ブラインドタッチ:共通編2-「練習・訓練」

まずは初めに結論を。一口で言うと。まとめ。要旨。

 計算機(電卓)のブラインドタッチを習得する練習・訓練メニュウを、初級・中級・上級の3段階に分けて、見ていきます。なお、当ページは、右手のブラインドタッチ・左手のブラインドタッチで、共に求められる4点(3つの固定化、練習・訓練、独自化、定型化)のうちの1つです。

 計算機(電卓)というのは、当たり前の事ですが「道具」ですので、そのままで使えるものじゃありません。一定の練習と訓練を経ないと、使いこなすことが、正確に言えば、計算機(電卓)の真価を引き出すことができません。

 かっこよくいうと、「身体化」や「肉体化」している必要がある、という塩梅で、頭が動くより先に手の方が動けるようになっていてこそ、「使いこなせている」と相なります。

 そうなるためには、潔く、練習と訓練をするのが最も手っ取り早いです。

計算機(電卓)のブラインドタッチのために

 ブラインドタッチの練習と訓練のポイントは3つあって、「あっさり」と、「くどくなく」、「手短に」です。男女関係に通じるものがあります。

 「あっさり」とは、ブラインドタッチの練習や訓練の結果を気にしないってことです。

 「できない」からやっているわけなのに、「できないこと」を気にする人が多数です。それは、論理的におかしいです。

 昨日は打てたのに、3日前には打てたのに、今日やったら打てなくなってた、なんてことは、練習や訓練の過程でよくよくある現実で、その波があって普通。一直線にできるほうがヘンです。そんな抜群の素質があるなら、とっくの昔に開花していいからです。

 練習中・訓練期間中は、「結果」をねちねちと考えないようにします。やってたら大概、そこそこにできるようになります。

 「くどくなく」というのは、練習や訓練に執着しないって意味です。

 ブラインドタッチには、練習「量」が必須なのですが、じゃあ、今日1万回練習したらすぐできるようになるのか、というとそうではありません。やはり、日数が必要です。

 毎日やっていくうちに、指と脳みそとキーがつながっていく、というのが実感するところです。毎日のこまめなアプローチが、心と心をつなげます。

 (今日も10分だけやるかなー)ってな感じで、軽めの練習を数多く課すようにしましょう。

 最後の「手短」ですが、練習時間は短めにします。ブラインドタッチの練習は必要ですが、毎日1時間2時間もしなくていいです。時間の無駄です。

 ブラインドタッチの練習というのは、単調で猛烈に面白くないからです。ですから、根を詰めると途端にイヤになって、翌日以降にしなくなります。こういう事態を避け、確実に練習量を稼ぐためにも、くどくしないことがポイントとなるわけです。

 日々10分から15分くらいが、キーを押す練習に適当かと思います。ま、10分もやればウンザリです。

 全く打てないというのなら話は別ですが、大半の人は「うまくは打てない」=「そこそこは打てている」わけですから、膨大な時間を割かずともいいでしょう。その分、テキストなり問題集に時間を充てるべきです。

 長時間やると、飽きるし、めんどくさくなってしまって、苦痛の種です。こういう「自分からイヤになるような真似」をするのはよしましょう。


『初級』のブラインドタッチ練習・訓練-1桁同数字10回計算

 個々の数字キーをどの指で打つかは、「右手編」と「左手編」のページにて述べています。そっちの方も見つつ参考にしてください。

 序盤のブラインドタッチの練習・訓練メニューは、『ワンキー(One key)』で行います。つまり、まずは、数字キーの1個1個を、澱みなく遅延なく打てるように練習します。

 具体的に言いますと、まず、「1」から「9」までの数字を、それぞれ「10回」足し算します。

 書くのもアレですが、「1+1+1+1+1+1+1+1+1+1」と練習します。「2」なら、「2+2+2+2+2+2+2+2+2+2」、「3」のときは「3+3+3+3+3+3+3+3+3+3」と打ち、以下、「4」や「5」の残った個々の数字を、それぞれ10回足し算します。

 足し算の次は引き算で、「1」ならば、「1-1-1-1-1-1-1-1-1-1」てな感じで、10回、同数字で打ち、「2」以下の数字も同じように引き算の練習をします。

 勘のいい人は気づくころですが、引き算が済めば、次は勿論、掛け算です。同じ要領で、「1*1*1*1*1*1*1*1*1*1*1」「2*2*2*2*2*2*2*2*2*2*2」「3*3*3*3*3*3*3*3*3*3」…てな感じで、掛け算の練習をします。

 割り算はそうすることがないので、しなくていいでしょう。

 当該同数字10回計算をしていくと、「自分が詰まる数字」が明らかになるかと思います。「1」や「2」はすっと打てるが、なぜだか「6」になると、指の動きが遅くなる、ってな感じです。

 そういう「弱点キー」を見つけたら、重点的に練習をします。うまく打てるキーは、これからもずっとそう打てるので、練習しなくていいです。「できない」ものを練習するのが、裏表ない『練習』です。そうじゃない練習は、自己満足です。

 なお、計算機(電卓)を打つ際は、前ページの「ブラインドタッチ:共通編-固定化」で述べた「3つの固定化」を忘れずに。「固定化」は、序盤は常に意識してください。

『中級』のブラインドタッチ練習・訓練-2桁・3桁同数字10回計算

 中級の練習は、初級が複雑になったもので、『ワンキー(One key)』だったのが、中級からは、『ツーキー(Two key)』『スリーキー(Three Key)』と、打つキーの数が増えます。

 たとえば、以前は「1」だけ打って計算の練習をしていたのを、今後は、「11」にするといった塩梅です。具体的にいうと…

 足し算は、「11+11+11+11+11+11+11+11+11+11」…に、

 引き算は、「11-11-11-11-11-11-11-11-11-11」…に、

 掛け算は、「11*11*11*11*11*11*11*11*11*11」…となる塩梅です。

 同じ数字でも、もう1つキータッチが増えると、「指が詰まる」ことが増えるように思います。また、演算キー(+、-、*)の打ち間違いや詰まりもめっぽう増えることでしょう。

 中級でも、そういう「苦手で弱点」なところを、何度も、指が柔らかく動くまで、繰り返して練習・訓練をします。

 2桁がスムーズに打てるようになったら、次は入力キー数を3桁に増やして、0から9までの同数字10回演算をやっていきます。

『上級』のブラインドタッチの練習・訓練-テキストや問題集

 3桁の同数字10回演算が済めば、練習の量は、ある程度確保できたので、実際の問題演習の際に、できるだけ、ブラインドタッチを取り入れつつ、計算をしていきます。

 おそらく、指とキーの「つながり感覚」は生まれてきているように思いますが、いまいち、上手に打てないことでしょう。

 それは、「214,000」とか「6,985,200」といった風に、扱われる数字がばらばらだからでしょうか?違います。

 それは、あなたがその問題の処理なり解法が身についておらず、脳なり意識がそっちに向いてしまっているからです。

 (どーすんのかなー)(これを足したらいいのかなー)などと、考えながら計算すると、大概打ち間違いを犯します。

 ブラインドタッチの成否は、問題に接したときのメンタルの状態で左右されることを、しっかり見ていきましょう。

 つまり、しっかりした知識なり素養がないと、正確なブラインドタッチできないというわけですな。まあ、これは、パソコンのキーボードのタッチと同じで、何を打つのかモヤモヤしていたら、打ち間違いも多発するっといった塩梅です。

 これまでにも何回か言いましたが、結局、ブラインドタッチは、簿記と仕訳の正確な知識があってこそ活きる話なので、ブラインドタッチの要領と簿記・仕訳の知識の両方を、バランスよく身につけてください。

練習・訓練のまとめ

 計算機(電卓)の構造というのは、シンプルです。だから、大半のキーを打つのはスムーズのはずです。でないと、機体そのものの設計が「ダメ」であるからです。大半の市販計算機は、「すぐ打てる」ように作られています。

 しかし、わたしたちは機械じゃないので、どうしても、「打ちにくいキー」があるのも、事実です。わたしの経験ですが、なぜだか「0」と「00」キーを打つときになると、タッチミスや指の動きが悪くなってしまいました。

 そこで、「10」や「100」、「1,000」「10,000」「100,000」の練習から始めて、いろんな数字を絡めて、「0」と「00」の練習をしました。

 うまく打てるところは、大概打てるので、まず、自分の苦手なところを発見し、それを潰すようにすれば、短時間でブラインドタッチが上達するでしょう。

 要は、「限定列挙」です。全部が全部を打てるようになるのは、メンドクサイので、(このキーとこの計算とこの入力が苦手!)というのを見つけて、それをすり潰していくってな塩梅です。苦手がなくなれば、どうしたって、「うまくなったこと」になります。

 なお、ブラインドタッチを徹底的に練習したい人は、電卓検定の問題集を使うことをお勧めします。「 電卓検定 4級 」とでも検索すれば、びっしりと数字が詰まった練習問題を多数、食傷するほど手に入れることができるでしょう。

 また、ブラインドタッチがひどく不安な人や、税理士や公認会計士まで視野に入れている人は、これを機に徹底的にブラインドタッチの訓練をしておくことを勧めます。身体の技術は、嘘を付きません。

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