×問題の解説です。
①の「クレゾール石鹸液は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスに対して比較的広い殺菌消毒作用を示す」ですが、誤った記述です。
クレゾール石鹸液は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類には殺菌・消毒効果がありますが、ウイルスに効果はありません。
よって、①は、「×」となります。
当該成分のド定番論点なので、ガチで押えておきましょう。
なお、配偶者のように、いやらしい出題となると、「クレゾール石鹸液は、結核菌やウイルスには作用しない」などと出題されます。
クレゾール石鹸液は、先述したように、「ウイルス」に作用しませんが、「結核菌」には作用するので、整理して憶えておきましょう。
②の「クレゾール石鹸液は、ほとんどのウイルスに対して殺菌消毒作用を示す」ですが、誤った記述です。
一読すると、???となる選択肢です。
設問では、“ほとんど”とありますが、そもそも、「クレゾール石鹸液」は、ウイルスに殺菌消毒効果を示しません。
本問のような、記述をいじった出題もあるので、用心しておきましょう。
よって、②は、「×」となります。
消毒薬は、「何に効いて、何に効かない」かが、ド定番論点です。個々をしっかり憶えていく必要があります。
しかし、結構、量があるので、全部を押えるのは面倒です。んなもんで、まずは、「ウイルス」に絞って憶えます。
ウイルスに、殺菌消毒効果があるのは、「エタノール」「イソプロパノール」「次亜塩素酸ナトリウム」「サラシ粉」です。
また、公衆衛生用薬では出てきませんが、ついでに、「外皮用薬」に出てくるのも、一緒に押えてしまいましょう。
「外皮用薬」の「ヨウ素系殺菌消毒成分」の「ポビドンヨード」と「ヨードチンキ」は、ウイルスに対し、殺菌消毒作用を示します。
こうした次第で、「エタノール」「イソプロパノール」「次亜塩素酸ナトリウム」「サラシ粉」「ポビドンヨード」と「ヨードチンキ」は、ウイルスに効きます。
んなもんで、試験にて、「○○はウイルスに効く」などの選択肢と遭遇したら、先の6つの成分に該当するか否かで判断する、ってな塩梅です。
この6つを憶えておけば、そこそこ、選択肢の判別ができるはずです。
「関西広域連合 R1 第57問:殺菌消毒薬」の選択肢「d」に、「クレゾール石鹸液」の固有事項が出題されています。
ほとんど出題実績のなかったので、わたし、わかりませんでした。
「クレゾール石鹸液」の固有の注意事項に、「付着した場合には直ちに“石鹸水と水”で洗い流し、炎症等を生じたときには医師の診療を受けるなどの対応が必要」があります。
わたしが(アレレ)となったのは、「“石鹸水と水”」のところです。
消毒薬が皮膚に付着した場合等は、大概「流水」で洗い流すのですが、これと勘違いして、(石鹸水ってあったけ?)となった塩梅です。
先に見たように、「クレゾール石鹸液」は、“石鹸水と水”で洗い流す固有事項があるので、今後の出題に備えて、憶えておきましょう。
「クレゾール石鹸液」は、先に見たように、「日本薬局方」の論点があります。
手引きには…、
「日本薬局方に収載されているクレゾール石鹸液は、原液を水で希釈して用いられるが、刺激が強いため、原液が直接皮膚に付着しないようにする必要がある。」
…とあります。
「生薬」では、当該日本薬局方についての出題があり、カタカナ成分でも、当該日本薬局方に狙いをつけた出題が予想されます。
「東京都 R3 第96問」の選択肢aで出題されています。
今後の定番問題となる可能性もあるので、意識して押えておきましょう。
「登録販売者「日本薬局方」のある成分のまとめ‐グリセリン,ヒマシ油,クレゾール石鹸液」も、一読願います。
「クレゾール石鹸液」ですが、「同様な殺菌消毒作用を有する成分」の「ポリアルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩」や、「ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル」といった、クソ長ったらしい名称で問われることがあります。
「福岡県 R2 第98問」の選択肢1で、「ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル」の方で問われました。
心の底から、ナンノコッチャですが、一応、(クレゾール石鹸液は、ポリアルキルポリアミノエチルグリシンやポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルで出ることもある)と、チェックしておきましょう。
登録販売者の勉強方法等は、「登録販売者の独学」に述べています。独学の概要・注意事項などはこちらで。
次いで、医薬品の成分の暗記が苦手な人へのアドバイスです。
実地が一番頭に入ります。成分・効能が頭に入らない方は、机の前の勉強を止めて、ドラッグストア等で、実際の医薬品を手にしてみてください。
先に挙げた、「【第2類医薬品】クレゾール石けん液 500mL 」などのページを見ながら、テキストと突き合わせるだけでも、記憶に残ります。
テキストの字面だけでは、記憶の残りは悪いので、実物を目で見て触って確かめて、憶えていきましょう。
「公衆衛生用薬」の「消毒薬の成分」へのリンクです。
使用教材の詳細は「教材レビュー」に述べていますが、読むのが面倒な人は…、
テキストは、初心者向けでオマケ付きの「 らくらく完全攻略!登録販売者試験合格テキスト&問題集 第4版 」で…、
過去問は、掲載問題数が一番多い「 超重要!登録販売者過去問題集 '24年版 (2024年版) 」を使えば支障ありません。
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